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第一章 男女比世界へようこそ
第30話 運動会狂騒曲 (2)
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「こうた、かっこよかったわよ~。あのひろし君と接戦なんてすごいじゃない!
ご褒美にタコさんウインナーあげちゃいます。はい、あーん♪」
あの、こうたママ?こうた君めっちゃ嫌がってますから、お辞めになられた方がよいかと。いえ、照れてるわけでは無くマジですから、そんなに悲しい顔してもダメですから。
こうたママを慰めながら思う、ひろし様強すぎだろ~。
今俺たちは、お昼のお弁当タイム。マイマザーとこうたママが用意してくれた”お出掛けランチ”を堪能させていただいております。おにぎりにサンドイッチ、ウインナーやミートボール、野菜も食べろと言わんばかりの<ブロッコリー・ニンジン・アスパラガス>。使い捨てパックに入った、<焼き鳥・お好み焼き・フィッシュアンドチップス>ってちょっとまて、これ買ってきたの絶対マイマザーだろ。少しは自重しろ!
みんなで食べる”お弁当”って、一人で食べる”弁当”の何倍もおいしく感じるこの不思議。運動会ってシチュエーション効果でさらに倍。なんかとっても幸せ♪
午前中の競技は、みんな本当に頑張りました。
特にひろし君の出る競技はみんな必死。男子の結束は伊達じゃない。
注目は、50m走で直接対決をしたこうた君。この時のレース、全員やたら速かった。中でもひろし君とこうた君、二人が群を抜いてたけどね。来賓席にいた私立桜泉学園の関係者、えらいビックリしてたからね。
”あの男の子たちってうちの推薦決まっている二人ですよね、あれならスポーツ方面でも行けるんじゃないですか?帰ったら方針を練り直さないと。”とか言ってたし。
役員で大会本部にいたワイ、耳超ダンボでしたがな。
結果は惜くしくも二位、本当鼻の差だったんだよな。世界陸上だったら巨大モニターでリプレイが流れるレベル。惜しかったよな~。
俺が出たのは障害物競走、唯一ひろし君とタメを張れるのではと期待されての出場です。
ピストルの音で横一線にスタート。”六段の跳び箱”、”平均台”、”梯子の潜り抜け”をパルクール張りの動きと泥棒の様な無駄のなさで華麗に通過。
この時点でひろし君に二馬身差のリード。
最後の障害は5mの網の潜り抜け。無駄のない動きで侵入し、半ばまで進んだとき、”ぐぇ、”
急に網が押しつぶされて前に進めなくなったんですよこれが。
その隙に、ひろし君に追いつかれ、最後の直線20mであえなく敗北。
審議ですよ審議。障害物係のPTAのおばちゃん、ひろし君が一位でゴールしたら歓声上げてたじゃないですか。こちらとしては控訴も辞さない構えですよ。
なになに?面倒だからギャーギャー騒ぐな?なんで来賓みんなでこっちを睨む?空気を読めと、そうですか、これが権力による圧力ですか。大人って汚ねー。
”え~ん、マミー、みんながいじめるよ~。”って何、腹抱えて笑ってるんですか。
人の事指差して”最高、無理、死んじゃう”ってなんですか。それにさっきから飲んでるソレ、ちゃんと1パーセント未満の麦ジュースですよね。
話を聞くときはちゃんと相手の目を見ろ!なぜ目を逸らす!
”個人競技の雪辱は団体競技で晴らさねば”、と挑んだ「六年生による綱引き」。
競技前にチームの女子に
「君たちがひろし様相手に実力を発揮できない気持ちは、よくわかる。愛するものを傷つけたくない、敵対したくない。もっともだろう。
ただ考えてほしい。君たちの愛するひろし様は、そんなに器の小さな男か?
彼ならこう言う筈だ、「君たちはすごいね♪僕も頑張ったけど敵わなかったよ。今度一緒に教えてほしいな♪」(ひろし君の声マネ)
それにもし、この競技でストレート負けでもしようものならどうだ。そんな女子を相手にしてくれると思うか?
さあみんな、頑張ってひろし様に”褒めてもらおう”ではないか!」
って演説かましたら、効果抜群。
一戦目、こちらの圧勝。
この勢いでストレート勝ちかと思ったんだけど、ひろし様は甘くなかった。
「うわー、みんな強いな~、僕も頑張らないと♪
チームのみんな、お願い、僕に力を貸して~!」
相手チーム女子、お目目キラッキラさせての大覚醒。
相手チームの男子、”無理です、ここで裏切ったら俺たち殺されちゃいます”って目をして全力参戦。
結果、二戦目・三戦目、驚異の秒殺。
ガッデム!!
午後こそ目にもの見せてくれる!!(やられ役発言)
ご褒美にタコさんウインナーあげちゃいます。はい、あーん♪」
あの、こうたママ?こうた君めっちゃ嫌がってますから、お辞めになられた方がよいかと。いえ、照れてるわけでは無くマジですから、そんなに悲しい顔してもダメですから。
こうたママを慰めながら思う、ひろし様強すぎだろ~。
今俺たちは、お昼のお弁当タイム。マイマザーとこうたママが用意してくれた”お出掛けランチ”を堪能させていただいております。おにぎりにサンドイッチ、ウインナーやミートボール、野菜も食べろと言わんばかりの<ブロッコリー・ニンジン・アスパラガス>。使い捨てパックに入った、<焼き鳥・お好み焼き・フィッシュアンドチップス>ってちょっとまて、これ買ってきたの絶対マイマザーだろ。少しは自重しろ!
みんなで食べる”お弁当”って、一人で食べる”弁当”の何倍もおいしく感じるこの不思議。運動会ってシチュエーション効果でさらに倍。なんかとっても幸せ♪
午前中の競技は、みんな本当に頑張りました。
特にひろし君の出る競技はみんな必死。男子の結束は伊達じゃない。
注目は、50m走で直接対決をしたこうた君。この時のレース、全員やたら速かった。中でもひろし君とこうた君、二人が群を抜いてたけどね。来賓席にいた私立桜泉学園の関係者、えらいビックリしてたからね。
”あの男の子たちってうちの推薦決まっている二人ですよね、あれならスポーツ方面でも行けるんじゃないですか?帰ったら方針を練り直さないと。”とか言ってたし。
役員で大会本部にいたワイ、耳超ダンボでしたがな。
結果は惜くしくも二位、本当鼻の差だったんだよな。世界陸上だったら巨大モニターでリプレイが流れるレベル。惜しかったよな~。
俺が出たのは障害物競走、唯一ひろし君とタメを張れるのではと期待されての出場です。
ピストルの音で横一線にスタート。”六段の跳び箱”、”平均台”、”梯子の潜り抜け”をパルクール張りの動きと泥棒の様な無駄のなさで華麗に通過。
この時点でひろし君に二馬身差のリード。
最後の障害は5mの網の潜り抜け。無駄のない動きで侵入し、半ばまで進んだとき、”ぐぇ、”
急に網が押しつぶされて前に進めなくなったんですよこれが。
その隙に、ひろし君に追いつかれ、最後の直線20mであえなく敗北。
審議ですよ審議。障害物係のPTAのおばちゃん、ひろし君が一位でゴールしたら歓声上げてたじゃないですか。こちらとしては控訴も辞さない構えですよ。
なになに?面倒だからギャーギャー騒ぐな?なんで来賓みんなでこっちを睨む?空気を読めと、そうですか、これが権力による圧力ですか。大人って汚ねー。
”え~ん、マミー、みんながいじめるよ~。”って何、腹抱えて笑ってるんですか。
人の事指差して”最高、無理、死んじゃう”ってなんですか。それにさっきから飲んでるソレ、ちゃんと1パーセント未満の麦ジュースですよね。
話を聞くときはちゃんと相手の目を見ろ!なぜ目を逸らす!
”個人競技の雪辱は団体競技で晴らさねば”、と挑んだ「六年生による綱引き」。
競技前にチームの女子に
「君たちがひろし様相手に実力を発揮できない気持ちは、よくわかる。愛するものを傷つけたくない、敵対したくない。もっともだろう。
ただ考えてほしい。君たちの愛するひろし様は、そんなに器の小さな男か?
彼ならこう言う筈だ、「君たちはすごいね♪僕も頑張ったけど敵わなかったよ。今度一緒に教えてほしいな♪」(ひろし君の声マネ)
それにもし、この競技でストレート負けでもしようものならどうだ。そんな女子を相手にしてくれると思うか?
さあみんな、頑張ってひろし様に”褒めてもらおう”ではないか!」
って演説かましたら、効果抜群。
一戦目、こちらの圧勝。
この勢いでストレート勝ちかと思ったんだけど、ひろし様は甘くなかった。
「うわー、みんな強いな~、僕も頑張らないと♪
チームのみんな、お願い、僕に力を貸して~!」
相手チーム女子、お目目キラッキラさせての大覚醒。
相手チームの男子、”無理です、ここで裏切ったら俺たち殺されちゃいます”って目をして全力参戦。
結果、二戦目・三戦目、驚異の秒殺。
ガッデム!!
午後こそ目にもの見せてくれる!!(やられ役発言)
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