赤獅子皇帝の花嫁

桃源郷

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本編

商品開発と訪問者

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カレンの屋敷に戻り早速色々と試行錯誤してしてみることにした。
しかし、情報は集まり売り出そうとしている商品の発想はついたけれどそれぞれ作るのが難しそうだ。

ルナリアが考えついた商品は3つ。
一つは、カレンに評判が良かった頭を洗う洗剤(シャプワンと名付けましたわ。)とトリートメント用の薬品(こちらは、アプレ・シャプワンと名付けました。)のセット商品。
二つ目は、こちらはお菓子やスイーツを作ることにした。日持ちが良いクッキーを最初に売り出す予定で、中にカレンの紅茶を入れた紅茶クッキーを作るつもりだ。
三つ目が、魔石の加工商品だった。

「一つ目はまだ、量産はまだ難しくても薬品の調合方法は分かるので香り一つ分だけですが作れそうですね。」

ステラが構想を書いた紙を見て言う。

(一つだけだと、マンネリ化してしまうわね。)

「それは、後々増やして行くとして。二つ目の方は?」

「それでしたら、カレン様の紅茶の茶葉を使って良いそうですよ。カレン様も作りたいとおっしゃっていました。しかし、本格てきに作るのは今は無理だそうです。」

二つ目の案は、先日飲んだ紅茶が美味しかったので売り出せないのは惜しいと思ったルナリアがカレンのお茶を何とか売り出せないかと考えた商品だ。

ルナリアの質問にステラが答える。
先日、カレンを捕まえて構想の説明をした。思いのほか乗り気だったけれど今はこのタラサに皇族が来ていることもあり大公家としてはそちらにつきっきりで協力は皇族の視察が終わったあとになると言うことだ。
大公家にも大公夫妻がいるのだが上皇夫妻と友人である彼らは、大公の座を嫡男に引き渡しドラニアの東側の四つの衛星都市の一つルボワという街で隠居生活を送っているらしい。

「二つ目も何とかなりそうね。問題は・・・三つ目ね。」

ルナリアは考えていた。
魔石はもともと魔力で入れ物となる石を作る。そうして、属性ついた魔力を入れることによって色のついた魔石になる。だから、魔石から属性効果のついた魔力だけを抜き取れば加工のしやすい魔石になる。
そう、仮定して色々と実験してみたけれどどうもうまくいかない。この時点で、3日過ぎていた。

「理論上は可能なのに・・・」

(きっとがいれば話は違っていたのかしら・・・)

ふと、サベージで共に働いていた仲間達の事を思い出す。
すると突然、応接室へ来るように言われた。

「ルナリア様、お忙しいところ突然申し訳ありません。ルナリア様にお客様がお見えになっております。」

「分かりましたわ。」

(お客様?だれか私に?誰かしら?)



ーーーーー
読者様へ
シャポワン(shampooing)はフランス語でシャンプーという意味で、同じくアプレ・シャポワン (apres shampooing)はリンスという意味です。作中の用途も同じなので参考に。
ちなみに、ルナリアには前世の記憶とか無いです。あくまでも研究して作り出したという設定ですのでご容赦ください。
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