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追憶 十五
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数日後、史香が、完成したデモ音源を、サークル室に持ってきた。
「すごいね、さすがだね史香!いい曲だよ。俺の詞にもぴったり当てはまってるし、何といってもメロディーラインが綺麗だね。ありがとう、史香。」
「優に気に入ってもらえて良かった!頑張ったかいがあった。実は、これ考えるの、苦労したんだよ~。何時間もぶっ続けでピアノ、弾いたりなんかして…。」
「そっか、本当にありがとう。お疲れ様。」
「でも優に喜んでもらえたから、疲れも吹き飛んじゃった!
それで、お願いがあるんだけど…。一応、この曲のピアノ伴奏の部分と、アコースティックギターの伴奏の部分も、考えてきたんだ。楽譜、見てくれる?」
優は、史香の持って来た楽譜に、目を通した。
「さすがだね史香。ありがとう。」
「それで、できれば2人で、セッションなんかしたいな~って、思ったんだけど…。
優、ギター伴奏とヴォーカル、担当してもらってもいいかな?
それでゆくゆくは、学祭とかで、披露してみたいんだけど…。」
「分かった。史香の望みなら、何でも協力するよ。ただ、俺がヴォーカルで、本当にいいの?」
「もちろん、やっぱり優の詞だし、優に歌ってもらわないと!
それに、いつか2人だけで、セッションしたいって、ずっと思ってたんだ~。」
「俺も同じこと考えてたよ。やっぱり、気が合うね俺たち。」
「そうだね!」
そして、2人はセッションを始めた。史香のピアノの腕は抜群で、優は、ギターでそれについて行くのに必死になった。また、優は何度か練習中にミスをしたが、
「大丈夫、落ち着いて。ゆっくり確認すれば、いいからね。」
という、史香の優しい声かけを聞き、持ち直した。
何度か音を合わせているうちに、少しずつ、お互いの息も合ってきた。(特に、優の成長が著しかった。)そして、2人は、不思議な感覚にとらわれた。そこは、他の人が入ることのできない、2人だけの音の空間であった。史香のピアノ、優のギター、それぞれの音は、他に代わりのない、2人独自の音で、また、その音と音とが重なり合い、オリジナルのハーモニーを、2人は生み出していた。それは、魂の融合、と言ったら大袈裟ではあるが、ともかく、今までに経験したことのない感覚を、2人はセッションを通じて味わっていた。
「すごいね、さすがだね史香!いい曲だよ。俺の詞にもぴったり当てはまってるし、何といってもメロディーラインが綺麗だね。ありがとう、史香。」
「優に気に入ってもらえて良かった!頑張ったかいがあった。実は、これ考えるの、苦労したんだよ~。何時間もぶっ続けでピアノ、弾いたりなんかして…。」
「そっか、本当にありがとう。お疲れ様。」
「でも優に喜んでもらえたから、疲れも吹き飛んじゃった!
それで、お願いがあるんだけど…。一応、この曲のピアノ伴奏の部分と、アコースティックギターの伴奏の部分も、考えてきたんだ。楽譜、見てくれる?」
優は、史香の持って来た楽譜に、目を通した。
「さすがだね史香。ありがとう。」
「それで、できれば2人で、セッションなんかしたいな~って、思ったんだけど…。
優、ギター伴奏とヴォーカル、担当してもらってもいいかな?
それでゆくゆくは、学祭とかで、披露してみたいんだけど…。」
「分かった。史香の望みなら、何でも協力するよ。ただ、俺がヴォーカルで、本当にいいの?」
「もちろん、やっぱり優の詞だし、優に歌ってもらわないと!
それに、いつか2人だけで、セッションしたいって、ずっと思ってたんだ~。」
「俺も同じこと考えてたよ。やっぱり、気が合うね俺たち。」
「そうだね!」
そして、2人はセッションを始めた。史香のピアノの腕は抜群で、優は、ギターでそれについて行くのに必死になった。また、優は何度か練習中にミスをしたが、
「大丈夫、落ち着いて。ゆっくり確認すれば、いいからね。」
という、史香の優しい声かけを聞き、持ち直した。
何度か音を合わせているうちに、少しずつ、お互いの息も合ってきた。(特に、優の成長が著しかった。)そして、2人は、不思議な感覚にとらわれた。そこは、他の人が入ることのできない、2人だけの音の空間であった。史香のピアノ、優のギター、それぞれの音は、他に代わりのない、2人独自の音で、また、その音と音とが重なり合い、オリジナルのハーモニーを、2人は生み出していた。それは、魂の融合、と言ったら大袈裟ではあるが、ともかく、今までに経験したことのない感覚を、2人はセッションを通じて味わっていた。
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