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母の話 三
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成人式終了後、亜美子は振袖から私服に着替えた。そして、当初は2次会に行く予定であったが、その予定もキャンセルし、亜美子は自宅に帰った。
「亜美子、今日は早く帰ってきたのね。そういえば、2次会はどうしたの?」
家に着いた後、亜美子はそう母親に訊かれたが、トシの件を話すわけにもいかず、少し面倒そうに、
「ちょっと、今日は疲れたから…。」
と、ごまかした。
「そう…。それなら、話は後の方がいいわね。」
「え、話?」
母親のこの言葉を聞いた亜美子の注意は、一気に母親に向いた。
「そう、今日は亜美子に話があるんだけど…。もちろん、疲れてるなら明日でもいいわよ。」
「何の話?」
「これは、亜美子が成人になってから、話そうと思ってたんだけど…。
亜美子の、お父さんの話です。」
それを聞いた瞬間、亜美子の注意はさらに、母親の方に向いた。その瞬間、一時だけ、亜美子の頭はトシのことから、完全に離れた。亜美子はそのことで、トシに対して少しの罪悪感を持ったが、
「ごめんなさい、トシさん。」
と、心の中で小さく謝った。
「亜美子、今日は早く帰ってきたのね。そういえば、2次会はどうしたの?」
家に着いた後、亜美子はそう母親に訊かれたが、トシの件を話すわけにもいかず、少し面倒そうに、
「ちょっと、今日は疲れたから…。」
と、ごまかした。
「そう…。それなら、話は後の方がいいわね。」
「え、話?」
母親のこの言葉を聞いた亜美子の注意は、一気に母親に向いた。
「そう、今日は亜美子に話があるんだけど…。もちろん、疲れてるなら明日でもいいわよ。」
「何の話?」
「これは、亜美子が成人になってから、話そうと思ってたんだけど…。
亜美子の、お父さんの話です。」
それを聞いた瞬間、亜美子の注意はさらに、母親の方に向いた。その瞬間、一時だけ、亜美子の頭はトシのことから、完全に離れた。亜美子はそのことで、トシに対して少しの罪悪感を持ったが、
「ごめんなさい、トシさん。」
と、心の中で小さく謝った。
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