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七章 所詮は軍人、姫になどなれません
39 総司令官補佐とその秘書
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ギィと開いた扉の先は、いつも休憩時間に使っている部屋のはずだった。しかし、同じ部屋とは思えない圧迫感に思わずレーヴは息を飲む。
部屋の一番奥、もっとも位が高い客人が座る席に男が座っていた。
レーヴには、男が天井に頭が付くんじゃないかというくらい、大きく見えていた。威圧感に、息を飲む。猫に睨まれたネズミはこんな気持ちだろうか。レーヴは逃げ出したくなる気持ちをなんとか堪えて、入室を果たした。
末席とはいえレーヴも軍人である。動揺をなんとか押し殺しながら、彼女は出頭する罪人のように男の前に立った。
「レーヴ・グリペンでございます。遅れて、大変申し訳ございません!」
そう言って、深く頭を下げる。断頭台に立つような心地で、レーヴは男の反応を待った。
「……かぁわいいわねぇ」
「へ?」
頭上から聞こえてきた野太い声に、レーヴは思わず素っ頓狂な声を上げた。聞き間違いだろうかと思わず前髪の隙間から見上げる。
だが、指揮官は背が高すぎて、顔を確認することが出来なかった。代わりに、その隣へ視線を移す。彼の隣に腰掛けていた女性が「あーあ」という顔をして額を押さえていた。
「特にお尻がいいわぁ。馬ならやっぱりお尻よね!」
重圧感のある視線が、レーヴのお尻に向けられている。上官とはいえ、これはセクハラに値しないだろうか。思わずレーヴが両手でお尻を押さえると、「あぁん、残念」と野太い声が聞こえた。
(え……おねぇ……?)
頰がひくひくと引きつっている気がする。笑いたいのを我慢しているのか、それともあまりのことに驚愕しているのか。分からないけれど、とにかく今の表情を見せることは得策ではない。レーヴは、更に深々と頭を下げた。
「補佐官。こちらも暇ではないので、さっさと用事を済ませましょう」
そんなレーヴの前で、補佐の隣に座る女性が呆れたような声で提案した。不満そうに「えぇ~」と騒ぐ補佐官の声をピシャリと跳ね除け、女性は言う。
「レーヴさん。あなたに任務を与えます。魔の森を挟んだ隣国、ディンビエが魔獣を殲滅するために魔の森を焼き払う作戦を計画している、という情報が入りました。あなたには一刻も早く、この書状を隣国に届けて貰いたい。全ての魔獣が害をなすわけではないと伝えなくてはいけません。獣人であるデュークが一緒なら、魔の森も一日と掛からず抜けることが出来ましょう」
こっそり見上げれば、補佐官がぶりっ子のようにイヤイヤと曲げた腕の間にむっちりとした大胸筋を挟んでいた。豊満な女性の胸だったら様になっただろうが、男性の豊かな胸筋では如何ともし難い気持ちになる。鍛え抜かれた上腕はボンレスハムのようにムチムチしていた。
おねぇでなければ、この国で大人気だっただろう。強い者に憧れるお国柄、筋肉隆々の男性は大層おモテになる。だというのに、ちゅんちゅんと騒がしい朝の小鳥のように囀る王都の乙女たちがこの肉体を噂しないのは、巧妙に補佐官の存在を隠しているとしか思えなかった。
レーヴは見なかったことにした。そうだ、彼女は見ていない。ムチムチの大胸筋も、上腕二頭筋や上腕三頭筋も見ていないのだ。総司令官補佐ともあろう者がまさかの“おねぇ”だなんて、知ってはいけないことに違いない。
「あぁん、もう!アタシが言いたかったのにぃ!でも、そうね。獣人と一緒ならあっという間よぉ。ディンビエは最近出来たばかりの新しい国だから、獣人の存在を知らないみたいなの。だから、デュークのような存在がいるってことを、見せつけてきてちょうだい」
レーヴが必死になって見ない聞かない言わないを実践しているというのに、補佐官はそれを軽々と打ち破ってくる。場違いにも笑いそうになるのを我慢しているせいで、レーヴの腹筋はプルプルしてきた。
(笑うのを全力で耐えるのって、腹筋運動よりしんどい……!)
プルプル震えるレーヴに憐れみの視線を向け、女性ーー補佐官秘書は嫌そうに補佐官を見上げた。素手で熊をも倒しそうな見た目のくせに、おねぇ。残念すぎて、悲しくなってくる。
補佐官秘書は補佐官に憧れてその隣まで登ってきたのに、中身を知ってだいぶ損した気分だった。レーヴもきっとそうに違いない。本当にレーヴが思っているか分からないのに、勝手に決めつけた彼女は「うんうん分かるよ」とこっそり同意した。
そうとなれば、さっそく撤退あるのみである。一刻も早く、この悪夢を夢で終わらせてあげなくてはいけない。人間、あまりに奇異なことに出くわすと自分の常識を疑いたくなるものである。彼女にそんな思いをさせるのは忍びない。そんな思いをするのは、自分だけで十分なのだ。
補佐官秘書は善は急げと早々に立ち上がった。理知的な眼鏡の奥の目が、いやんいやんと品を作る補佐官へ蔑むような視線を向ける。
「補佐官、もうそれくらいにしておいて下さい。あんたのせいで総司令部全員がおねぇだなんて思われたら心外です」
出来るだけ、辛辣そうに忠告する。けれど、補佐官は頰を膨らませてプンプンするものだから、秘書官補佐は思わず頰を緩ませて「可愛い」と呟いてしまった。そしてハッと我に返ると、悔しそうに上官を睨みつける。
「んもう!可愛い顔してイケズなんだから!分かったわよう、帰りますぅ」
筋肉隆々の男がすっくと立ち上がる。言葉遣いはおねぇだが、その行動はしっかりと鍛え抜かれた男性軍人のものだ。そんな補佐官のお尻をペンペン叩きながら、補佐官秘書は追い立てるように歩かせる。
「はい、そうしましょう。仕事が待っていますので。えぇ、仕事が、あなた様を待っていますのでね!」
「はぁい」
唇を尖らせて不満そうではあるが、補佐官とて多忙の身である。補佐官秘書の行動を咎めるでもなく、おとなしく歩き始めた。レーヴの横を通り過ぎる際にそっと彼女の頭を撫でていくのも忘れない。
「頼んだわよ」
「はいっ」
補佐官の激励に、レーヴは大きな声で答えた。
そんなレーヴに、補佐官秘書はまたしてもうんうんと頷いていた。補佐官はおねぇではあるが、その激励はとても励みになるのだ。そうしてうっかり彼女は補佐官に恋をしてしまったわけだが、レーヴはどうだろうかと心配になった。
そっと後ろを振り返ると、別の男の名を呟く彼女が見えた。
心配など無用だった。見目麗しい獣人に恋をする少女が、補佐官なんぞにうつつを抜かすわけがないのだ。
恋をする相手に失礼なことを思いながら、補佐官秘書は部下を引き連れ早馬部隊王都支部を後にしたのだった。
部屋の一番奥、もっとも位が高い客人が座る席に男が座っていた。
レーヴには、男が天井に頭が付くんじゃないかというくらい、大きく見えていた。威圧感に、息を飲む。猫に睨まれたネズミはこんな気持ちだろうか。レーヴは逃げ出したくなる気持ちをなんとか堪えて、入室を果たした。
末席とはいえレーヴも軍人である。動揺をなんとか押し殺しながら、彼女は出頭する罪人のように男の前に立った。
「レーヴ・グリペンでございます。遅れて、大変申し訳ございません!」
そう言って、深く頭を下げる。断頭台に立つような心地で、レーヴは男の反応を待った。
「……かぁわいいわねぇ」
「へ?」
頭上から聞こえてきた野太い声に、レーヴは思わず素っ頓狂な声を上げた。聞き間違いだろうかと思わず前髪の隙間から見上げる。
だが、指揮官は背が高すぎて、顔を確認することが出来なかった。代わりに、その隣へ視線を移す。彼の隣に腰掛けていた女性が「あーあ」という顔をして額を押さえていた。
「特にお尻がいいわぁ。馬ならやっぱりお尻よね!」
重圧感のある視線が、レーヴのお尻に向けられている。上官とはいえ、これはセクハラに値しないだろうか。思わずレーヴが両手でお尻を押さえると、「あぁん、残念」と野太い声が聞こえた。
(え……おねぇ……?)
頰がひくひくと引きつっている気がする。笑いたいのを我慢しているのか、それともあまりのことに驚愕しているのか。分からないけれど、とにかく今の表情を見せることは得策ではない。レーヴは、更に深々と頭を下げた。
「補佐官。こちらも暇ではないので、さっさと用事を済ませましょう」
そんなレーヴの前で、補佐の隣に座る女性が呆れたような声で提案した。不満そうに「えぇ~」と騒ぐ補佐官の声をピシャリと跳ね除け、女性は言う。
「レーヴさん。あなたに任務を与えます。魔の森を挟んだ隣国、ディンビエが魔獣を殲滅するために魔の森を焼き払う作戦を計画している、という情報が入りました。あなたには一刻も早く、この書状を隣国に届けて貰いたい。全ての魔獣が害をなすわけではないと伝えなくてはいけません。獣人であるデュークが一緒なら、魔の森も一日と掛からず抜けることが出来ましょう」
こっそり見上げれば、補佐官がぶりっ子のようにイヤイヤと曲げた腕の間にむっちりとした大胸筋を挟んでいた。豊満な女性の胸だったら様になっただろうが、男性の豊かな胸筋では如何ともし難い気持ちになる。鍛え抜かれた上腕はボンレスハムのようにムチムチしていた。
おねぇでなければ、この国で大人気だっただろう。強い者に憧れるお国柄、筋肉隆々の男性は大層おモテになる。だというのに、ちゅんちゅんと騒がしい朝の小鳥のように囀る王都の乙女たちがこの肉体を噂しないのは、巧妙に補佐官の存在を隠しているとしか思えなかった。
レーヴは見なかったことにした。そうだ、彼女は見ていない。ムチムチの大胸筋も、上腕二頭筋や上腕三頭筋も見ていないのだ。総司令官補佐ともあろう者がまさかの“おねぇ”だなんて、知ってはいけないことに違いない。
「あぁん、もう!アタシが言いたかったのにぃ!でも、そうね。獣人と一緒ならあっという間よぉ。ディンビエは最近出来たばかりの新しい国だから、獣人の存在を知らないみたいなの。だから、デュークのような存在がいるってことを、見せつけてきてちょうだい」
レーヴが必死になって見ない聞かない言わないを実践しているというのに、補佐官はそれを軽々と打ち破ってくる。場違いにも笑いそうになるのを我慢しているせいで、レーヴの腹筋はプルプルしてきた。
(笑うのを全力で耐えるのって、腹筋運動よりしんどい……!)
プルプル震えるレーヴに憐れみの視線を向け、女性ーー補佐官秘書は嫌そうに補佐官を見上げた。素手で熊をも倒しそうな見た目のくせに、おねぇ。残念すぎて、悲しくなってくる。
補佐官秘書は補佐官に憧れてその隣まで登ってきたのに、中身を知ってだいぶ損した気分だった。レーヴもきっとそうに違いない。本当にレーヴが思っているか分からないのに、勝手に決めつけた彼女は「うんうん分かるよ」とこっそり同意した。
そうとなれば、さっそく撤退あるのみである。一刻も早く、この悪夢を夢で終わらせてあげなくてはいけない。人間、あまりに奇異なことに出くわすと自分の常識を疑いたくなるものである。彼女にそんな思いをさせるのは忍びない。そんな思いをするのは、自分だけで十分なのだ。
補佐官秘書は善は急げと早々に立ち上がった。理知的な眼鏡の奥の目が、いやんいやんと品を作る補佐官へ蔑むような視線を向ける。
「補佐官、もうそれくらいにしておいて下さい。あんたのせいで総司令部全員がおねぇだなんて思われたら心外です」
出来るだけ、辛辣そうに忠告する。けれど、補佐官は頰を膨らませてプンプンするものだから、秘書官補佐は思わず頰を緩ませて「可愛い」と呟いてしまった。そしてハッと我に返ると、悔しそうに上官を睨みつける。
「んもう!可愛い顔してイケズなんだから!分かったわよう、帰りますぅ」
筋肉隆々の男がすっくと立ち上がる。言葉遣いはおねぇだが、その行動はしっかりと鍛え抜かれた男性軍人のものだ。そんな補佐官のお尻をペンペン叩きながら、補佐官秘書は追い立てるように歩かせる。
「はい、そうしましょう。仕事が待っていますので。えぇ、仕事が、あなた様を待っていますのでね!」
「はぁい」
唇を尖らせて不満そうではあるが、補佐官とて多忙の身である。補佐官秘書の行動を咎めるでもなく、おとなしく歩き始めた。レーヴの横を通り過ぎる際にそっと彼女の頭を撫でていくのも忘れない。
「頼んだわよ」
「はいっ」
補佐官の激励に、レーヴは大きな声で答えた。
そんなレーヴに、補佐官秘書はまたしてもうんうんと頷いていた。補佐官はおねぇではあるが、その激励はとても励みになるのだ。そうしてうっかり彼女は補佐官に恋をしてしまったわけだが、レーヴはどうだろうかと心配になった。
そっと後ろを振り返ると、別の男の名を呟く彼女が見えた。
心配など無用だった。見目麗しい獣人に恋をする少女が、補佐官なんぞにうつつを抜かすわけがないのだ。
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