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四章
46、夏の終わり【5】
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「なに?」とでも言いたげに、うっすらと瞼を開いた翠子さん。
彼女の指を二人の繋がっている部分に触れさせる。
華奢な指が俺の屹立に触れて。彼女は一瞬、びくりと身を竦ませた。
「恥ずかしいだろうから、目を閉じていていいよ」
何をされるのか分からぬままに、翠子さんは瞼を閉じた。
長い睫毛が小刻みに震えている。
翠子さんの指先を、彼女の秘所に触れさせる。
予想もしないことだったのだろう。慌てて手を引こうとするから、俺は力を込めて手首を掴んだ。
「や……ぁ、離してください」
「離してもいいけど。俺がしたら、そんなものでは済まないよ」
ほぼ脅しだな。自分でも無茶なことを言っていると苦笑する。
なおも逃れようとする翠子さんの手首を固定して、俺は再び彼女の中を穿った。
ただ触れているだけだろうに。俺が動く所為で、彼女は自分を慰めるような格好になっている。
しかも脚を閉じることも出来ないから、花芯が露わになっている。
ああ、可哀想に。けれど、俺に翻弄されて愛されるあなたは、本当に可愛くて仕方がないんだ。
◇◇◇
自分の指先にぬめりを感じて、わたくしは逃れようとしました。
けれど手首を旦那さまに掴まれて、さらに体を動かした所為で、敏感な部分に指先が擦れてしまったんです。
「いや……ぁ」
強烈な快感に、頭の中が白く弾けました。
なのに、旦那さまは手を離してくださらないし。さらに奥を貫くのです。
ええ、わたくしがお願いした通りにゆっくりと。
旦那さまの動きに応じて、わたくしは奥もそして花芯も、さらには胸まで。三か所から責めたてられたのです。
「っ……ぁあ、も、やめて、ください」
「それは出来ないなぁ」
「お願い。とめて、ください。変になってしまいます」
「いいよ。存分に乱れなさい」
過ぎた快感に、わたくしの唇は閉じようとしても叶わず。唾液が唇を濡らします。
下半身からは、ぐちゅ……という恥ずかしい水音が。
ああ、駄目。聞きたくないの。
なのに、旦那さまは動きを止めてくださらなくて。わたくしの指は自分に触れていて。
こんなの……無理、です。
「ふ……ぁ、ぁ、ん……ん」
旦那さまの息遣いが荒くなっていくのが分かります。
「翠子さん」と切なそうに耳元で囁かれて。いっそう奥深くを穿たれたんです。
「ぁあ、ああ……だめ、も、無理、です」
「……ああ、いきなさい」
「いや、ああ……っ」
わたくしは悲鳴に似た声を上げて、達しました。
目の前で光が弾けて、白い闇の中へと落ちていくよう。
なのに、旦那さまは動きを止めてくださらないから。
絶頂から降りることも叶わずに、何度も何度も押し上げられるんです。
「だめ、だめぇ、ああ、触れないで」
旦那さまに躾けられた体は、ほんのわずかな快感すらも逃さずに拾い上げます。
その所為で、わたくしは忘我の境地に落ちていくのです。
わたくしの中が熱くなるのを感じました。
旦那さまの精を受け入れて、それでもなお過ぎた悦楽と痙攣が止まりません。
全身にキスを浴びせられ、それだけでもまた達してしまうのです。
彼女の指を二人の繋がっている部分に触れさせる。
華奢な指が俺の屹立に触れて。彼女は一瞬、びくりと身を竦ませた。
「恥ずかしいだろうから、目を閉じていていいよ」
何をされるのか分からぬままに、翠子さんは瞼を閉じた。
長い睫毛が小刻みに震えている。
翠子さんの指先を、彼女の秘所に触れさせる。
予想もしないことだったのだろう。慌てて手を引こうとするから、俺は力を込めて手首を掴んだ。
「や……ぁ、離してください」
「離してもいいけど。俺がしたら、そんなものでは済まないよ」
ほぼ脅しだな。自分でも無茶なことを言っていると苦笑する。
なおも逃れようとする翠子さんの手首を固定して、俺は再び彼女の中を穿った。
ただ触れているだけだろうに。俺が動く所為で、彼女は自分を慰めるような格好になっている。
しかも脚を閉じることも出来ないから、花芯が露わになっている。
ああ、可哀想に。けれど、俺に翻弄されて愛されるあなたは、本当に可愛くて仕方がないんだ。
◇◇◇
自分の指先にぬめりを感じて、わたくしは逃れようとしました。
けれど手首を旦那さまに掴まれて、さらに体を動かした所為で、敏感な部分に指先が擦れてしまったんです。
「いや……ぁ」
強烈な快感に、頭の中が白く弾けました。
なのに、旦那さまは手を離してくださらないし。さらに奥を貫くのです。
ええ、わたくしがお願いした通りにゆっくりと。
旦那さまの動きに応じて、わたくしは奥もそして花芯も、さらには胸まで。三か所から責めたてられたのです。
「っ……ぁあ、も、やめて、ください」
「それは出来ないなぁ」
「お願い。とめて、ください。変になってしまいます」
「いいよ。存分に乱れなさい」
過ぎた快感に、わたくしの唇は閉じようとしても叶わず。唾液が唇を濡らします。
下半身からは、ぐちゅ……という恥ずかしい水音が。
ああ、駄目。聞きたくないの。
なのに、旦那さまは動きを止めてくださらなくて。わたくしの指は自分に触れていて。
こんなの……無理、です。
「ふ……ぁ、ぁ、ん……ん」
旦那さまの息遣いが荒くなっていくのが分かります。
「翠子さん」と切なそうに耳元で囁かれて。いっそう奥深くを穿たれたんです。
「ぁあ、ああ……だめ、も、無理、です」
「……ああ、いきなさい」
「いや、ああ……っ」
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その所為で、わたくしは忘我の境地に落ちていくのです。
わたくしの中が熱くなるのを感じました。
旦那さまの精を受け入れて、それでもなお過ぎた悦楽と痙攣が止まりません。
全身にキスを浴びせられ、それだけでもまた達してしまうのです。
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