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第二部四章 衝突
進軍と野営
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「典厩様」
烏峰城へ向かう武田兵の軍列の中央で馬を歩ませていた武田信繁は、後方からの声に首を巡らせた。
「どうした、昌幸?」
「畏れながら……」
穏やかな声で応えた信繁に馬上で軽く会釈した昌幸は、西の空に目を向けながら切り出す。
「今日はこの辺りで行軍を止め、野営の準備にかかった方が宜しいかと存じます」
「なに、ここでか?」
昌幸の進言に、信繁は訝しげな表情を浮かべ、前方の山の稜線の上で照る太陽に目を遣った。
「まだ、日が落ちるまでには一刻ほどあると思うが……」
「そうじゃぞ、喜兵衛」
信繁の言葉に大きく頷いたのは、保科弾正忠正俊であった。
彼は、天文二十一年 (西暦1552年)に武田家に降って以来、信濃先方衆として伊那や北信濃の戦場に従軍し、“攻め弾正”真田弾正忠幸綱、“逃げ弾正”香坂弾正忠虎綱と並び、“槍弾正”として『武田の三弾正』のひとりに数えられた歴戦の将である。
武田晴信との戦いに敗れた高遠頼継が自刃した後に、その本拠であった高遠城を任され、永禄七年に諏訪四郎勝頼が高遠城の城主に就いた後は、その与力衆として彼を補佐していた。
元々、此度の美濃攻めでは手勢の百二十騎を率いていたが、勝頼が負傷の為に甲斐へ帰国した今は、彼から諏訪衆の指揮も引き継いでいる。
もう齢五十を超えていたが、その体躯に衰えは全く無く、黒糸威の胴丸を纏った騎乗姿は矍鑠たるものだった。
そんな彼は、周囲に広がる田畑を見渡しながら、不満げに白眉を顰める。
「ようやく狭く険しい山道を抜けて平地に出られたというのに、行軍を速めるのではなく止めると申すか? ここは、日暮れまで出来る限り進軍した方が――」
「畏れながら、保科様」
正俊の言葉に軽く頭を下げた昌幸は、落ち着いた声で答える。
「ここから烏峰城までは、まだ二里 (約八キロ)ほど距離がございます。それでは、確実に城へ辿り着く前に日が暮れてしまいまする」
「む……」
「東美濃を越えて、我らがこの中美濃の地まで押し出してきたのは、此度が初めて。この辺りの地理を充分に知り尽くしてはおりませぬ。日が暮れた後で敵城に近づくのは、些か危険を伴うかと……」
「確かに、そうかもしれぬが、しかし……」
「昌幸の申す通りだ、甚四郎」
昌幸の言葉を理解しつつも納得し切れていない様子の正俊に、信繁は言った。
「ここは既に敵地だ。我らが知らぬ所に、兵を動かせる間道や伏兵が潜める場があるかもしれぬ。遠目が効かぬ夜闇の中を進むのは避けた方が良いだろう」
「――それに」
と、信繁の言葉に、昌幸が続く。
「連日の山越えで、兵たちの疲労もだいぶ溜まっておりまする。今宵は久々に開けた平地でゆるりと休ませ、英気を養わせるのが得策かと……」
「……うむ」
昌幸の意見を聞いた正俊は、自分たちの周囲を歩く兵たちの姿を一瞥し、小さく頷いた。
「確かに、一理あるな」
そう呟いた正俊は、昌幸に向かって頭を垂れる。
「得心した。老骨が賢しらに口出しして済まぬな、喜兵衛」
「あ、いえ……そんな、頭をお上げください、保科様」
自分よりも年長者であり、家中での地位も高い正俊に深々と頭を下げられ、昌幸は大いに狼狽えた。
そんな彼の反応を見て愉快そうに笑いながら、信繁は背後を振り返り、目配せをする。
そして、彼の目配せに応じて即座に集まった使番衆に、手短に命じた。
「全軍に伝えよ。『少し刻が早いが、今宵はこの辺りで野営する』とな」
「ハッ!」
「お主は後軍の小荷駄隊まで出向き、兵たちの夕餉に酒を用意するよう申し伝えよ。――あまり多くは出さず、兵たちの体を温める程度に抑えよ、ともな」
「畏まりまして御座ります!」
「お主らは、小物見 (偵察)に出て、周辺に敵が居らぬかを今一度確かめよ。もし、敵の姿を見たならば、交戦よりも疾く戻る事を優先せよ、良いな?」
「心得ましてござる!」
信繁の指示に大きく頷く使番衆たち。
そんな彼らの返事を心強く思いながら、信繁は大きく手を横に振った。
「よし。では、行け!」
「「「ハッ!」」」
信繁の声を受け、使番衆たちはそれぞれの役割を果たす為、馬を駆って去る。
そんな彼らの背中を頼もしげに見送った信繁は、昌幸と正俊の方に向き直り、ニコリと微笑みかけた。
「では……野営の準備が整う間、儂らも少し体を休めるとするか。長い山道は、さぞ老骨に響いたであろう、甚四郎」
「なっ……何をおっしゃいますか、典厩様ッ!」
信繁に気遣われた正俊は、心外だと言わんばかりに目を大きく見開く。
「そ、それがしは、まだ“老骨”などと呼ばれるほど老いさらばれてなどおりませぬぞ!」
「ははは、分かっておる。冗談だ、赦せよ」
白くなった口髭を震わせながら声を荒げる正俊に、信繁は笑いながら言った。
――と、その時、
「典厩様」
昌幸が信繁に声をかける。その声の響きに僅かな緊張の気配を敏感に感じた信繁と正俊は、ふっと表情を引き締めた。
信繁は、昌幸の傍らまで馬を進めると、少し抑えた声で訊ねる。
「如何した、昌幸?」
「――オレだ」
昌幸の代わりに信繁の問いに答えたのは、彼の馬の前で片膝をついていた漁師姿の男だった。
その子猿に似た顔を見た信繁の表情が和らぐ。
「おお、佐助か。戻ったのか」
「ああ」
信繁の声に、漁師姿の佐助は、小さく頷きながら腰を上げた。
佐助は、苗木城での一件が収まった後、信繁たちよりいち早く城を出て、兼山湊に潜入していたのだ。
「大儀であったな」
「いや、労われるには及ばん。任務だからな」
信繁の慰労にも、相変わらずの無表情で返す佐助。
そんな彼に苦笑しながら、信繁は尋ねる。
「で――首尾はどうであった?」
「上々」
信繁の問いに対して簡潔に答えながら、佐助は着ていた粗末な上着の袖を破り、その中に仕込んでいた一通の書状を差し出した。
「これが、例の預かり物だ」
「おお、ご苦労であった」
佐助から書状を馬上で受け取った信繁は、それを傍らの昌幸に渡しながら、何気なく尋ねる。
「で……どうだった、兼山湊の様子は?」
「……特段、民たちに混乱している様子は無いな」
佐助は、信繁の問いかけに小さく頭を振った。
「……むしろ、これから間近で大きな戦が始まりそうな事を楽しみにしている気もある。武田と斎藤どちらが勝つか、賭けまで始める始末だ」
「賭けとは……随分呑気なものだな」
昌幸は、佐助の言葉に呆れ声を上げる。
信繁も苦笑しながら、ふと興味を覚えて尋ねた。
「ほう……で、賭け率はどうなっていた?」
「少し前までは五分といったところだったが、昨日からは斎藤の方が圧倒的に人気だ」
そう答えた佐助は、ふと表情を改め、「なにせ……」と続ける。
「稲葉山から手強い援軍が送られてきたからな」
「ほう……手強い援軍とな?」
佐助の言葉を横で聞いていた正俊が、興味をそそられた様子で口を挟んだ。
「はて……今の斎藤に、そこまでの大軍を動かせる余裕は無いと見ていたが」
「数の上では、大軍と言うほどでは無い。少し西に足を伸ばして実際に見に行ったが、せいぜい五千……多めに見積もっても七千はいないし、練度も低そうだ」
「今の我らと同じか、少し多い程度か……」
そう呟いた昌幸は、顎に指を当てて考え込みながら首を傾げる。
「だが……その程度の数の援軍で、そこまで賭け率が変わるものか?」
「普通は変わらんだろうな」
昌幸の言葉に、佐助はあっさりと頭を振り、それを見た信繁は険しい表情を浮かべた。
「……となると、援軍を率いる将が理由か」
「ああ」
信繁の問いかけに、佐助は頷く。
「斎藤の援軍を率いるのは、“西美濃三人衆”のひとりである安藤伊賀守守就――」
そこで 彼は三人の顔を見回し、それから更に言葉を継いだ。
「そして――その娘婿……竹中半兵衛重治だ」
烏峰城へ向かう武田兵の軍列の中央で馬を歩ませていた武田信繁は、後方からの声に首を巡らせた。
「どうした、昌幸?」
「畏れながら……」
穏やかな声で応えた信繁に馬上で軽く会釈した昌幸は、西の空に目を向けながら切り出す。
「今日はこの辺りで行軍を止め、野営の準備にかかった方が宜しいかと存じます」
「なに、ここでか?」
昌幸の進言に、信繁は訝しげな表情を浮かべ、前方の山の稜線の上で照る太陽に目を遣った。
「まだ、日が落ちるまでには一刻ほどあると思うが……」
「そうじゃぞ、喜兵衛」
信繁の言葉に大きく頷いたのは、保科弾正忠正俊であった。
彼は、天文二十一年 (西暦1552年)に武田家に降って以来、信濃先方衆として伊那や北信濃の戦場に従軍し、“攻め弾正”真田弾正忠幸綱、“逃げ弾正”香坂弾正忠虎綱と並び、“槍弾正”として『武田の三弾正』のひとりに数えられた歴戦の将である。
武田晴信との戦いに敗れた高遠頼継が自刃した後に、その本拠であった高遠城を任され、永禄七年に諏訪四郎勝頼が高遠城の城主に就いた後は、その与力衆として彼を補佐していた。
元々、此度の美濃攻めでは手勢の百二十騎を率いていたが、勝頼が負傷の為に甲斐へ帰国した今は、彼から諏訪衆の指揮も引き継いでいる。
もう齢五十を超えていたが、その体躯に衰えは全く無く、黒糸威の胴丸を纏った騎乗姿は矍鑠たるものだった。
そんな彼は、周囲に広がる田畑を見渡しながら、不満げに白眉を顰める。
「ようやく狭く険しい山道を抜けて平地に出られたというのに、行軍を速めるのではなく止めると申すか? ここは、日暮れまで出来る限り進軍した方が――」
「畏れながら、保科様」
正俊の言葉に軽く頭を下げた昌幸は、落ち着いた声で答える。
「ここから烏峰城までは、まだ二里 (約八キロ)ほど距離がございます。それでは、確実に城へ辿り着く前に日が暮れてしまいまする」
「む……」
「東美濃を越えて、我らがこの中美濃の地まで押し出してきたのは、此度が初めて。この辺りの地理を充分に知り尽くしてはおりませぬ。日が暮れた後で敵城に近づくのは、些か危険を伴うかと……」
「確かに、そうかもしれぬが、しかし……」
「昌幸の申す通りだ、甚四郎」
昌幸の言葉を理解しつつも納得し切れていない様子の正俊に、信繁は言った。
「ここは既に敵地だ。我らが知らぬ所に、兵を動かせる間道や伏兵が潜める場があるかもしれぬ。遠目が効かぬ夜闇の中を進むのは避けた方が良いだろう」
「――それに」
と、信繁の言葉に、昌幸が続く。
「連日の山越えで、兵たちの疲労もだいぶ溜まっておりまする。今宵は久々に開けた平地でゆるりと休ませ、英気を養わせるのが得策かと……」
「……うむ」
昌幸の意見を聞いた正俊は、自分たちの周囲を歩く兵たちの姿を一瞥し、小さく頷いた。
「確かに、一理あるな」
そう呟いた正俊は、昌幸に向かって頭を垂れる。
「得心した。老骨が賢しらに口出しして済まぬな、喜兵衛」
「あ、いえ……そんな、頭をお上げください、保科様」
自分よりも年長者であり、家中での地位も高い正俊に深々と頭を下げられ、昌幸は大いに狼狽えた。
そんな彼の反応を見て愉快そうに笑いながら、信繁は背後を振り返り、目配せをする。
そして、彼の目配せに応じて即座に集まった使番衆に、手短に命じた。
「全軍に伝えよ。『少し刻が早いが、今宵はこの辺りで野営する』とな」
「ハッ!」
「お主は後軍の小荷駄隊まで出向き、兵たちの夕餉に酒を用意するよう申し伝えよ。――あまり多くは出さず、兵たちの体を温める程度に抑えよ、ともな」
「畏まりまして御座ります!」
「お主らは、小物見 (偵察)に出て、周辺に敵が居らぬかを今一度確かめよ。もし、敵の姿を見たならば、交戦よりも疾く戻る事を優先せよ、良いな?」
「心得ましてござる!」
信繁の指示に大きく頷く使番衆たち。
そんな彼らの返事を心強く思いながら、信繁は大きく手を横に振った。
「よし。では、行け!」
「「「ハッ!」」」
信繁の声を受け、使番衆たちはそれぞれの役割を果たす為、馬を駆って去る。
そんな彼らの背中を頼もしげに見送った信繁は、昌幸と正俊の方に向き直り、ニコリと微笑みかけた。
「では……野営の準備が整う間、儂らも少し体を休めるとするか。長い山道は、さぞ老骨に響いたであろう、甚四郎」
「なっ……何をおっしゃいますか、典厩様ッ!」
信繁に気遣われた正俊は、心外だと言わんばかりに目を大きく見開く。
「そ、それがしは、まだ“老骨”などと呼ばれるほど老いさらばれてなどおりませぬぞ!」
「ははは、分かっておる。冗談だ、赦せよ」
白くなった口髭を震わせながら声を荒げる正俊に、信繁は笑いながら言った。
――と、その時、
「典厩様」
昌幸が信繁に声をかける。その声の響きに僅かな緊張の気配を敏感に感じた信繁と正俊は、ふっと表情を引き締めた。
信繁は、昌幸の傍らまで馬を進めると、少し抑えた声で訊ねる。
「如何した、昌幸?」
「――オレだ」
昌幸の代わりに信繁の問いに答えたのは、彼の馬の前で片膝をついていた漁師姿の男だった。
その子猿に似た顔を見た信繁の表情が和らぐ。
「おお、佐助か。戻ったのか」
「ああ」
信繁の声に、漁師姿の佐助は、小さく頷きながら腰を上げた。
佐助は、苗木城での一件が収まった後、信繁たちよりいち早く城を出て、兼山湊に潜入していたのだ。
「大儀であったな」
「いや、労われるには及ばん。任務だからな」
信繁の慰労にも、相変わらずの無表情で返す佐助。
そんな彼に苦笑しながら、信繁は尋ねる。
「で――首尾はどうであった?」
「上々」
信繁の問いに対して簡潔に答えながら、佐助は着ていた粗末な上着の袖を破り、その中に仕込んでいた一通の書状を差し出した。
「これが、例の預かり物だ」
「おお、ご苦労であった」
佐助から書状を馬上で受け取った信繁は、それを傍らの昌幸に渡しながら、何気なく尋ねる。
「で……どうだった、兼山湊の様子は?」
「……特段、民たちに混乱している様子は無いな」
佐助は、信繁の問いかけに小さく頭を振った。
「……むしろ、これから間近で大きな戦が始まりそうな事を楽しみにしている気もある。武田と斎藤どちらが勝つか、賭けまで始める始末だ」
「賭けとは……随分呑気なものだな」
昌幸は、佐助の言葉に呆れ声を上げる。
信繁も苦笑しながら、ふと興味を覚えて尋ねた。
「ほう……で、賭け率はどうなっていた?」
「少し前までは五分といったところだったが、昨日からは斎藤の方が圧倒的に人気だ」
そう答えた佐助は、ふと表情を改め、「なにせ……」と続ける。
「稲葉山から手強い援軍が送られてきたからな」
「ほう……手強い援軍とな?」
佐助の言葉を横で聞いていた正俊が、興味をそそられた様子で口を挟んだ。
「はて……今の斎藤に、そこまでの大軍を動かせる余裕は無いと見ていたが」
「数の上では、大軍と言うほどでは無い。少し西に足を伸ばして実際に見に行ったが、せいぜい五千……多めに見積もっても七千はいないし、練度も低そうだ」
「今の我らと同じか、少し多い程度か……」
そう呟いた昌幸は、顎に指を当てて考え込みながら首を傾げる。
「だが……その程度の数の援軍で、そこまで賭け率が変わるものか?」
「普通は変わらんだろうな」
昌幸の言葉に、佐助はあっさりと頭を振り、それを見た信繁は険しい表情を浮かべた。
「……となると、援軍を率いる将が理由か」
「ああ」
信繁の問いかけに、佐助は頷く。
「斎藤の援軍を率いるのは、“西美濃三人衆”のひとりである安藤伊賀守守就――」
そこで 彼は三人の顔を見回し、それから更に言葉を継いだ。
「そして――その娘婿……竹中半兵衛重治だ」
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