その顔で大好きとか言うな!!惚れるだろ///

よろしくね

桜吹雪のおかげか辺り一面ピンク色に染まって心もウキウキ……になるはずが俺の高校生活が終わりわ告げた。
今日から波袖高校で俺の素晴らしい高校生活が始まる予定だったのだが、それはすべて夢物語でしかなくなった。

俺、笹野陽がこの波袖高校に入学したのには訳があり。中学が同じでそのころから好きだった神崎優愛と同じ高校に通うべく、自分の偏差値よりのも１０高い波袖高校を目指し見事合格までして見せた。
（入試順位はよくないけど……）

そんなこんなで優愛ちゃんとの素敵な高校生活が始まると思っていたのに、隣の席に座っているこの男のせいで!!!!
思い描いていた生活が夢物語となっている。

隣に座る　佐藤凌空という名前からかっこそさそうな、事実男の俺でもかっこいいと思うような奴がいて。
かつ、優愛ちゃんとも同じクラスで（俺とも同じだけど）、新入生代表挨拶なんかしちゃって、さっき自己紹介しあったけどマジでいいやつだった。



えっ……俺に勝ち目なくない？

だってさっきから優愛ちゃんとかほかの女子たちが凌空のこと見てキャーキャー言ってんの。
もうムリじゃん。
波袖高校は３年間クラス替えがないからこれから俺たち男子は言い方は悪いが、凌空にすべての女子が取られていくのだ。もちろんクラス外も例外ではない。

辛いって。高校３年間彼女なしの童貞野郎になっちまう
それでも凌空はいいやつだし邪険にするつもりもない。「ぎりぎりで入ったこの高校で心配事しかない」なんて話をしたら
「これから勉強とか教えてやろうか？」って言ってくれたの。
それに家で犬を２匹飼っているそうで写真を見してくれた。俺んちはそこまで裕福じゃないからペットなんて飼えないからうらやましい。

とまぁ結構凌空と仲良くなり、連絡先も交換し、ほかにも友達といってもいいような関係を築けた人たちもできた。
入学式後が終わり教室で軽いクラス会が行われた。


家に帰るとき凌空は何人もの人から声を掛けられていた。
うん。予想通り。わかりきっていとこと。うん

同じ男子としてうらやましいがここまで囲まれていたら大変だよな。スーパーの超割引デーの日のしゅふ達様。
一緒に帰る約束をしていた俺は当分帰れそうにないことを悟った。