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第一章
俺の学生生活風景
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俺は手足がアレな頃はしんどいし周囲からの目が嫌で学校にあまり通っていなかったが、義肢を貰ってからは普通に毎日通うようになっていた。
12歳前後の頃にとっ捕まってアレされ、アレされてる間はもちろん学校には行けなかったが本や新聞は読ませてもらってたのである程度の教養は身につけられた。テレビも趣味は全体的に悪いが見させてもらえた。
3年前後で保護され、その後は超頑張って巻き返した。勉強はもともと割と出来る方だった。
経緯も鑑みられ、努力の結果もありまあそこそこの偏差値の学校に通っていた。
ただ数学はかなり苦手だった。他は全体的に出来る。
「達磨、最近すごく元気そうで良かったよ。良い義肢貰えて良かったね。その手足すごく綺麗だし」
「ありがとー。…あとさ、その名前トラウマだからあんまり呼ばないで。最近言われてるたっくんって呼んで」
「あー不謹慎だったごめん。じゃあ今後たっくんで」
「うん、よろしく」
そんな訳ですっかり明るいスクールライフを送っていた。
まあもうじき受験だが内申もかなり良いしどうにかなるだろう。バイトのお陰で社会的評価も陰ながら上がってきているし。
その放課後。
「たっくん。次の現場だけど、きみの学校なんだ」
「え、そうなの」
「うん。気の毒だけど数年前、いじめや色々な事情で飛び降り自殺しちゃった子がいて、その子が強く祟ってるみたいなんだよね」
「…あー、そういえば昔聞いた気がする。いじめの主犯者はしばらく停学とかそういう刑罰喰らったみたいだけどね」
「うん。とはいえ一人だし学生だから、そこまで重い罰じゃなかったんだよね」
「で、そいつらが出てきた後全員祟り殺して、その後も怨念が強くて無差別に祟っちゃってるみたいなんだ」
「…うん、それは可哀想に」
「そういう訳で、早くなんとかしてあげたいし今夜早速行こうね」
その深夜、屋上にて。
施錠されていたが義手でぶっ壊した。
「…もう、来ないで。みんな、みんな殺してやる」
「…可哀想に」
「うん、すぐに祓ってあげようね。行こう」
「…私の気持ちなんて分かる訳無いのに、知ったような事言わないで」
「…いや、分かるよ」
「…」
俺は優しく彼女にお札を貼った。
「…どうか、天国に行って、来世では幸せになれますように」
俺はそっと手を合わせた。
感覚はしっかりあるが、熱を持たない手が少し悲しかった。
「…たっくんすごく優しいし、きっとちゃんと幸せになれるよ」
「…うん、そうだと良いね」
「じゃ、帰ろう」
「…あ、そういえばさ」
「うん、どうしたの?」
「俺霊感強いしこんなに強く祟ってたのに、何で今まで気づかなかったのかな」
「…うん、たぶん本当は凄く優しい子だから、かわいそうなたっくんの前には出られなかったじゃないのかな」
「…あー、そういう事か」
「うん、優しいのに、かわいそうだよね」
「…うん、そうだね」
12歳前後の頃にとっ捕まってアレされ、アレされてる間はもちろん学校には行けなかったが本や新聞は読ませてもらってたのである程度の教養は身につけられた。テレビも趣味は全体的に悪いが見させてもらえた。
3年前後で保護され、その後は超頑張って巻き返した。勉強はもともと割と出来る方だった。
経緯も鑑みられ、努力の結果もありまあそこそこの偏差値の学校に通っていた。
ただ数学はかなり苦手だった。他は全体的に出来る。
「達磨、最近すごく元気そうで良かったよ。良い義肢貰えて良かったね。その手足すごく綺麗だし」
「ありがとー。…あとさ、その名前トラウマだからあんまり呼ばないで。最近言われてるたっくんって呼んで」
「あー不謹慎だったごめん。じゃあ今後たっくんで」
「うん、よろしく」
そんな訳ですっかり明るいスクールライフを送っていた。
まあもうじき受験だが内申もかなり良いしどうにかなるだろう。バイトのお陰で社会的評価も陰ながら上がってきているし。
その放課後。
「たっくん。次の現場だけど、きみの学校なんだ」
「え、そうなの」
「うん。気の毒だけど数年前、いじめや色々な事情で飛び降り自殺しちゃった子がいて、その子が強く祟ってるみたいなんだよね」
「…あー、そういえば昔聞いた気がする。いじめの主犯者はしばらく停学とかそういう刑罰喰らったみたいだけどね」
「うん。とはいえ一人だし学生だから、そこまで重い罰じゃなかったんだよね」
「で、そいつらが出てきた後全員祟り殺して、その後も怨念が強くて無差別に祟っちゃってるみたいなんだ」
「…うん、それは可哀想に」
「そういう訳で、早くなんとかしてあげたいし今夜早速行こうね」
その深夜、屋上にて。
施錠されていたが義手でぶっ壊した。
「…もう、来ないで。みんな、みんな殺してやる」
「…可哀想に」
「うん、すぐに祓ってあげようね。行こう」
「…私の気持ちなんて分かる訳無いのに、知ったような事言わないで」
「…いや、分かるよ」
「…」
俺は優しく彼女にお札を貼った。
「…どうか、天国に行って、来世では幸せになれますように」
俺はそっと手を合わせた。
感覚はしっかりあるが、熱を持たない手が少し悲しかった。
「…たっくんすごく優しいし、きっとちゃんと幸せになれるよ」
「…うん、そうだと良いね」
「じゃ、帰ろう」
「…あ、そういえばさ」
「うん、どうしたの?」
「俺霊感強いしこんなに強く祟ってたのに、何で今まで気づかなかったのかな」
「…うん、たぶん本当は凄く優しい子だから、かわいそうなたっくんの前には出られなかったじゃないのかな」
「…あー、そういう事か」
「うん、優しいのに、かわいそうだよね」
「…うん、そうだね」
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