7 / 30
第一章:流刑人
第6話:ダンジョンの醍醐味
しおりを挟む
雷志の現在の心境を言葉にするならば、驚愕の二字が何よりも相応しかろう。
雷志が洞窟に身を投じてから、およそ一カ月しか経っていない。
だがそれは、彼の大きな勘違いであり現実はすでに数百年もの歳月が経過していた。
無人島であるが故に外の世界がどのようになっているかなど、雷志には確かめる術がない。
だからこそ、唯一の情報源であるミノルの話にさしもの雷志も当初はまるで信じていなかった。
いきなり数百年の時が経っていた、などと言われたところで果たして誰がすんなりとその事実を受け入れられよう。
できるわけがない。未だ驚愕の渦中にある雷志だが、その目に迷いはない。
次に己は何をすべきか。とうにそれは彼の胸中では定まっていた。
「――、外の世界は今はどんな風になってるんだ……?」
「え?」
「数百年もの時が経過してるんだろう? だったら、どんな風になってるのかを俺は見てみたい」
いい加減ここにも飽きてきたところだしな、と雷志は頬を掻いた。
――ミノルが言うには、こんな“だんじょん”と呼ばれる場所が他にもたくさんあるらしいじゃないか。
――だったら、ここなんかよりももっと強い奴が……禍鬼とやらもきっといるはず。
――どれだけ強いのか試してみたい……!
――そうと決まったら、いつまでもこんな場所にはいてられないよな。
雷志は生き生きとした顔で再びミノルに口火を切る。
「それで。この島から出る手立てはもちろんあるんだよな?」
「あ、はい。それなら問題ない……です」
「よし! それじゃあさっさとこの島から出るとするか。いい加減飽きてきたところだし」
「あ、あの……!」
「ん? どうかしたのか?」
「その、雷志……さんはこのダンジョンの奥まで行ったんですよね?」
「え? あぁ、まぁな」
「そ、そこまで案内してもらうことって可能ですか!?」
「それは構わないが……奥に行ったって特に何もないぞ?」
訝し気に問うた雷志だが、ミノルの目は真剣そのものである。
本当に何もないんだがな、と雷志は頬を掻いた。
ダンジョンの最奥は、無人島内にあるにも関わらず人の手が施されたかのような造形であった。
鋭角かつ複雑な造形に周囲の紫水晶が照らす光景は、ある種幻想的な雰囲気をかもし出す。
それはどこか神聖さもあり、同時に禍々しくもある。
だからこそ、当初の雷志はここが鬼ヶ島ではないかと真剣に疑った。
「ほら、着いたぞ。ここがこの洞窟……“だんじょん”って言うんだったか? の奥だ」
「ここが……! えっと、皆見えてるかな? ちょっと予想外だけど今私はダンジョンの奥にいます……!」
「……さっきからお前は誰に向かって話してるんだ? まさか、幽霊の類じゃないよな?」
「あ~それについては後でちゃんと説明します。とりあえず今は実況配信中なので」
「よくわからん……」
いまいちミノルの言葉の意味についてさっぱりわからない雷志は、はて、と小首をひねる他なかった。
それはさておき。
相変わらずここには何もないな、と雷志は周囲を一瞥する。
もちろん、最初から何もいなかったわけではない。
かつてこの最奥には禍鬼の首領がいた。
後生大事に日本刀を守るそれはいわば、宝を守護する番人のよう。
三日三晩に渡り死闘を演じてついに勝利を我が物とした雷志だったが、宝は今も台座にて静かに鎮座したままである。
彼の趣味の一つとして、刀剣蒐集がある。
日本刀の最大の魅力は折れず、曲がらず、それでいて大変よく斬れる。
この三代名詞から日本刀がいかに優れた武具であるかを物語っているが、時に一級の芸術品としても扱われる。
実際、南蛮との貿易が盛んであった頃は一番人気があった。
他国に日本の技術が渡ることを、雷志はあまり快く思っていない。
しかし、それほどの人気を誇る日本刀の魅力を再確認できた。
そうした意味合いも含めて、日本刀にはとにもかくにも雷志は目がない。
ならば何故、ダンジョンの最奥に眠るそれには一切触れようとしなかったのか。
答えは――。
「この刀は……」
「あぁ、それは前に俺が斬った禍鬼の大将が守っていたものだな。俺には必要ないから放置してた」
「え!? でもこれ、特級呪物ですよ!?」
「特級呪物? なんだそれは」
「特級呪物っていうのは、一定の禍鬼から流出した荒魂が集合しそれが具象化したものです。わかりやすく例えると……灰汁の塊みたいな?」
「それはなんか嫌だな……」
「あ、あくまでも例えですから! ってコメント欄もいちいちツッコミ入れないで! えっと、とにかく特級呪物にも色々とあるんですけど、一様に言えるのはどれもとんでもない力を秘めているってことです」
「ふーん……でも、俺には興味ないな。それ、欲しかったらお前が持って行っていいんじゃないか?」
「えっ!?」
「俺はいらないからな。そいつは、俺が振るうのに相応しくない」
そう言って、雷志は鎮座したそれを手に取ると静かに抜き放つ。
すらり、と音を立てて露わとなる刀身は――刀本来の輝きは皆無で、あるのは禍々しさのみ。
紫に発光する刀身は、刀本来の性能が一切なかった。
雷志が洞窟に身を投じてから、およそ一カ月しか経っていない。
だがそれは、彼の大きな勘違いであり現実はすでに数百年もの歳月が経過していた。
無人島であるが故に外の世界がどのようになっているかなど、雷志には確かめる術がない。
だからこそ、唯一の情報源であるミノルの話にさしもの雷志も当初はまるで信じていなかった。
いきなり数百年の時が経っていた、などと言われたところで果たして誰がすんなりとその事実を受け入れられよう。
できるわけがない。未だ驚愕の渦中にある雷志だが、その目に迷いはない。
次に己は何をすべきか。とうにそれは彼の胸中では定まっていた。
「――、外の世界は今はどんな風になってるんだ……?」
「え?」
「数百年もの時が経過してるんだろう? だったら、どんな風になってるのかを俺は見てみたい」
いい加減ここにも飽きてきたところだしな、と雷志は頬を掻いた。
――ミノルが言うには、こんな“だんじょん”と呼ばれる場所が他にもたくさんあるらしいじゃないか。
――だったら、ここなんかよりももっと強い奴が……禍鬼とやらもきっといるはず。
――どれだけ強いのか試してみたい……!
――そうと決まったら、いつまでもこんな場所にはいてられないよな。
雷志は生き生きとした顔で再びミノルに口火を切る。
「それで。この島から出る手立てはもちろんあるんだよな?」
「あ、はい。それなら問題ない……です」
「よし! それじゃあさっさとこの島から出るとするか。いい加減飽きてきたところだし」
「あ、あの……!」
「ん? どうかしたのか?」
「その、雷志……さんはこのダンジョンの奥まで行ったんですよね?」
「え? あぁ、まぁな」
「そ、そこまで案内してもらうことって可能ですか!?」
「それは構わないが……奥に行ったって特に何もないぞ?」
訝し気に問うた雷志だが、ミノルの目は真剣そのものである。
本当に何もないんだがな、と雷志は頬を掻いた。
ダンジョンの最奥は、無人島内にあるにも関わらず人の手が施されたかのような造形であった。
鋭角かつ複雑な造形に周囲の紫水晶が照らす光景は、ある種幻想的な雰囲気をかもし出す。
それはどこか神聖さもあり、同時に禍々しくもある。
だからこそ、当初の雷志はここが鬼ヶ島ではないかと真剣に疑った。
「ほら、着いたぞ。ここがこの洞窟……“だんじょん”って言うんだったか? の奥だ」
「ここが……! えっと、皆見えてるかな? ちょっと予想外だけど今私はダンジョンの奥にいます……!」
「……さっきからお前は誰に向かって話してるんだ? まさか、幽霊の類じゃないよな?」
「あ~それについては後でちゃんと説明します。とりあえず今は実況配信中なので」
「よくわからん……」
いまいちミノルの言葉の意味についてさっぱりわからない雷志は、はて、と小首をひねる他なかった。
それはさておき。
相変わらずここには何もないな、と雷志は周囲を一瞥する。
もちろん、最初から何もいなかったわけではない。
かつてこの最奥には禍鬼の首領がいた。
後生大事に日本刀を守るそれはいわば、宝を守護する番人のよう。
三日三晩に渡り死闘を演じてついに勝利を我が物とした雷志だったが、宝は今も台座にて静かに鎮座したままである。
彼の趣味の一つとして、刀剣蒐集がある。
日本刀の最大の魅力は折れず、曲がらず、それでいて大変よく斬れる。
この三代名詞から日本刀がいかに優れた武具であるかを物語っているが、時に一級の芸術品としても扱われる。
実際、南蛮との貿易が盛んであった頃は一番人気があった。
他国に日本の技術が渡ることを、雷志はあまり快く思っていない。
しかし、それほどの人気を誇る日本刀の魅力を再確認できた。
そうした意味合いも含めて、日本刀にはとにもかくにも雷志は目がない。
ならば何故、ダンジョンの最奥に眠るそれには一切触れようとしなかったのか。
答えは――。
「この刀は……」
「あぁ、それは前に俺が斬った禍鬼の大将が守っていたものだな。俺には必要ないから放置してた」
「え!? でもこれ、特級呪物ですよ!?」
「特級呪物? なんだそれは」
「特級呪物っていうのは、一定の禍鬼から流出した荒魂が集合しそれが具象化したものです。わかりやすく例えると……灰汁の塊みたいな?」
「それはなんか嫌だな……」
「あ、あくまでも例えですから! ってコメント欄もいちいちツッコミ入れないで! えっと、とにかく特級呪物にも色々とあるんですけど、一様に言えるのはどれもとんでもない力を秘めているってことです」
「ふーん……でも、俺には興味ないな。それ、欲しかったらお前が持って行っていいんじゃないか?」
「えっ!?」
「俺はいらないからな。そいつは、俺が振るうのに相応しくない」
そう言って、雷志は鎮座したそれを手に取ると静かに抜き放つ。
すらり、と音を立てて露わとなる刀身は――刀本来の輝きは皆無で、あるのは禍々しさのみ。
紫に発光する刀身は、刀本来の性能が一切なかった。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
無能扱いされ会社を辞めさせられ、モフモフがさみしさで命の危機に陥るが懸命なナデナデ配信によりバズる~色々あって心と音速の壁を突破するまで~
ぐうのすけ
ファンタジー
大岩翔(オオイワ カケル・20才)は部長の悪知恵により会社を辞めて家に帰った。
玄関を開けるとモフモフ用座布団の上にペットが座って待っているのだが様子がおかしい。
「きゅう、痩せたか?それに元気もない」
ペットをさみしくさせていたと反省したカケルはペットを頭に乗せて大穴(ダンジョン)へと走った。
だが、大穴に向かう途中で小麦粉の大袋を担いだJKとぶつかりそうになる。
「パンを咥えて遅刻遅刻~ではなく原材料を担ぐJKだと!」
この奇妙な出会いによりカケルはヒロイン達と心を通わせ、心に抱えた闇を超え、心と音速の壁を突破する。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう
果 一
ファンタジー
目立つことが大嫌いな男子高校生、篠村暁斗の通う学校には、アイドルがいる。
名前は芹なずな。学校一美人で現役アイドル、さらに有名ダンジョン配信者という勝ち組人生を送っている女の子だ。
日夜、ぼんやりと空を眺めるだけの暁斗とは縁のない存在。
ところが、ある日暁斗がダンジョンの下層でひっそりとモンスター狩りをしていると、SSクラスモンスターのワイバーンに襲われている小規模パーティに遭遇する。
この期に及んで「目立ちたくないから」と見捨てるわけにもいかず、暁斗は隠していた実力を解放して、ワイバーンを一撃粉砕してしまう。
しかし、近くに倒れていたアイドル配信者の芹なずなに目撃されていて――
しかも、その一部始終は生放送されていて――!?
《ワイバーン一撃で倒すとか異次元過ぎw》
《さっき見たらツイットーのトレンドに上がってた。これ、明日のネットニュースにも載るっしょ絶対》
SNSでバズりにバズり、さらには芹なずなにも正体がバレて!?
暁斗の陰キャ自由ライフは、瞬く間に崩壊する!
※本作は小説家になろう・カクヨムでも公開しています。両サイトでのタイトルは『目立つのが嫌でダンジョンのソロ攻略をしていた俺、アイドル配信者のいる前で、うっかり最凶モンスターをブッ飛ばしてしまう~バズりまくって陰キャ生活が無事終了したんだが~』となります。
※この作品はフィクションです。実在の人物•団体•事件•法律などとは一切関係ありません。あらかじめご了承ください。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる