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 アイリスがその身を、貞操を捧げたのも虚しく、鬼人は聖王国に対して劣勢であった。

 依然としてアイリスが肉体を犯されて尚、戦線は膠着しているのだ。

 それは最早冷戦と称して差し支え無い。

 儚くもアイリスの献身は身を結ばず、鬼人の兵等は今も苦しみに喘ぐのが現状だ。

 そんな最中の事。

 エルフとの同盟を交わした鬼人は、都市より移動を開始した。

 自ら退くのを強いられるのは最早、それ程までに鬼人族側が追い詰められている証左に他ならない。

 ただ、本来であれば皆が早急に避難をするのが最善である所、一人の少女により現状は遅れを余儀なくされていた。

「あぁ、う、産まれますっ❤️」

 苦痛に呻きながらも、其処には何処か甘い声色が入り混じる。

 そんな一声がアイリスよりもたらされる。

 今美貌の少女は、その大きく膨らみを示す自らの腹部を押さえて、声を挙げていた。

「そうかえ。頑張って深呼吸して意識を保ってね」

 するとこれに応じて同所に居合わせている年嵩の女が受け答えた。

 どうやら彼女は、助産師としての役割を与えられているらしい。

 そして同所には他に大勢の者達が集う。

 鬼人の習性として、雌の出産に対して立ち会うのは誰もが許されている。

 これは古くからの因習とも称される事もあるが、代々受け継がれてきた風習だった。

 それが今この時代となっても続いているのだから、文化が失われていない証左に相違無い。

 それは無論の事、単純な善し悪しで測れるような物事にあらず。

 それは自明の理。

 当然ながら良い悪い一言で済ませられる様な話では無いのは、アイリスも理解していた。

 けれど彼女は自らが孕んだ事実を認めたくは無かった。

 それも雄から一方的に日夜、自らの肉体を弄ばれて、尚且つその出産に立ち会われるなど尚更屈辱だ。

 そう、彼女は一言で言い表せばそれ程までに油断していたのだ。

 以前まで、つまりは自らの肉体に呪いが課せられるまではアイリスは女子では無かった。

 故にまさか妊娠までするとは到底思わない。

 けれど無常ながら、その楽観的な想定は容易く覆された。

 事実としてアイリスは赤子をその胎へと宿し、その親が誰かも分からずにいる。

 ただ雌の本能として理解出来ているのは、自らの畜生胎へと宿るはフウガとの間に成した生命では無いという事実のみである。

 それは周期的にもあり得ない。

 妊娠を身を持って思い知らされて、アイリスは己が雌であるのを改めて否が応にも理解させられた。

 それが発覚したのは完全に不意打ちといえど、だがそれも当然だ。

 寧ろ娼婦として高給ながらも肉体を雄から望まれ、求めに応じてきたのだからアイリスのその胎に子が宿るのは自然の成り行きに他ならない。

 散々膣内を雄の象徴に蹂躙され、尚且つ子宮へと夥しいまでの子種を注がれ続けられれば孕んでしまうのも仕方が無いだろう。

 その為、孕まされてしまった影響か、元よりはちきれんばかりの豊満な乳房は、更に豊満となり、柔らかながらも僅かに硬さを帯びている。

 母乳が溜まり、その畜生腹同様に張っているのだ。

 その胎へと赤子を宿しているお陰か、乳首からは留めなく乳白色の液体が流れ出して、何処か甘い香りがこの場を包んでいる。

 辺りに詰めた鬼人、つまりは同族の元、アイリスは自らの出産へと臨む。

 とはいえ依然として完全なる準備は整っていない。

 彼女は豪鬼とのまぐわいの最中に産気づいた為に、その身に未だ白濁液がある。

 尻の穴からは子種が溢れ出し、無論の事膣口にも白濁液が見えている。

 雄からの寵愛を受けた直後の出産は、さしものアイリスとて憚られた。

 けれど現実は非常ながら、残酷にも彼女の身を襲いくる。

 逃れ得ぬ運命にアイリスは未だ抗う力を持たない。

 故にその精液に塗れた裸身は人々から注がれる視線の元へと晒されている。

 外気へと晒された彼女の、その母体として特段優秀な安産型の尻肉は、傍らに侍るミコにより清められていた。

 けれど些かミコの手付きは乱暴で、出産がこの後に待ち構えている為に余裕が無いのだろうか。

 時間に迫られたミコはアイリスの臀部を鷲掴みにすると共に、力強く白濁液を拭い取る。

 無論それは他の部位とて相違無く、ドロリと精液を垂れ流しとしている膣内へと指が差し込まれた。

 そして中身を掻き回された挙句、その膣のにゅる❤️にゅる❤️としたひだを扱かれる。

 なるだけ全てを外へと排出するべくしている為か、ねっとりとした手遣いで、膣中を抉られる。

 とぷ❤️とぷ❤️と夥しいまでの雄より注がれた子種が絡め取られ、ミコの指先がアイリスの濡れた膣内を否が応にも刺激した。

「んんッ゛❤️」

 すると、前者が与えたその快楽に、後者の口からは自ずと嬌声が溢れた。

 そして勢いよく膣口から白濁した液が出る。

 その子種には、やはりアイリス自身の愛液が入り混じる。

「もう‥。だめだよアイリスちゃん。赤ちゃん産まれるんだよ。これからお母さんになるんだよ。だから我慢しなくちゃだめだよ」

 そう応じながらもミコは、言葉とは裏腹に、膣肉の入り口をにゅち❤️にゅち❤️と執拗にこねくり回す。

「ミコさんッ゛❤️んんッ゛❤️そこはッ゛❤️
 ああッ゛❤️」

 更にはぐにぃ❤️と陰核を指先で摘んで弄ぶ様な素振りを、アイリスの言が語る通り見せている。

 ピッタリと閉じていた無毛の膣口は糸が引いてしまう程にねっとりとして濡れている。

 其処をミコの容赦の無い五指がくにぃ❤️と撫で回し、加えてクリトリスを乱暴に扱き続けた。

「うんうん。大丈夫だから。わたしが側についているよ~」

 けれどそうしてアイリスの肉体を清めるミコの面持ちは至極穏やかでいて、まるでその漂わせる雰囲気は聖母の如く傍目にも感じられた。

 一切の悪意が汲み取られないが故に、周囲へと居合わせている人々とてなんら違和感を抱かない。
 
寧ろ、甲斐甲斐しくアイリスの出産の準備をこなして世話をするミコの姿は、老若男女問わず彼等彼女等の瞳には、どうやら献身的な助産師の一人として映る様だ。

 それは偏にミコの愛らしい容姿が成せる技でもあり、仮に彼女が醜女であれば、人々も特段好感を抱くには及ぶまい。

 そして其処にはアイリスの類い稀なる怜悧な美貌も相まって、周囲から見ても今眼前にて繰り広げられる光景は、何処か神聖にさえ感じられるのだ。

 それ程までに観衆の元へと晒された豊満な美体は、人々からしてみれば、まるで女神と評して相違無かった。
  
 そう称して差し支え無いまでにアイリスの圧倒的に綺麗な容姿は誰をも魅了する程の不可侵だ。
 
 しかしながら、アイリスのそんな姿を目の当たりとして、中には何処か興奮した表情を露わとする者達が居る。

 それは未だ幼く、先程までは性も知らない純粋無垢な童子だ。

 子供に過ぎなかったはどうやら今ここで女体を前にして翻弄されている様だ。

 けれどもそれも無理からぬ話であり、依然として年端もいかぬと男子とあらば、アイリス程の美を目の当たりとして情緒を揺らがせても不自然では無かった。
 
 幼いながらも彼等とて歴とした雄。

 故にそれは、現状を鑑みては場違いといえど、当然の生理現象に他ならない。

 何故ならば己が眼前の、目と鼻の先に女体があるのだ。

 それも今まで己が前とした事も無い、まるで女神の如き容姿を誇る少女の裸体だ。

 であればこれに対して欲望を示さない訳も無し。

 その証左として苦しそうにしては、男児等は皆総じて例外無く、自らの下半身を手で抑えていた。

 初々しいながらも、確かに彼等は雄としての二次性徴に目覚めたかの如く、やはり羞恥に震えている。

 途端に俯きがちとなり、けれども依然として年端もいかぬ男児等は、チラチラとアイリスへと視線を注いでいる。

 其処には平素の何処か冷たい印象を受けるアイリスとは異なり、下品にもスラリと長い脚を外側へと放り出して股を開いている。

 艶かしいむっちりとした色白い太股は、テラテラと雄の子種に濡れて妖しい輝きを晒している。

 そして品性の欠片も無く露わとされた股間にはミコの指先がにゅる❤️にゅる❤️と依然として差し込まれては、抜き出されている。

 その度にアイリスは衆人環視の元で、次第に大きくなる自らの嬌声にも憚らず、膣口から蜜液を溢れ立たせていた。

 加えてアイリスが自らの身を襲いくる快楽に対して抗うこと叶わずに、否が応にも身をくねらせる。

 肉体を痙攣させて無様にも膣口を自身から捧げる様に自ずと突き出して、潮を撒き散らしているのだ。

 それを男児等は前として、この場に居合わせている大人達とは明確に異なる、雄としての反応を示した。

 けれど彼等の都合など、アイリスは到底知る由も無く対称的に、意識する素振りが皆無である。

 彼女は最早快感に意識も朦朧としている様でいて、既に周囲を気に留める事が出来ないのだろうか。
  
 その為男子の存在など当然ながら認識の範囲外であり、意識するにも値しない。

 今アイリスに襲いきているのは、妊娠によるそれ程までに絶大な多幸感共に、ミコから与えられる快楽だ。

 それに応じて匂い立つ様に掻く甘い汗は、アイリスの豊満な乳房や尻肉をテラテラと妖しく彩る。

 無論、誰との子かもわからぬ生命を宿したその膨らみを示す畜生胎も、同様に艶かしいツヤツヤとした輝きを晒していた。
 
 この場へと居合わせている人々へと、アイリスの肉体が、文字通り膣奥までの全てが見せつけられている。

「はい。これで綺麗になったね。元気な赤ちゃん産むところしっかり見てるからね」

 すると次の瞬間には漸く気が済んだらしい素振りを見せたミコは、清めを終えて優しげな手付きでアイリスの手を握る。

 五指を恋人の如く絡ませて繋ぐ様子は、容姿こそ異なるが、その二人の姿は傍目にも見て、まるで姉妹の様だった。
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