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モヤ
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華奢な女の子にやられる、格ゲーをやっていればよくある事だ。
そもそもキャラクターなのだから、見た目と強さは比例しない。
「でも、あの子の立ち姿、綺麗だったなぁ。」
リアルの格闘技など見た事はないが、それでもあの子は特別に見えた。
このゲームでは、プレイヤーも観客として試合を見ることができる。
NPCたちが怒号とも歓声ともつかない声を上げる中に紛れ、静かに観戦する者や、有名なファイターに歓声やヤジを飛ばす者。
そんな中に、ゴリラは座っていた。
ドラミングでもしてみればおもしろいと思った事もあるが、実行した事はない。
気弱でパシリにされていることの憂さ晴らしで、仮想の肉体で殴り合いをしているに過ぎないのだ。
金髪のモヒカン、彼は有名なファイターだ、過激な言動と実力は、アンチとファンを同時に生み、少し羨ましく思う。
「俺には友達もいないし、存在を認知してるのなんていじめっ子だけ。」
モヒカンの相手はあの子だ、やはり挨拶をしている、礼儀正しいのか、それとも空手か何かしているのか。
「道着なんか着てよお、カッコつけてんのか?」
「ふー。」
「なぁ?」
「やあ!」
「ぐぇええ!」
彼女に腹を殴られ、吹き飛んだ。
「…クソアマァ!」
三秒ほどで距離を詰め、無茶苦茶に突きを繰り出すが、涼しい顔で避けられる。
無駄がない、格ゲーはあくまでゲームだ、体の動かし方など知らないものが多い。
思い切り殴りかかり派手に転んで、相手が申し訳なさそうに蹴るという事もある。
「足…だけ?」
足と体の捻りだけで、あのモヒカンのパンチを避けて、突きやら蹴りやら入れるのだ。
「っ、ふぅ、ぁ!やああ!」
「倒した?」
腹に連打をもらい、倒れた。
「すげえ…」
柄にもなく誰かと話したくなった、目の前のことを誰かと共有したい。
「え?」
女の子のような形のモヤ、しかしなんだが笑っているようだ。
そしてその子は、前の人の頭を飛び超えてフィールドまで降りてしまった。
「ええ~!?」
そもそもキャラクターなのだから、見た目と強さは比例しない。
「でも、あの子の立ち姿、綺麗だったなぁ。」
リアルの格闘技など見た事はないが、それでもあの子は特別に見えた。
このゲームでは、プレイヤーも観客として試合を見ることができる。
NPCたちが怒号とも歓声ともつかない声を上げる中に紛れ、静かに観戦する者や、有名なファイターに歓声やヤジを飛ばす者。
そんな中に、ゴリラは座っていた。
ドラミングでもしてみればおもしろいと思った事もあるが、実行した事はない。
気弱でパシリにされていることの憂さ晴らしで、仮想の肉体で殴り合いをしているに過ぎないのだ。
金髪のモヒカン、彼は有名なファイターだ、過激な言動と実力は、アンチとファンを同時に生み、少し羨ましく思う。
「俺には友達もいないし、存在を認知してるのなんていじめっ子だけ。」
モヒカンの相手はあの子だ、やはり挨拶をしている、礼儀正しいのか、それとも空手か何かしているのか。
「道着なんか着てよお、カッコつけてんのか?」
「ふー。」
「なぁ?」
「やあ!」
「ぐぇええ!」
彼女に腹を殴られ、吹き飛んだ。
「…クソアマァ!」
三秒ほどで距離を詰め、無茶苦茶に突きを繰り出すが、涼しい顔で避けられる。
無駄がない、格ゲーはあくまでゲームだ、体の動かし方など知らないものが多い。
思い切り殴りかかり派手に転んで、相手が申し訳なさそうに蹴るという事もある。
「足…だけ?」
足と体の捻りだけで、あのモヒカンのパンチを避けて、突きやら蹴りやら入れるのだ。
「っ、ふぅ、ぁ!やああ!」
「倒した?」
腹に連打をもらい、倒れた。
「すげえ…」
柄にもなく誰かと話したくなった、目の前のことを誰かと共有したい。
「え?」
女の子のような形のモヤ、しかしなんだが笑っているようだ。
そしてその子は、前の人の頭を飛び超えてフィールドまで降りてしまった。
「ええ~!?」
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