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体温
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青い空、白い花。
「いい匂い。」
「だろ?」
そう言った兄は、ヒビの入った仮面をつけていた。
「にいに、そのお面なあに?」
「にいちゃんは有名人だからな、芸能人がマスクつけるみたいなもん。」
「有名人?」
[勇者様だよ。」
「え…うん。」
こういう時の兄はキメ顔をしているのだが、葉っぱのついた石の仮面なのでなんともリアクションが取りにくい。
「ジュース飲もうぜ?病院じゃ飲めねえだろ?」
「うん!」
起き上がって伸びをし、仮面を外す。
少し長めの金髪、切れ長の目、勝気な笑顔。
「にいにかっこいい!」
「ありがとな。」
普段はピアスやネックレスをつけていて、少し怖い感じもするのだが、今日の兄は狼少年の羊飼いのような服を着ている。
[お前はこういうのが好きなんだな?それなら…」
「わあ!」
丸くてかわいい花が繋がった輪っか。
「お花の輪っか!」
「どうぞ、姫?」
片膝を立て、お姫様に傅くような格好をしているが、兄の方が背が高い。
「昔、公園行った時に作ってくれたよね?」
「ああ、そうだな。」
「にいに捕まえた!」
思い切り胸に飛び込む。
「にいにも捕まえて?」
「よーし、捕まえた!」
兄妹は優しい体温を共有した
「いい匂い。」
「だろ?」
そう言った兄は、ヒビの入った仮面をつけていた。
「にいに、そのお面なあに?」
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「有名人?」
[勇者様だよ。」
「え…うん。」
こういう時の兄はキメ顔をしているのだが、葉っぱのついた石の仮面なのでなんともリアクションが取りにくい。
「ジュース飲もうぜ?病院じゃ飲めねえだろ?」
「うん!」
起き上がって伸びをし、仮面を外す。
少し長めの金髪、切れ長の目、勝気な笑顔。
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「ありがとな。」
普段はピアスやネックレスをつけていて、少し怖い感じもするのだが、今日の兄は狼少年の羊飼いのような服を着ている。
[お前はこういうのが好きなんだな?それなら…」
「わあ!」
丸くてかわいい花が繋がった輪っか。
「お花の輪っか!」
「どうぞ、姫?」
片膝を立て、お姫様に傅くような格好をしているが、兄の方が背が高い。
「昔、公園行った時に作ってくれたよね?」
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「にいに捕まえた!」
思い切り胸に飛び込む。
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