魔法少女のなんでも屋

モブ乙

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意外な理由

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理事長は日本国内に個人的に島を購入している。
「海というのは良いものじゃ、泳げるし、魚も釣れるしの。」
「そうですね。」
あまりの財布の大きさにもはや感想が出てこない。
「もっと楽にして座りなさい、君たちにはこれから色々とやってもらうのじゃから。」
「はあ…。」
楽にしろと言われても、これまた理事長のプライベートジェットなのだ、弁償でもすることになったらと思うととても楽になどできない。
綺羅達アイドル部のMV 撮影のため、理事長が島を貸してくれることになった。
「スイカ割りでもするかい?共同作業になるし映えるのではないか?」
「ありがとうございます!」
「せっかくだから夏休みらしいことでもやったらどうかね?意外性があるし、御方も海に入ってみたいのではありませんかな?」
理事長がスマホに語りかける。
「うん、海入ってみたい!」
画面に映るのは吸血鬼の少女、ヴァイオレット.クイン。
彼女は付喪神だ、故に理事長も敬語を使っている。
「だそうだ、君らも好きなように遊ぶといい、音を消せばそのまま素材になる。」
「はい!」
「頼んだぞ?綺羅ちゃん、クルちゃん。」
飛行機を降りると、日差しが照りつけた。
「日本じゃないみたい…」
「そうじゃろう?ここなら水着でも寒くない。」
「はい!」
「さて…氏神様にご挨拶じゃな。」
「氏神様?」
「ああ、ここには龍神様のお社があるんじゃよ。」
「ねえ、クルちゃん。」
隣のボブカットの少女に声をかける。
「神様ってそのまんま龍なのかな?」
「流石にそれはないよ、人形だよきっと。」
「そうなの!?」
「お社に収まらないじゃん。」
胡桃は真顔で言った。
「そんな理由!?」

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