魔法少女のなんでも屋

モブ乙

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豊姫神社、日本有数の縁結びスポットである。
「豊姫様、今野神社の御祭神様が…」
「うん、お通して。」
本殿にお稲荷様が入ってきた。
「豊姫、すまんが恋愛成就の手伝いを…」
「コン様~!お久しぶりです!」
「これ、抱きつくな!」
腕の中で暴れているのが稲荷神のコン様だ。
「相変わらずお主の社はデカいのう、妾の社など…」
「落ち込まないでください、私知ってますよ、コン様がすごい神様だって!配信の視聴者も増えてるし。」
「まあ、なんとかやっとるよ。」
「恋愛成就の手伝いですよね?」
「ああ、妾一人では手が回らんのじゃ。」
両手を広げて降参の意を示す。
「えーっとお願い事は…ずっと好きだったサッカー部の先輩と…ナルホド。」
「どうも勇気が出ないと言うのじゃ、どうしてやれば…」
「相手の子も好きみたいなので、きっかけを作ってあげましょう!」
「それから、クラスの子を見てドキドキ…ふふ、かわいい、ゆっくり気持ちに気づけるようにしてあげましょう。」
やはり縁結びの神、手際がいい。
「あの…この子。」
「む?文化祭まで体を壊さぬようにと願っておったが?」
恋愛成就の願いではないが、気になることがあるのだろうか?
「好きとは違うかもなんですが、大事な縁が切れかけてる気がするんです。」
理事長は時々生徒会長を呼び出して、将棋の相手をさせる。
「おい、おーい!」
「理事長、すいません俺…」
「疲れとるのか?君の番だ。」
「…はい。」
なんだかキレがない、普段は自分を負かそうと躍起になっているはずだが…
「君、ワシも一応は理事長だ、何か悩みがあるなら…」
「いえ!お気遣いなさらず。」
「ふむ、まぁよい。
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