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スター

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やりたいようにやる、ずっと姫として生きて来たのでよくわからないが、やってみたいことならある。
「私、ラーメンというものを食べてみたいの。」
「いいじゃん!」
「こっちにもラーメンあるんすね。」
「肉はイノシシだけどね。」
ホムラが言った。
「おじいちゃん食べたことあるの?」
「教皇陛下にお仕えする前は色々なところを旅していたんだよ。」
「それで色々持ってるんだ。」
「カッパのミイラもあるよ。」
「それ偽物じゃない?」
「偽物じゃない、ちゃんとお告げがあったんだ。」
「すいません、そこの方々。」
明らかにあやしい男が話かけて来た、指に宝石の指輪をはめ、金のネックレスをつけている。
サングラスをかけていて、関わるべきでない気がする、すごく。
「突然すいません、お仕事のお話をしませんか?」
「久しぶり、ゴルさん。」
「お久しぶりですな、麗花様。」
「麗花ちゃんの知り合い!?」
「千弥様とはご贔屓にさせていただいております。」
「弟が奴隷を解放して、こっそりこの人に売ってるの。」
「奴隷商人!?」
「いやあ、とんでもない、私は奴隷を売りたいのではありません。スターを発掘したいのです。」
「スター?」
ミヤは困惑した、こんな胡散臭い人がまともな商売をしているようにはどうもおもえない。
「そうです、人々を沸かせるスターを!…そこのお嬢さんのような。」
ゴルがひまわりを指さした。
「え?私!?」
「そうです、あなたです。歌えますよね?」
「ちょっとだけ…」
「どうしてわかるの?」
「私の加護です。」
「私とお仕事をしていただければ、船をご用意いたしますよ?」
「もしかして、この人が王様の知らない部隊?」
「ええ、部隊というより弟の知り合いの集まりなの。」
麗花は苦笑いした。


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