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一章 異世界

13 僕の愛しい

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「アキラ、ねえ、アキラ……」

 甘い声で呼ばれて乱れた呼吸のまま顔を上げると、ジーンに深く舌を絡めたキスをされた。唇を吸われ舌も吸われて息苦しくなって顔を背けると、顎を掴まれ再びキスをする。

「う……っ、んっ……はあっ……」

 長々と続くキスに苦しくて浅い息をしてから深い息を吸ってお腹に力が入った途端、ジーンの性器が更に深い場所を暴くように刺さってきた。

「ひっ、あーーっ」

 深い奥までいきなり来た。ちかちかと目の前で光が点滅し寒気が全身に走ったあと、下腹が熱くなる。お臍の下でジーンの性器がビクビクしているみたいだ。ジーンの性器を全て受け入れきれたみたいで、ジーンは深く息を吐いてこれ以上奥に入ってこない。ジーンがしばらく動かないでくれたからか、違和感がなくなり腰の奥に熱が広がるだけになった。

「動いていいかい?」

 ジーンが低く囁いてゆっくりと腰を突き上げて来る。小刻みに腰を動かされて、

「は、あ、あ、あ」

と短い息と同時に声が出た。ジーンは激しい動きではなくて、小刻みに動いて揺さぶって来る。揺さぶられていると気持ち良さだけを感じて、ジーンな硬い性器が内部を擦ると、甘い痺れが腰に広がる。ぼくは再び感じる初めての感覚に、ジーンの首にしがみついた。

「やぁ……んっ、あっ、ふぁ……」

 甘い喘ぎ声が出てくると、ジーンが腰を支えて突き上げを深くしてくる。気持ち箇所を突いてくる結果になって僕は腰を引こうとした。

「ひ、や、やらっ、そこ、感じ過ぎっ、ぅ、はっ」

 熱くて硬い性器で感じるところをぐぷりと突き上げられて暴かれて、そこをとんとんと突かれ身体中が震える。駄目なのに、多分、奥の駄目なとこだ、でもジーンはそこばっかり突き上げて振動を与えて来る。余りにも気持ち良過ぎて太ももが震えて、姿勢を保てない。ジーンの上から腰を上げて性器を抜こうとすると、ジーンが動きを止めて僕の腰を掴んで抱いた。

「あーーーっ」

 繋がったままジーンがベッドに寝かせてくれる一瞬、ぐぐっと更に深くまで押し込まれ悲鳴みたいな声が出た。

「ジーン、中、深い。中、変っ……」

 シーツに背中を押し付けられジーンに両足を抱えられて、腰を動かされる。僕は仰け反って悲鳴を上げた。ジーンを受け入れている部分は熱くって溶けてしまいそうで、シーツを乱す。

「アキラが感じているのが分かるよ。番いとの交合は、私が思っていた以上だ。私自身を止められない」

 ジーンが上擦った声で呟き繋がったままぐぐっとかがみ込んで来た。

「んっ、うあっ、んんーーっ」

 僕と唇を合わせながらジーンが腰を打ちつけてながら乳首を摘まれて、甘い喘ぎが漏れた。再び性器が熱い。こんなに何度も勃ってしまったのは初めてで、頭がおかしくなりそう。

「出そうだ……出していいかな……」

 唇を離してジーンが僕の足を胸まで押しつけ、開いて来る。僕の太ももは限界まで開かれてジーンの腰に絡まされた。

「ひっ、あ、あっ、ああっーー」

 ジーンの激しい動きについていけず感じるところを狙うような突き上げに、僕は気持ちよくて涙があふれて止まらず、深い奥でぐりぐりと擦られるとつま先まで震えて息を止める。

「はぁっ、は……ぐぅっ……!」

 ジーンがぐっと腰を引き入れ、僕の奥に精液を吐き出して来た。一度、二度、びくっびくっと性器が深いところで揺れ、僕のお腹の中がじんわり熱くなる。

「は、はあっ……」

 ジーンが荒く息を吐きながら身体を起こし、僕の性器に手を絡めて強引に扱き上げてきた。

「ひっ、んんーーっ」

 無理矢理精液を出すように促されて僕はジーンの手の中に吐き出したものの、性器の裏がつんと渋るような感じがしてほとんど出なかったと思う。それでもジーンは

「美味しいね」

と言って手の中の精液を舌で舐めとった。

「はあっ、はあっ……はっ……」

 僕は酸欠になりそうで大きく息を吐き出し吸って、力が抜けて目を閉じ……。




 疲れて寝てしまったみたい。目を開くと横にジーンがいて、僕を見つめていた。

「アキラ、大丈夫?」

 僕の髪を撫でてジーンがにっこりと笑う。ジーンも僕もまだ裸で、ジーンのベッドに二人で寝転んでいる。ジーンの足や性器が身体に触れていて恥ずかしい。ジーンはそんな僕なんてお構いっこなしで、鼻にキスを振らせて来る。

「私も初めてで、閨事の決まり事や作法そっちのけで、アキラに溺れてしまった」

「はじ、めて?スニークさんとは?」

 笑って囁かれて驚いたとたん、ジーンは目をまん丸にしてから笑う。

「私には番いがいるんだよ。番いを裏切るわけにはいかないよ」

「でも……」

 発情期はどうしていたのだろう。そんな考えを巡らせていると、ジーンが僕を抱き寄せてきた。

「発情期のこと?私は父ほど発情期がきつくはないからね。部屋に籠っていれば耐えられないほどではないよ。今日はこのまま寝ようか?アキラと離れていたくない」

 ジーンの手が髪を撫でてくれる。僕も同じ気持ちで、ずっとこうしてほしかった。寝るまで触れていてほしい。ジーンが好きで、大好きで、離れたくないです、ジーン。僕はそんな確かな幸せな気持ちを抱えて、ジーンの腕の中で目を閉じた。
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