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……………なんとか、外に出ないとな。

ヨロヨロしながら入り口まであと一歩のところでミシッと妙な音が上から聞こえて来たので上を見上げると、天井にひびが大きく入っていた。

あ、やべっ!

そう思ったときには遅かった。大きな音をたてて崩れていく天井のそれは私の上に影を落としていく。

………………………逃げ切れない!

サーッと血の気が引くのを感じた私は、いりこの人の目元を細めて優しく微笑む姿が走馬灯のように思い浮かんだ。


“大きくなれ!”


………あ!

そのとき慌てた声の黒ちゃんが言ったことではっと我にかえった。

黒ちゃんそうか、そういうことかぁっ………………!

ぽん!

慌てて普通の猫の大きさから崩れていく遺跡に耐えられるだけの化けにゃんこサイズになった。

…………………その代わり遺跡の1階部分が完全崩壊に手を貸した形になったがな(汗)。

これって賠償請求されるレベルかもしれないと思いつつも、もともと化けにゃんこサイズになる前から崩れかけていたから、完全に私だけのせいってことにはならないんだっ……………と思いたいぜ(汗)。

“………にゃんこ?”

しかし、何でこんなに一階部分全部崩れたんだ?

“おい?”

あれか?この遺跡の命の石がなくなったからだろうか。

“おい!返事しろ!…………………こりゃあ聞こえてねぇな。”

あのとき、フードを着けた男女の石像に触れて腕輪に入れようとしたときに、腕輪がいつもより強く光ってから轟音が響き渡って崩れ始めたんだよな。

“おーい、にゃんこやーい。………………………………(怒)。ボケにゃんこ、ドジにゃんこ、アホにゃんこぉぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォーーーーーーーーーーー!”

ブッチーーーーン!

「にゃにゃーーーーーーーっ(聞こえてないのをいいことに言いたい放題しやがってえぇぇぇぇぇーーー)!」

言い返してやるうぅぅぅーーー、ボケ黒、ドジ黒、アホ黒おぉぉぉぉぉォォォォォーーーーーーーーーーー!!…………………ちゃん。

ふざけるんじゃねーぞ、ボケぇぇぇぇぇェェェェェェェェェェーーーーーーーーー!

“いやー、返事が全くないから心配になってつい………な(笑)。……………そもそもお前が反応しないから一応大丈夫だとは思ったが声かけてやったのに無視するんだからな(声だけ泣き真似)。”

……………………………………(怒)。

「にゃにゃーーっ(てめぇぜってーわかってて言ってただろーがっ)!」

きぃーーーーーーーーーーっ!腹立つぅーーっ!
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