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ととととととととととととととととととととととととと!

しばらく駆け足であのキラキラした命の石が嵌まっている扉の方に向かっていたら、ようやく扉が見えてきた。

「にゃあ(あ、着いたぜ)!」

3メートルほど手前で立ち止まると、扉をもう一度観察した。

じいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃィィィィ!

キラキラしたあの扉を眺めながら、何かしらの変化がないか一応確認してみる。

「にゃあ(ん~、特に何もないな)。」

近付いて命の石を腕輪に入れるとするぜ!

ととととととと。

心持ちゆっくりと扉に近付いていく。万が一のことがあるから気をつけておかないとな。

ととととととととととと。

近付くにつれて命の石で彩られた扉がよく見えるようになった。

パアァァァァァァァアァァァァア!

1メートルほどの位置で立ち止まった瞬間に腕輪が急に光り始めた。それと同時に扉に嵌まっている石も一個、また一個と消えていく。その度、腕輪の淡い光はほんの少しだけ強く光った。それはまるでお帰りといっているように、私には思えた。全部、命の石が扉から消えると腕輪の淡い光はすぐにおさまった。残ったのは石の扉とその前に立っている私である。

尻尾を一振りすると私はゆっくりと命の石がなくなった扉に近付いていった。

ととととととととととと。

扉に当たるか当たらないかの位置で立ち止まり、その場にちょこんと座ると扉をまじまじと見た。

扉はとても大きく、命の石が嵌まっていた場所には窪みがあった。よく見てみると扉にはあの円柱の穴のところにあった台の上に書かれていた文字と似たような文字が、命の石が嵌まっていた窪みと同じように一定の法則にしたがっているようで、綺麗に刻まれていた。
だが、同じような文字なのにこの扉の一定の法則にしたがっていないような文字が中央に刻まれていることに気付いた。

「にゃにゃ(これはきっとさっき会ったあの人が刻んだものだ)!」

私にはすぐにわかった。扉の中央に刻まれているこの文字がきっと犠牲なき解錠を促す文字なのだと…………。

「にゃ!」

私は意味なく鳴いてみた。あえて言うとするなら覚悟を決めるぞってところか?

私は後ろ足で器用に立ち上がると、両前足を扉に添えると強く押した。

んーーーーーーー!

猫の姿だから人の姿より余計に重く思えたが思っていたよりは簡単に開いていく。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!

…………………凄い物音がこの廊下の中に響き渡っているけどな。

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