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番外編 肉の日
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今日は2月9日。私のためにある日だぜ!
何の日だと思うか?
そう、肉の日!!……………じゅるり。
にっく♪にっく♪おっにっく♪🥩
「……………………………っ!」
猫の姿でお肉なダンスをしていると後ろから声が聞こえてきた。
あ、いりこの人だぜ!
「にゃあ(どうしたんだ)?」
どうして笑ってるんだろう。………そんなに面白いことしていたのか、私。
「………いや、なんでもないんだ。それより……。」
なにか良いことあったのかといりこの人に聞かれたのでうなずいた。
「にゃにゃあ(今日は何の日だと思うか)?」
「今日か?…………うーん?なんだったか。」
「にゃ(ヒントは好物)」
「………ぁあ!肉の日か!………いりこだと違う日だったな。」
ピシィ!私もういりこ好きって名乗れないな…。いりこの日っていつなんだ??
ガーン!!
「………とりあえず肉の日を楽しく祝おう………な?」
そ………。
「にゃにゃ(そうだな)!」
「ちょっと待ってろ。」
そういうと私を抱えて執務室まで歩いていった。
いりこの人は執務室に着くと執務机の上に私を乗せ、ごそごそ探し始めた。
「……………………………あった!」
「にゃ?」
「これを…………………。」
「にゃにゃっ(こ、これは)!」
あの激ウマジャーキーじゃないか!!
思わず思いっきりいりこの人をキラキラした目で見た。
え、本当に?本当にもらっていいのか???
いりこの人はうなずくと袋からジャーキーを取り出した。
あぁあの香り………なんとも懐かしい思い出の香り。思い出される、あのスパイシーな味わい。
じゅるり。
それじゃあ遠慮なく…………………………。
いっただっきまーーーーーーーす!!
とーーうっ!!
いりこの人の手に持っているジャーキーに向かって飛び付いた。
みょーーん。
後ろ足は宙に浮いたままいりこの人にぶら下がった。必死にぶら下がりながらモグモグしているといりこの人が後ろ足を支えてくれた。
おおっ!食べやすくなったぞ!
モグモグモグモグモグモグモグモグ。
噛めば噛むほど美味しいこのジャーキーは他では食べることができない味である。
美味い!美味すぎる!なんと幸せだ!!
モグモグモグモグモグモグモグモグ肉の日ありがとう!!ごっくん!
いりこの人は最後の一枚を取り出し私の口元に持ってきた。
夢中で食いついた私は気付かなかった。いりこの人が反対から咥えたことに………。
モグモグモグモグモグモグモグモグ…………ん?
に゛ゃっ!!
尻尾を真っ直ぐ立てたまま思わず硬直。
き、き、き、き、キスうぅぅぅぅぅぅ🐟!
ただ今混乱中。しばらくお待ちください。
「にゃ、にゃ、にゃ…………!」
目がぐるぐる回っている。い、今の……っ!
「ご馳走さま……俺の可愛い婚約者。」
いりこの人が目元を緩めて唇をペロリとなめた。
その唾液で濡れた唇がやけに色っぽくみえたのは私だけの秘密なのである。
何の日だと思うか?
そう、肉の日!!……………じゅるり。
にっく♪にっく♪おっにっく♪🥩
「……………………………っ!」
猫の姿でお肉なダンスをしていると後ろから声が聞こえてきた。
あ、いりこの人だぜ!
「にゃあ(どうしたんだ)?」
どうして笑ってるんだろう。………そんなに面白いことしていたのか、私。
「………いや、なんでもないんだ。それより……。」
なにか良いことあったのかといりこの人に聞かれたのでうなずいた。
「にゃにゃあ(今日は何の日だと思うか)?」
「今日か?…………うーん?なんだったか。」
「にゃ(ヒントは好物)」
「………ぁあ!肉の日か!………いりこだと違う日だったな。」
ピシィ!私もういりこ好きって名乗れないな…。いりこの日っていつなんだ??
ガーン!!
「………とりあえず肉の日を楽しく祝おう………な?」
そ………。
「にゃにゃ(そうだな)!」
「ちょっと待ってろ。」
そういうと私を抱えて執務室まで歩いていった。
いりこの人は執務室に着くと執務机の上に私を乗せ、ごそごそ探し始めた。
「……………………………あった!」
「にゃ?」
「これを…………………。」
「にゃにゃっ(こ、これは)!」
あの激ウマジャーキーじゃないか!!
思わず思いっきりいりこの人をキラキラした目で見た。
え、本当に?本当にもらっていいのか???
いりこの人はうなずくと袋からジャーキーを取り出した。
あぁあの香り………なんとも懐かしい思い出の香り。思い出される、あのスパイシーな味わい。
じゅるり。
それじゃあ遠慮なく…………………………。
いっただっきまーーーーーーーす!!
とーーうっ!!
いりこの人の手に持っているジャーキーに向かって飛び付いた。
みょーーん。
後ろ足は宙に浮いたままいりこの人にぶら下がった。必死にぶら下がりながらモグモグしているといりこの人が後ろ足を支えてくれた。
おおっ!食べやすくなったぞ!
モグモグモグモグモグモグモグモグ。
噛めば噛むほど美味しいこのジャーキーは他では食べることができない味である。
美味い!美味すぎる!なんと幸せだ!!
モグモグモグモグモグモグモグモグ肉の日ありがとう!!ごっくん!
いりこの人は最後の一枚を取り出し私の口元に持ってきた。
夢中で食いついた私は気付かなかった。いりこの人が反対から咥えたことに………。
モグモグモグモグモグモグモグモグ…………ん?
に゛ゃっ!!
尻尾を真っ直ぐ立てたまま思わず硬直。
き、き、き、き、キスうぅぅぅぅぅぅ🐟!
ただ今混乱中。しばらくお待ちください。
「にゃ、にゃ、にゃ…………!」
目がぐるぐる回っている。い、今の……っ!
「ご馳走さま……俺の可愛い婚約者。」
いりこの人が目元を緩めて唇をペロリとなめた。
その唾液で濡れた唇がやけに色っぽくみえたのは私だけの秘密なのである。
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