イグザミネイション

Nemo

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入学式の悲劇

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 今日は待ちに待った入学式だ、緊張とワクワクが混じってこの時間しか味わえない貴重な体験の日だ。俺は学校の正門を通った。そして入学式と書かれた看板が目に入った。ここから俺の物語が始まるんだと思った。クラスは7クラスぐらいありそれぞれクラスと生徒の名前が書かれた紙が貼ってあった。「どこー?」「やったー!同じクラスだよ!」と声が聞こえてくる、「俺の名前はどこだ?」3組まで来たが、まだ俺の名前は無い。4組、5組、6組まで見てきたが、自分の名前は無かった。「見落としか?」と思いながら最後の7組も見たが、自分の名前は無かった。「やっぱり見落としか・・」また1組から探した。2組、3組、「無い・・無い・・おかしい」「君どうしたの?」後ろから声が聞こえた。振り向くとどうやらこの学校の先生だった。「まだ見つからないのかい?」「あ、はい」「じゃあ君の名前は何?」俺は自分の名前を言った。そしてその先生は一生懸命探してくれたが見つからなかった。「君、合格の証明書を持ってないかい?」「あ、はい持ってます。」俺は証明書を見せた。「うーん、ちょっと確認してくるね」と言って校舎の中へ走って言った。あれから10分後先生が帰ってきた。「あのねー、大変言いづらいけど、君合格してないでしょ?」「はっ?」俺は頭が真っ白になった。「だ、だってあの時番号に自分の番号がありましたよ!?」「番号があった?いや、でも君の証明書に書いてある証明書の受験番号は受かってない以前にそんな番号無いって」「何を言っているんですか!私は確かに見ましたよ!番号が同じでした!ちゃんと写真もとってありますよ!」俺はスマートフォンで撮った写真を見せた。そこにはちゃんと証明書と同じ番号があった。「いや、桁が違うんだよ。本校の受験番号は4桁だけど、これは5桁だよ、5桁の受験番号なんて本校には存在しない。」「嘘だ!俺は見たんだ!確かにこの場所に受験番号が書いてあったんだ!」「残念ですが・・お引き取り下さい。貴方は本校の生徒ではありません。」「お、おい、ちょっと待ってくれよ、どう言う事だよ!おい!おぉぉぉぉい!」


今日は待ちに待った入学式だ。緊張とワクワクが混じってこの時間にしか味わえない貴重な体験の日だ。俺はいつも通り「行ってきます!」と元気な声で学校へ行った


洗面所の鏡の中の自分が嘆き悲しんでるのを知らずに・・
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