上 下
5 / 7

4 王弟、苦悩する

しおりを挟む
「ふんふん、ふんふん」
「ご機嫌ですね」
 そもそもご機嫌じゃないときの方が少ないのだが、今日は特にクリスティーヌは楽しそうだった。
「新しい未婚女性の情報が届いたの! 来年適齢期の子たちのリストよ!」
 王家の影が集めた情報を開き、読み込んでいくクリスティーヌ。彼女の頭の中にはパズルのように幾つもの男女の組み合わせが浮かんでいた。
「そういえば離縁した女性には手を付けてなかったわね。彼ら、もしかしたらそっちを狙うかもしれないから解決策を考えておかないと」
(無理に結婚させるつもりはないからヒアリングして……ああ、その場合契約結婚でもありね。白い結婚だけどお互いに利益のある家同士で……)
「っ、……陛下! ……姫様、姫様っ」
 考えに耽るクリスティーヌに小さな声でアランが声をかける。
「良い。……クリスティーヌ!」
「ひゃん! ……って、お父様でしたか。突然大きな声を出さないでくださいな、そんな声を出さずとも聞こえますわ」
「集中して儂が入室したことに気づかなかっただろうに……はぁ、アラン、我儘な子で苦労をかけるのぉ」
「いえ、そのようなことは……」
 恐縮したようにアランが首を振る。
「ちょっと! アランは私の護衛が長かったんだから我儘なのはお父様よりも知ってるわよ。ね!」
「……姫様、そこは否定する所です。いえ、理解されているのは良いことなのですが」
「でも我儘な所も可愛いってアランは言ってくれたから自分の良い所だと思っているのよ? 違った?」
「違いません。とても愛らしいです、姫様」
「そうよね、ふふ、アラン好き」
 身体をすり寄せ、いちゃいちゃし出す二人。
「う、うぉん、ごほ、ごほん!」
 愛娘と婚約者の仲睦まじい様子をわざとらしい咳払いで止め、大きなため息を吐いて本題へと入った。
「最近、若い男女の縁談を幾つもまとめているそうだな。熱心に仲人活動をしていると噂になっておる」
「あら、前にお父様には報告していたじゃない。そのために影を借りて情報を集めてもらったんですもの」
「それは分かっておる。きちんとそれぞれの家の利益を考えたり、当人の意思を尊重しておると聞いていたからな。良い活動だと思っておった、おったのじゃが……コゼより抗議の声が上がって来たぞ。コゼの貴族が結婚できないように妨害していると。まさか……獣人を根絶やしにするつもりではあるまいな?」
 顔をしかめ、圧をかける国王。
 しかしその圧を払うように自身の髪を後ろへ流し、「何も悪いことはしていないわ」と告げる。
「むしろ感謝して欲しいくらいよ。王家自らが貴族の縁談を助けているのだから。言っておくけれど無理やり縁談を成功させたりはしていないわ。本人が嫌がっているときは私が防波堤となって断りを入れるようにしているのだもの」
「そうか……ならば儂から言うことはない、が。……どうされますかな?」
 と後ろを振り返った。
「そんな! 困ります! 陛下がクリスティーヌ様を諫めてくださるとばかり思っていたのに!」
 イカ耳になりながらコゼからの客人は抗議した。
 その男の容姿はコゼの国王やエリリックによく似ていた。
(コゼの王族……? けれど見た覚えのない男ね)
 薄紅色の獣耳にふさふさとした尻尾。キリリとした眉毛の下は女性受けしそうな凛とした顔立ちだ。
 エリリックよりは年上の、二十代半ばに見える青年。
 国王は少々呆れた目つきで彼を見やる。
「そうは言ってもな。婚約破棄についてクリスティーヌの報告を受けたが、儂もエリリック殿下とイディナ嬢のことはどうかと思うぞ。自国の貴族令嬢ならばともかく、小国とはいえルメットの姫じゃ。不遜に扱って良い存在ではない。ルメットの王と王妃も怒っておった。自分たちから引き離しておいて捨てるなど、婚約を断れば良かったとな」
「そ、それは……」
「……お父様、この方は?」
「コゼ国の王弟じゃ。陛下とは年の離れた兄弟で、エリリック殿下との方が年が近いそうじゃがのう。普段は外交で各地を飛び回っておるのでクリスティーヌは会うのが初めてじゃな」
「ええ。初めまして、ご存じかと思いますがソリティア国の第一王女、クリスティーヌですわ。よろしければお名前を伺っても?」
「っ、これは失礼しました! コゼ国のエランドと申します」
 自己紹介を終えた所で、エランドは一歩前へ出た。
「クリスティーヌ様! いきなりで不躾なお願いですが、どうかこれ以上仲人活動はおやめいただきたい」
「エランド様、どうしてです? わたくし、何も悪いことなどしていないわ」
「自国の、我がコゼの貴族男性から嘆願書が届けられています。ソリティア国に未婚女性がおらず、このままでは後継者を生むことができないと……」
「あら、そうなの。そんなに困ったことになっていたのね、申し訳ないわ」
 眉を下げ、悲しそうな表情を作るクリスティーヌ。
 しかし男性3人、うち2名は身内であるため演技であることは容易く見抜いた。
「あっ、いえ! わざとではない、と思ってはいるのですが……我が国には女性が少ないためソリティアとの縁談が重要となっておりまして……」
 言いづらそうに言葉を紡ぐエランド。それを見て思わずクスクスとクリスティーヌは笑った。
「ふっ、うふふ……ごめんなさい、ふふっ」
「クリスティーヌ様……? や、やはり!? わざと縁談をまとめていらしたのですか!?」
「あらあら、わざとではないわよ。ただわたくしにも考えがあって、結果としてコゼが困ったことになっただけのお話だわ」
「はぁ……エランド殿、ここは非公式の場だ。無礼な物言いでも許してくれるな?」
「はい! それはもちろんです! ぜひ忌憚のない答えをお願いします」
「……」
 面倒くさそうに爪をいじるクリスティーヌ。そんな娘を叱るように名前を呼んだ国王は「エランド殿は獣人の中では理知的な性格の人物だ。言うだけ言ってみたらどうじゃ? このままでいいとは思っておらんのじゃろう?」と宥めるように言った。
「お父様がそうおっしゃるのでしたら。ええ、正直にお話しますわ。……ねぇ、エランド様。エランド様はエリリック殿下の誕生パーティーにはいらっしゃらなかったけれど、後からお話を聞いてどう思われました? 婚約破棄の後、イディナ様は追放刑となりましたこと、それは妥当だと思われますか?」
「……自分は当時自国にはおらず、後から経緯を知ったのですが……エリリックの一方的な婚約破棄だと感じました。しかし番が傷つけられたことで怒るエリリックの気持ちも分かります。それにイディナ嬢はクリスティーヌ様がこの国で保護されているのですよね? でしたら実質的な罰は与えられていないので結果的に妥当になったのではないかと……思うの、ですが」
 話しながら顔色を伺うと、クリスティーヌは扇を取り出し、今にも殴りかかるんじゃないかという顔でぺしぺしと自分の手を叩いている。
「……違い、ましたか?」
「ええ。全く違います。妥当だと思うですって? お話になりませんわ。はぁ……そんな体たらくではやはり仲人を続けるしかありませんわ」
「そんな! 困ります!」
「──だって、イディナ様の婚約破棄、ならびにその後の刑罰を聞いても妥当だとおっしゃるのでしたら、それが獣人国の考えなのでしたら……そんな国に嫁ぐ女性が可哀想ですもの。わたくしは自国の王女として、そして同じ女として貴族女性の幸せを守っているだけよ?」
 クリスティーヌは怒っている。
「エランド殿、ここへ来る前にも言ったが、全てはエリリック殿下とイディナ嬢の婚約破棄から始まっておるのじゃ。そもそもあの婚約破棄は正当性のあるものだったのか? たかだか平民をいじめたくらいで、なぜルメットの王女が追放刑となる? 番だから? それは法律に記載されておるのか? 番であれば婚約者のいる男を横恋慕しても良いのか?」
「あ……」
 ようやく人間側と獣人にある考え方の違いにエランドは気づいたようだった。
「わたくしは帰国してからコゼの法律を隅から隅まで調べましたが、番だからと免罪符になるような文言はございませんでしたわ。けれど色々調べてみると番を理由に浮気や離婚といったことがコゼでは起こっているそうですわ。文句を言おうにも獣人にとって番は絶対の存在。泣き寝入りするしかなかった方たちがいることが分かりました。普通ならば相手の有責による別れ。ですが裁判官が獣人なのですもの、番と聞いた彼らは仕方がないと法廷の場で言ったそうですわ」
 冷たい目をしたクリスティーヌはなおも続ける。
「ええ、ええ。あなた方獣人からしてみれば番と結ばれるのは至上のこと、幼い頃から番に会えた獣人は幸せだと大抵の子どもは教えられるそうですわね。浮気者だとなじっても『番だから』と受け入れない自分が悪いのだと責められる。他国の文化にとやかく言いたくはありませんが、人間にとってあまりにも辛い文化ですわ」
「あ、……あ。それ、は……知りませんでした。そのようなことが起こっていることを初めて知りました」
 上向きの眉が下がり、ショックを受けたような顔をするエランド。そのことはさらにクリスティーヌを苛立たせた。
「”初めて”? まぁ、初めてだとおっしゃいますの? 似たような事象がつい最近起きたではないですか。もしやそれと今言ったことに関係性がないと思われていますか?」
「えっ? ……あ。……エリリックとイディナ嬢のことも、番を擁護する獣人の間違った文化によるもの、ですね」
 ようやくスタートラインに立てた。
「申し訳ありません。確かに、あまりにも、あまりにも獣人にとって優位な、身勝手な文化ですね」
 外交官として働くエランドは他者の意見を受け入れるのに慣れている。人間側に立てる獣人だった。
「目から鱗の考え方でした。生まれて来てから今まで、番は絶対だと思い、それを疑うことを知りませんでした。……クリスティーヌ様のなされたこと、今は当然のように思います。まずはエリリックとイディナ嬢についての婚約破棄について再度調べ、彼女の名誉回復を早急に行います」
「まぁ! それは助かりますわ。エランド様、失礼な物言いをして申し訳ありませんでしたわ。湾曲に伝えても、きっと伝わらないと思ってコゼの文化を否定するようなことを言いましたわ。番は獣人の本能、それ自体を否定したいわけでは、ございませんのよ。それだけは分かってくださいまし」
「はい、もちろんでございます! 番とのあり方について、持ち帰って深く検討致します」
「ええ、お願いいたしますわ。あ、そうだわ! 検討するのでしたら、一つ提案がございますの」
 扇を両手でぎゅっと持ち、クリスティーヌはエランドをまっすぐ見上げた。
(本当はこれを言うつもりはなかったのだけど……)
 番について被害を受けた者たちの情報を書面で見たり、あるいは直接話を聞いたときに考え付いたもの。
「番についてのことを法律に加えて欲しいのです。もし番が現れたことで不利益を被ることがあれば、それは浮気とみなし、番を得た獣人の有責での婚約解消もしくは離縁を認めること。番だからとなんでも許されたら、たまったものじゃありませんから。もちろんこの法律がコゼに受け入れがたいというのは理解していますわよ。ですがこれくらいしないと、人間側は安心できないのだとご理解ください」
「そう……ですね。確かにわが国の文化は受け入れがたいでしょう。当然のことのように思います」
 苦い顔をしたエランドだったが、最初とは打って変わって人間側に寄り添うような考えになったようだった。
 正直クリスティーヌは驚いた。
 番に対しての盲目的な考えを獣人は捨てることができるのだと。
(エランド様のように考えを変えることができるのでしたら、コゼとの婚姻も少しは考えても良いのかもしれませんね)
 議論のお土産にとクリスティーヌが調べた番被害の書類をもらい帰国しようと急ぐエランド。
「では、良いご報告をこの国でお待ちしておりますね。ちょうどこちらに、来年成人を迎える貴族の一覧がありますの。はぁ~、早く仲人の活動がしたいわぁ」
「た、直ちに! 直ちに持ち帰って議論致しますので、どうかお待ちになってください!」
「ひと月。それだけしか待てませんわ」
「待ってください! それではあまりにも!」
「時は有限ですわよ。ほら急いでくださいませ」
「せ、せめてふた月は待ってください! 頑張りますからぁ!」
 書類を鞄に詰めた外交官もとい、王弟は急ぐ。

「結果が楽しみだわ。もし無理だった場合は本当にコゼへの婚姻をゼロにしちゃおうかしら。ふふっ」
「……ほどほどにしておきなさい」
「はーい」
 楽しそうにクリスティーヌは笑う。
 彼女にとっては獣人がどのような判断を下しても他人事だ。
 けれどできることならば良い方向に進むと良いなと思っていた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!

ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。 幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。 婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。 王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。 しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。 貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。 遠回しに二人を注意するも‥ 「所詮あなたは他人だもの!」 「部外者がしゃしゃりでるな!」 十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。 「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」 関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが… 一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。 なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…

前世で処刑された聖女、今は黒薬師と呼ばれています

矢野りと
恋愛
旧題:前世で処刑された聖女はひっそりと生きていくと決めました〜今世では黒き薬師と呼ばれています〜 ――『偽聖女を処刑しろっ!』 民衆がそう叫ぶなか、私の目の前で大切な人達の命が奪われていく。必死で神に祈ったけれど奇跡は起きなかった。……聖女ではない私は無力だった。 何がいけなかったのだろうか。ただ困っている人達を救いたい一心だっただけなのに……。 人々の歓声に包まれながら私は処刑された。 そして、私は前世の記憶を持ったまま、親の顔も知らない孤児として生まれ変わった。周囲から見れば恵まれているとは言い難いその境遇に私はほっとした。大切なものを持つことがなによりも怖かったから。 ――持たなければ、失うこともない。 だから森の奥深くでひっそりと暮らしていたのに、ある日二人の騎士が訪ねてきて……。 『黒き薬師と呼ばれている薬師はあなたでしょうか?』 基本はほのぼのですが、シリアスと切なさありのお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※一話目だけ残酷な描写がありますので苦手な方はご自衛くださいませ。 ※感想欄のネタバレ配慮はありません(._.)

回帰令嬢ローゼリアの楽しい復讐計画 ~拝啓、私の元親友。こまめに悔しがらせつつ、あなたの悪行を暴いてみせます~

星名こころ
恋愛
 ルビーノ公爵令嬢ローゼリアは、死に瀕していた。親友であり星獣の契約者であるアンジェラをバルコニーから突き落としたとして断罪され、その場から逃げ去って馬車に轢かれてしまったのだ。  瀕死のローゼリアを見舞ったアンジェラは、笑っていた。「ごめんね、ローズ。私、ずっとあなたが嫌いだったのよ」「あなたがみんなに嫌われるよう、私が仕向けたの。さようならローズ」  そうしてローゼリアは絶望と後悔のうちに人生を終えた――はずだったが。気づけば、ローゼリアは二年生になったばかりの頃に回帰していた。  今回の人生はアンジェラにやられっぱなしになどしない、必ず彼女の悪行を暴いてみせると心に誓うローゼリア。アンジェラをこまめに悔しがらせつつ、前回の生の反省をいかして言動を改めたところ、周囲の見る目も変わってきて……?  婚約者候補リアムの協力を得ながら、徐々にアンジェラを追い詰めていくローゼリア。彼女は復讐を果たすことはできるのか。 ※一応復讐が主題ではありますがコメディ寄りです。残虐・凄惨なざまぁはありません

真実の愛ならこれくらいできますわよね?

かぜかおる
ファンタジー
フレデリクなら最後は正しい判断をすると信じていたの でもそれは裏切られてしまったわ・・・ 夜会でフレデリク第一王子は男爵令嬢サラとの真実の愛を見つけたとそう言ってわたくしとの婚約解消を宣言したの。 ねえ、真実の愛で結ばれたお二人、覚悟があるというのなら、これくらいできますわよね?

最愛の人は別の女性を愛しています

杉本凪咲
恋愛
王子の正妃に選ばれた私。 しかし王子は別の女性に惚れたようで……

領主の妻になりました

青波鳩子
恋愛
「私が君を愛することは無い」 司祭しかいない小さな教会で、夫になったばかりのクライブにフォスティーヌはそう告げられた。 =============================================== オルティス王の側室を母に持つ第三王子クライブと、バーネット侯爵家フォスティーヌは婚約していた。 挙式を半年後に控えたある日、王宮にて事件が勃発した。 クライブの異母兄である王太子ジェイラスが、国王陛下とクライブの実母である側室を暗殺。 新たに王の座に就いたジェイラスは、異母弟である第二王子マーヴィンを公金横領の疑いで捕縛、第三王子クライブにオールブライト辺境領を治める沙汰を下した。 マーヴィンの婚約者だったブリジットは共犯の疑いがあったが確たる証拠が見つからない。 ブリジットが王都にいてはマーヴィンの子飼いと接触、画策の恐れから、ジェイラスはクライブにオールブライト領でブリジットの隔離監視を命じる。 捜査中に大怪我を負い、生涯歩けなくなったブリジットをクライブは密かに想っていた。 長兄からの「ブリジットの隔離監視」を都合よく解釈したクライブは、オールブライト辺境伯の館のうち豪華な別邸でブリジットを囲った。 新王である長兄の命令に逆らえずフォスティーヌと結婚したクライブは、本邸にフォスティーヌを置き、自分はブリジットと別邸で暮らした。 フォスティーヌに「別邸には近づくことを許可しない」と告げて。 フォスティーヌは「お飾りの領主の妻」としてオールブライトで生きていく。 ブリジットの大きな嘘をクライブが知り、そこからクライブとフォスティーヌの関係性が変わり始める。 ======================================== *荒唐無稽の世界観の中、ふんわりと書いていますのでふんわりとお読みください *約10万字で最終話を含めて全29話です *他のサイトでも公開します *10月16日より、1日2話ずつ、7時と19時にアップします *誤字、脱字、衍字、誤用、素早く脳内変換してお読みいただけるとありがたいです

異世界転移の特権!能力が付与されなかった俺~召喚されたら、俺でなく自転車が最強になっていた件、しかし俺も得意の弓で脅威を倒す!~

猫兎彩愛(ねこうさあやめ)
ファンタジー
俺の人生……THE END……  そう諦めかけた瞬間、声が聞こえた。 「成、諦めたら駄目」 ばあちゃんの声だった。 主人公の成は14歳、彼の家は母子家庭。 成は、新聞配達で家庭を支える、いたって真面目で家族想いの少年。 ある日遅刻しそうになり、山道で自転車をとばしていると、目の前にトラックが。 何とか避けたものの、ガードレールに突っ込み、崖の下へ真っ逆さま。 もう終わりかと思いきや、召喚士により異世界へ召喚され助かった。 けれど、元居た世界に帰るには、この国の脅威や魔王を倒さなければならないという。 しかし、召喚された時の付与能力は、何故か自分では無く自転車にいき、最強の自転車爆誕!? けれど、自分は魔力20と低くこのままではどうにもならない。 付与魔力20からスタートした主人公、しかも修行の為属性判定をすると、珍しい光属性の反応が……!? この話は、最強自転車と魔法、得意の弓で仲間達と国の脅威や魔王を倒すお話です。 ※この話はカクヨムで掲載中の短編『自転車勇者は帰りたい』を長編に書き直した話です。

【完結】ごめんなさい実はもう私、記憶戻ってるの

不死じゃない不死鳥(ただのニワトリ)
恋愛
夫の浮気現場を偶然目撃してしまったサリア。 彼女は事実を隠蔽しようとした夫に引き倒され、 偶然頭を打ち記憶喪失になってしまう。 彼は記憶喪失になったサリアを見てやり直す好機だとし、 事実を伝えないままサリアの良い夫を演じている。 夫は思った。 このままサリアが記憶喪失で居続けてくれれば、 浮気のこともなかったことになり、サリアとの関係もやり直せると。 しかし、夫は気づいていなかったのだ。 すでにサリアが記憶を取り戻しているという事実に。 そして彼女に、自ら罪を告発するかどうかを試されてるということも。

処理中です...