百夜の秘書

No.26

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優雅な休日

二、

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 滑りの良くなった天藍の手が、蝶の肩を解していく。
「っ…はぁ、」
 肩甲骨の辺りを押され、蝶は吐息混じりの声を漏らす。
 天藍は蝶の腕を上げ、関節の動きを確認する。
「肩、たしかに凝ってるね」
「あ…それ…、きもちいい、です…っ」
 天藍の施術に蝶はすっかり心を許し、身を委ねた。
「……あっ?!」
 次に天藍がふくらはぎの方を揉むと、蝶は身体をびくつかせて一際大きな声を上げた。
「ん? 痛いかい?」
「あ、足っ……旦那様それ…ッ、気持ちいいです……」
「……蝶、わざと言ってる?」
「? 何がですか?」
 疑う天藍に、蝶は言葉の意味に気づかずそう聞き返す。
 天藍が次に太ももの方をさすると、蝶はまた声を上げた。
「ぁ、んあッ、それ…良い…っ」
「………………」
「あ……え?!」
 ふいにその手が上に伸び、臀部を揉みはじめた。
 蝶は動揺して、首だけ後ろを向いた。
「あ、あの、旦那様、どこを触っているんですか?」
「マッサージをしてるだけだけど」
「ま、マッサージって、そんなとこ……ッ?!」
 指はその割れ目に滑り込む。潤滑油を塗っていたその指は、呆気なく蝶の中に入った。
「ひ、あっ…?!アッ、ちょっと、待っ…!!」
「君が妙に色っぽい声をあげるから、僕も早まったじゃないか」
 天藍の指は中を器用にほぐしていく。だんだんと、蝶の言葉は次第に喘ぎ声に変わっていった。
「あ、あッ、はあ…っ、」
 天藍の指が、蝶の中の気持ちいい箇所をピンポイントで撫でていく。抵抗するにも、体に力が入らなかった。
「気持ちいい?」
「っ、イ、きもちいい、です……」
 蝶は抵抗するのを諦めて、枕に顔を埋めた。
 そうして、中から寸止めを何度もされ、精油ではない透明な液体がベッドに溢れ落ち始めた頃。
「……旦那様、ちょっと、ま、待ってくだ、さい……っ」
「ん?」
 蝶は快感に呑まれそうな意識を呼び戻し、未だ中を攻め続けている主人に聞いた。
「ま、マッサージって、いつ終わるんですか?」
「どうしてそんなことを聞くの?」
 聞き返された蝶は少し頬を染め、足をもぞもぞと動かした。
「その……お手洗いに行きたくなってきてしまって……」
「……そうだろうね」
 天藍は答えながら、さらに指を蝶の中で動かした。
 その中指は、ピンポイントに蝶の膀胱を中から押し上げる。
「ッあ……?!」
「さっき僕があげたお茶、体にいいのは本当だけど、すごく利尿効果が高いんだよね」
「は……?! そんなのどうして飲ませて……」
「さあ? なんでだと思う?」
 天藍はそう言ってにやりと笑い、蝶の耳元で囁くように言った。
「まあ、僕にただでマッサージをしてもらえると思った、蝶の考えが甘かったんじゃない?」
 また中から不意打ちで膀胱をぐっと押され、蝶はビクリと大きく体を跳ねさせた。
「あっ…!!」
 じわりと我慢できなかった数滴が、先から漏れ出した感覚がする。
「も……もともと、こういうおつもりで……?!」
「終わるまでちゃんと我慢してね」
「む、無理です……!先にお手洗いに……!」
「だめ。我慢して?」
 身を捩りベッドから抜け出そうと暴れる蝶を、天藍は仰向けで押し倒し、そして蝶の足を自分の足で固め身動きが取れないようにした。
「ちゃんと、お腹の方もマッサージしてからね」
「そ、それはっ……!」
 天藍は蝶のお腹に精油を垂らし、その両手で優しく撫で始めた。
 そこには、水分をたっぷり含んだ臓器がある。そこを撫でられるだけで、蝶はぞくぞくと背筋に変な感覚が走った。
 天藍は下腹に指を置き、目を細めた。
「蝶のここ、今押し込んだらどうなるかな?」
「だ、だめ、だめです……っ」
「どうなるかな、って聞いてるだけなんだけど」
 首を左右に振って拒否する蝶に構わず、天藍はそこをゆっくりと押し込んだ。
「っ~~~~!!!」
 びくんと蝶の腰が跳ね、先ほどの前戯で硬くなった先から、一筋の透明な液が零れた。
「……ほら、だめだよ、終わるまで我慢しないと。ね?」
 天藍はそう楽しそうに言いながら、必死に液体が出ないよう閉ざされた蝶の先を指で弄った。
「あ、あっだめ、出ちゃう…っ!」
 しかしその言葉も虚しく、出口は天藍の指でこじ開けられ、蝶は呆気なく決壊した。
 しゅうしゅうと液体が天藍の手の中から溢れて、ベッドに水溜りを作っていく。蝶は恥ずかしさで顔を両手で覆った。
「っ、だから、ダメって…っ」
「僕のマッサージ気持ちよかった?」
「最悪です……!!」
 そう顔を真っ赤にして叫ぶ蝶を、天藍は満足気に見つめた。
「いい休日になったよ」
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