二度目の人生ゆったりと⁇

minmi

文字の大きさ
上 下
149 / 475

*偶には……

しおりを挟む
 繋も平和にすくすくと育ち、首がすわる頃には繋をセインたちに任せ外出できるようになってきた。
 といっても半日ほどではあるが。
 獣人の子と比べるとかなり遅いため心配されるが、人間では順調であり問題はない。

 「明日は休みだ!」

 「…そうですね」

 まるで夏休み前の子どものようだと思ったのは秘密だ。
 元気にそう言い抱きしめてくるアレンに苦笑いしながらも抱きしめ返せば、ギュウギュウとさらに腕の力が強くなりーー

 「あの、アレン?動けないでーーうわっ」

 「よし、行こう!」

 いやいや、どこに?
 どういうことか聞く前に抱きかかえられ運ばれる。

 「ちょ、ちょっと待って下さい。いったい何なんですか?行くってどこ……もしかして……」

 見えた見覚えのある戸に慌てる。
 
 「アレン!アレン待って!繋が、繋がいるーー」

 「明日までセインとジークが見てくれるってよ。それに今日はもう寝るだけだろ?これからは夫婦の時間だ」

 ど、どうしよう。どうすればいい?
 完全に油断していた。
 別にアレンたちとするのが嫌というわけではない。
 なのでそのまま身を任せればいいのだが、元々淡白である縁と違い正に肉食系であるアレンが、子育てのためお預けをくらっていた間のことを考えると歓迎はできない。
 なんとか軽く…いや、しない方向で……

 「ア、アレン?その……」

 「しないのはなしだぞ」

 「………」

 ダメだった。

 「俺はかなり我慢したぞ。ご褒美をもらってもいいんじゃないか?」

 分かってる。
 繋が産まれる前のことを思えばかなり我慢させており、発情期にしてもかなり無理させた覚えがある。
 それもこれも縁と繋のためを想ってであり、逆に言えばこれ以上我慢させればいつ襲われるか分かったものじゃない。

 「……分かりました。動けなくなったらちゃんと運んで下さいね」

 「任せろ!」

 そこは手加減すると言って欲しかった。
 まぁ、それはアレンには無理か。
 諦め身体を力を抜くといそいそと隔離部屋に運ばれた。

 「一緒に入ろう」

 ご機嫌でそう言われ、返事をする前に全て脱がされる。
 それだけならまだしも全身洗われ、止める間もなく後ろをほぐされる。

 「う、ん、うん、ア、アレ、ン…」

 「頼むから煽るのやめてくれ。久しぶりだからちゃんとほぐさないと」

 そんなこと言われても。
 縁自身には煽っている気はなく、むしろ必死に声が出るのを抑えているというのに。
 その漏れ出る声が煽っているのだと本人だけが気づかない。

 「ア、レン、アレン、キスして」

 「あぁ、くそっ」

 快感に震える手を伸ばせば、耐えられないというように噛み付くようにキスされた。
 食べられてしまうんじゃないかと思うほど舐め、噛みつかれ貪られる。

 「悪い、我慢できねぇ」

 そう言われたかと思うと指とは違う熱いものが入ってくるのが分かった。
 一気に奥まで入ってきたものに身体を弓なりに反らせば、アレンの呻き声が聞こえた。

 「い、きなり、すぎ」

 「ごめん、けど我慢できなかった」

 かなりほぐしたとはいえ、やはりしばらくしていなかった身体には衝撃が強い。
 上がる息の中文句を言えば、謝られ顔中キスされる。

 「やっぱり縁の中は気持ちいいな。うねって中に中にって誘ってるみたいだ」

 「~~~っ、やっ」

 恥ずかしさに拳を振り上げるが、タイミングよく中を突かれ力なく垂れ下がる。
 抵抗がないことをいいことにガンガンとさらに突かれ、嬌声しか上げられず、部屋中に自身の甘い声だけが響き渡る。

 「や、あ、あ、あ、ん、イ、ク、イッちゃーー」

 「もうちょっと待って。一緒にイキたい」

 「や、やだ、やだアレンっ」

 もう出そうだった根元を抑えられ、出せないツラさに涙が溢れる。
 外そうとすれば両手を抑えつけられてしまい、反射的に睨みつければ何故かアレンの喉がゴクリと鳴るのが分かった。

 「だから煽るなって……もうちょっとだけ我慢してくれ」

 「あ、あ、あ、アレン、アレン、イク、イキたいっ」

 「あぁ、一緒に、な」

 「あ、あ、あ、あん、あん、あ、イ、ク、イッ、ちゃーー
ああぁぁぁ」

 「くっ、でるっ」

 熱いものが中に注がれるのが分かった。
 脱力する身体を洗ってくれるアレンに感謝したが、未だ抜かれないソレに嫌な予感しかしなかった。

 「アレン?中はーーひっ」

 「……大丈夫か?まぁ、俺は気持ちいいけどな」

 「やっ、アレン!」

 繋がったまま抱き上げられたことにより、中のモノに下から突き上げられた。
 衝撃に目の前の逞しい首に抱きつくが、歩く度に振動で中を擦られる。
 少しでも振動を和らげようと両足をアレンの腰に回し抱きつくが、それが分かったのか尻を掴まれわざと腰を突き上げられる。
 
 「アレン!やだ、だめ、だめ、だめ」

 快感に腕に力が入るが、アレンは笑って止める様子がない。
 悔しくて腹立ち紛れにその首に噛み付いてやれば、びくりと足が止まった。
 しかし助かったと全身の力を抜いた途端、中のモノが大きくなり、激しい突き上げにあい悲鳴を上げる。

 「バカ!だから止めろって、言っ、たのに!」

 「んん、あぁ、やだ、もう、ムリ、ムリだからっ」

 「こんなにして、終われるわけ、ないだろっ!」

 結果、縁がすることなすことアレンを煽ることにしかならず、もう何をすればいいのか分からなくなった縁だった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

虐げられ聖女(男)なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました【本編完結】(異世界恋愛オメガバース)

美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!

転移者を助けたら(物理的にも)身動きが取れなくなった件について。

キノア9g
BL
完結済 主人公受。異世界転移者サラリーマン×ウサギ獣人。 エロなし。プロローグ、エンディングを含め全10話。 ある日、ウサギ獣人の冒険者ラビエルは、森の中で倒れていた異世界からの転移者・直樹を助けたことをきっかけに、予想外の運命に巻き込まれてしまう。亡き愛兎「チャッピー」と自分を重ねてくる直樹に戸惑いつつも、ラビエルは彼の一途で不器用な優しさに次第に心惹かれていく。異世界の知識を駆使して王国を発展させる直樹と、彼を支えるラビエルの甘くも切ない日常が繰り広げられる――。優しさと愛が交差する異世界ラブストーリー、ここに開幕!

偽物の番は溺愛に怯える

にわとりこ
BL
『ごめんね、君は偽物だったんだ』 最悪な記憶を最後に自らの命を絶ったはずのシェリクスは、全く同じ姿かたち境遇で生まれ変わりを遂げる。 まだ自分を《本物》だと思っている愛する人を前にシェリクスは───?

雪狐 氷の王子は番の黒豹騎士に溺愛される

Noah
BL
【祝・書籍化!!!】令和3年5月11日(木) 読者の皆様のおかげです。ありがとうございます!! 黒猫を庇って派手に死んだら、白いふわもこに転生していた。 死を望むほど過酷な奴隷からスタートの異世界生活。 闇オークションで競り落とされてから獣人の国の王族の養子に。 そこから都合良く幸せになれるはずも無く、様々な問題がショタ(のちに美青年)に降り注ぐ。 BLよりもファンタジー色の方が濃くなってしまいましたが、最後に何とかBLできました(?)… 連載は令和2年12月13日(日)に完結致しました。 拙い部分の目立つ作品ですが、楽しんで頂けたなら幸いです。 Noah

伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃんでした。 実際に逢ってみたら、え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこいー伴侶がいますので! おじいちゃんと孫じゃないよ!

侯爵令息セドリックの憂鬱な日

めちゅう
BL
 第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける——— ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。

俺のこと、冷遇してるんだから離婚してくれますよね?〜王妃は国王の隠れた溺愛に気付いてない〜

明太子
BL
伯爵令息のエスメラルダは幼い頃から恋心を抱いていたレオンスタリア王国の国王であるキースと結婚し、王妃となった。 しかし、当のキースからは冷遇され、1人寂しく別居生活を送っている。 それでもキースへの想いを捨てきれないエスメラルダ。 だが、その思いも虚しく、エスメラルダはキースが別の令嬢を新しい妃を迎えようとしている場面に遭遇してしまう。 流石に心が折れてしまったエスメラルダは離婚を決意するが…? エスメラルダの一途な初恋はキースに届くのか? そして、キースの本当の気持ちは? 分かりづらい伏線とそこそこのどんでん返しありな喜怒哀楽激しめ王妃のシリアス?コメディ?こじらせ初恋BLです! ※R指定は保険です。

処理中です...