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群雄進撃編

第124話 項羽軍出陣

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ここは武陵にある秦の都市『郢(えい)』。

かつては楚の首都であったこの都市も、今は魔族たちの圧政により領民は疲れ果てていた。

司令官『エスビー』を筆頭に、副官『プリンス』『キャン』『プリンセス』。熊の獣人が2人とチベット狼の獣人が1人、魔族将軍が10名の大部隊である。

兵団も常時100000程度いるのだが、各地の内乱鎮圧のために、城には30000の兵と司令官・獣人3人と魔族将軍4名しか残っていない。

そんな郢から少し離れたところに、翼が生えた馬100騎が姿を現す。

「亜父殿、各地にて反乱を起こさせ、駐屯兵70000と敵副官3名を引き付けることに成功いたしました」

「うむ、馬謖殿見事であった」

「いえ、私は陳平様が書いた策を実行しただけにございます」

謙遜する馬謖に陳平は頷き、項羽に進言する。

「敵城内には兵30000ほど残っており、普通であれば攻略は至難の業です」

「しかし、既に半蔵の部下たちが場内に進入しており、反乱分子との打ち合わせも終わっております」

「また、司令官エスビーは襟好みが激しく、自分の部下であるネームド副官たちや魔族将軍に対しては大事に接し、獣人達などの投降兵に対しては厳しい扱いを受けているようです」

「まあ、よくある魔族と亜人たちの関係だな」

陳平の言葉に龍且がしみじみと呟いた。

「では大王様、どの様に仕掛けましょうか?」

亜父の言葉に、項羽は少し笑みを浮かべ答える。

「この者たちを率いて、いちいち策を弄する必要もあるまい?」

この言葉に季布や鍾離眜が指を鳴らしながら答える。

「久しぶりの戦です、俺たちに暴れさせてください!」
「魔族の奴らが、二度と俺たちの顔を見たくなくなるくらいの恐怖を与えてやりますよ」

項羽軍の士気は頂点に達している。

「どうぞ大王様達の気の済むように暴れて来て下さい」
「我らはここで高みの見物といたします」

范増と陳平の言葉と共に、項伯・馬謖と卑弥呼は共に下がっていく。

「出陣!」

項羽以下、龍且・季布・鍾離眜・桓楚・項荘・ボウイ・姜維・黒田衆の乗った馬が飛び立った。

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