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2回目の生徒会室
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奏月先輩が、私達の前にあるテーブルに紅茶とクッキーを置いてくれた。
「では、早速質問をさせてもらうぞ。」
そう、ヴァンス先輩が話を切り出した。
「はい。なんですか?」
「まず、お前の履歴書を読んだ。そこでいくつか気になる点があった。
一つ目は、お前は両親が事故にあった時に西の山、つまりあやかし界にいたと言っていたが、この履歴書にはしっかりと、テストの日だけだが学校にいっていたと書いてあった。何故だ?」
あぁ。やっぱりそれ、気になるよねー?まぁ、隠しておいても後から多分バレるから教えてもいいか。
「あぁ。それは私が、転移魔法が使えるからですね。」
ピクッ
「転移魔法?それはなんだ?」
「は?もしかして、知らないんですか?」
「知らないも何も、聞いたことすらない。」
「………確か、はるか昔にヴァンパイアだけが瞬間移動出来るなんてーとか言ったとある魔男が研究したが、結局難し過ぎる上に、大量の魔力が必要になりそうだから途中で辞めた、という話を昔聞いたことがありますね。」
と、神崎先輩が答える。
「なっ!?だったらヤバいな………。お前、下手したら俺達が敵対しているあやかし達の組織の連中に狙われるかもな………。」
「あの、敵対している組織というのは?というか、あやかし達の間にも派閥があったんですね。」
「それはありますよ。人間にもある様に、あやかしにも、あやかしそれぞれの考え方がありますからね。」
「あぁ。その通りだ。そして、敵対している組織というのは………。」
「あやかし達は主に、二つのグループに別れているんだ。
一つは、俺達みたいに人間に害をなさずに共存しようとするグループ。
もう一つは、人間に害をなしたり、時には邪物達と協力して霊力や、魔力の高い人間やあやかし達を食べたりしようとするグループだ。」
桜坂先輩が真面目な顔をして答えた。
珍しいな………。
なんか桜坂先輩っておちゃらけているバトルジャンキーなイメージがあったからなー。
「そうなんですね。……………もしかして、私が狙われるかもしれない理由って魔力とかが、多いからですか?」
「その通りだ。俺も今時珍しい純血のヴァンパイアだからって小さい時は、マークされていた時もあったからな。」
「そうなんですね。」
「そうなんですね、じゃないだろうが。
ハァー。
お前はまだなんのあやかしの血が入っているか分からない上に、魔力の質も高く量も多い。多分俺よりな。」
「えっ!?そうなんですか!?だ、だってヴァンパイアってあやかし達の中でもかなりの魔力を誇っているって有名なのに!?」
紫苑が思わず、少し大きな声を出した。
「へぇー。そんなに有名なんだ?紫苑って陰陽師一家だから知っていたの?」
「まぁね。絶対に戦うなって散々教えこまれた種族の一つだからね………。」
「そうなんだ。」
「……………って、だからなんでそんなに呑気で居られるんだよ!?」
「神斗、うるさいですよ?」
「だってなー。」
うーん。どうやら話が長くなりそうですねー。
めんどくせーーー!!!!!
「では、早速質問をさせてもらうぞ。」
そう、ヴァンス先輩が話を切り出した。
「はい。なんですか?」
「まず、お前の履歴書を読んだ。そこでいくつか気になる点があった。
一つ目は、お前は両親が事故にあった時に西の山、つまりあやかし界にいたと言っていたが、この履歴書にはしっかりと、テストの日だけだが学校にいっていたと書いてあった。何故だ?」
あぁ。やっぱりそれ、気になるよねー?まぁ、隠しておいても後から多分バレるから教えてもいいか。
「あぁ。それは私が、転移魔法が使えるからですね。」
ピクッ
「転移魔法?それはなんだ?」
「は?もしかして、知らないんですか?」
「知らないも何も、聞いたことすらない。」
「………確か、はるか昔にヴァンパイアだけが瞬間移動出来るなんてーとか言ったとある魔男が研究したが、結局難し過ぎる上に、大量の魔力が必要になりそうだから途中で辞めた、という話を昔聞いたことがありますね。」
と、神崎先輩が答える。
「なっ!?だったらヤバいな………。お前、下手したら俺達が敵対しているあやかし達の組織の連中に狙われるかもな………。」
「あの、敵対している組織というのは?というか、あやかし達の間にも派閥があったんですね。」
「それはありますよ。人間にもある様に、あやかしにも、あやかしそれぞれの考え方がありますからね。」
「あぁ。その通りだ。そして、敵対している組織というのは………。」
「あやかし達は主に、二つのグループに別れているんだ。
一つは、俺達みたいに人間に害をなさずに共存しようとするグループ。
もう一つは、人間に害をなしたり、時には邪物達と協力して霊力や、魔力の高い人間やあやかし達を食べたりしようとするグループだ。」
桜坂先輩が真面目な顔をして答えた。
珍しいな………。
なんか桜坂先輩っておちゃらけているバトルジャンキーなイメージがあったからなー。
「そうなんですね。……………もしかして、私が狙われるかもしれない理由って魔力とかが、多いからですか?」
「その通りだ。俺も今時珍しい純血のヴァンパイアだからって小さい時は、マークされていた時もあったからな。」
「そうなんですね。」
「そうなんですね、じゃないだろうが。
ハァー。
お前はまだなんのあやかしの血が入っているか分からない上に、魔力の質も高く量も多い。多分俺よりな。」
「えっ!?そうなんですか!?だ、だってヴァンパイアってあやかし達の中でもかなりの魔力を誇っているって有名なのに!?」
紫苑が思わず、少し大きな声を出した。
「へぇー。そんなに有名なんだ?紫苑って陰陽師一家だから知っていたの?」
「まぁね。絶対に戦うなって散々教えこまれた種族の一つだからね………。」
「そうなんだ。」
「……………って、だからなんでそんなに呑気で居られるんだよ!?」
「神斗、うるさいですよ?」
「だってなー。」
うーん。どうやら話が長くなりそうですねー。
めんどくせーーー!!!!!
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