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紫苑とレストラン
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席に座り、メニューを選んでたのんだ。
私は、ワンプレートランチとレモネード。紫苑は、和食セットとほうじ茶だ。
そして、昼食が来るまで話の続きをする事にした。
「……………。」
「……………。」
「……………あのさ紫苑。一つ聞きたいんだけど?」
「なに?」
「昨日の夜、私が立ち去った後、ノワって私が呼んでいる邪物がいたんだけど、あれがどうなったかは知ってる?誰か話してくれた?」
「うーん。確か逃げたって学園長が言っていたけど、どうして?」
「いや、さっきあったんだよねー。」
「……………は?」
「なんか、うちの学園の大学生らしいよ?バッチ付けてたし。」
「なんで!?結界がこの学園には貼ってあるはずなのに!!!」
「さぁ?詳しくは分からないけど、その結界って外からの侵入は防ぐけど、中にもう居る奴には作用しないってことじゃない?ここには、あやかし達も通っているんでしょ?結界の影響が、あやかし達に出ないとは限らないと思うし。」
「な、なるほど………。ってそうじゃなくて学園長に知らせなきゃいけないじゃん!!!」
そう言って、紫苑は席をたとうとする。だが、私は呼び止めた。
「やめた方がいいよ。触らぬ神に祟りなしだから。」
「……………どういう事?」
「あの邪物って昨日は私も何気に緊張していたから気が付かなかったけど、ノワってかなり力を抑えていた。なのに、高位邪物の上位クラスの力を持っていた。
……………多分、邪王クラス以上だと思う。」
「……………えっ?それ、じょ、ジョウダンダヨネー?アハハハ。」
私は真剣な表情で紫苑を見つめる。
そもそもノワは、
『……………いや。邪物には名と呼べるものは無い。あるのは邪王と呼ばれる存在からだ。』
と言っていた。確かに、邪物に名前があるのは邪王クラスからだ。
だが、この言葉では、自分に名前は無いとは言っていない。つまり、力を抑えていた事も踏まえると、私がつけたノワという名前以外に名前がある邪王クラス以上の存在の可能性が高い。というか、確実にそうだろう。
紫苑は私を見たまま固まっていたが、席に座り直し聞いていた。
「……………本当?なの?」
私は真剣な表情のままで頷いた。
「うん。本当。私は魔力の扱いは、上手いと思うけど、所詮はあやかしなのか今は不明な存在。多分、純粋な力だと向こうが上。いや、確実に。だから、正面からのガチンコ勝負になったら多分、こっちが負ける。
それに、学園長がどれくらい強いかなんて分からないけど、学園長でも真っ向から勝負したら多分負ける。
ノワの力って、底が見えないから分からないけど……………。」
私は紫苑を見て息を吸い、続ける。
「学園長に言うべきだとは思う。けど、言ってどうなるのか?とも思う。相手は確実に未知の存在。
しかもここは学園。ノワが生徒を人質にとったとしたら?学園長は多分動けなくなる。そうなったらもうおしまい。祠の封印は解かれ、あやかし界に邪物が大量に侵入、戦えるものはいなくなり、この世界は邪物達が支配する事になる。
って可能性もあるんだよね。」
「……………。」
「私も、今朝はあんな風に言ったけど、この世界は出来るだけ護りたいんだよね。あのクズはどーでもいいけど。だって、私にも少ないけど、護りたい友人はいるんだからね?」
「……………。」
「……………。」
「……………護りたい友人って?」
「それは「お待たせした。こちらがワンプレートランチとレモネードで、そちらが和食セットとほうじ茶です。」……………ありがとうございます。」
見事に話の腰をおられたので、少し無言になった。
気まずかったので声をかけて食べ始める事にした。
「……………食べようか?」
「……………うん。そうだね。」
私は、ワンプレートランチとレモネード。紫苑は、和食セットとほうじ茶だ。
そして、昼食が来るまで話の続きをする事にした。
「……………。」
「……………。」
「……………あのさ紫苑。一つ聞きたいんだけど?」
「なに?」
「昨日の夜、私が立ち去った後、ノワって私が呼んでいる邪物がいたんだけど、あれがどうなったかは知ってる?誰か話してくれた?」
「うーん。確か逃げたって学園長が言っていたけど、どうして?」
「いや、さっきあったんだよねー。」
「……………は?」
「なんか、うちの学園の大学生らしいよ?バッチ付けてたし。」
「なんで!?結界がこの学園には貼ってあるはずなのに!!!」
「さぁ?詳しくは分からないけど、その結界って外からの侵入は防ぐけど、中にもう居る奴には作用しないってことじゃない?ここには、あやかし達も通っているんでしょ?結界の影響が、あやかし達に出ないとは限らないと思うし。」
「な、なるほど………。ってそうじゃなくて学園長に知らせなきゃいけないじゃん!!!」
そう言って、紫苑は席をたとうとする。だが、私は呼び止めた。
「やめた方がいいよ。触らぬ神に祟りなしだから。」
「……………どういう事?」
「あの邪物って昨日は私も何気に緊張していたから気が付かなかったけど、ノワってかなり力を抑えていた。なのに、高位邪物の上位クラスの力を持っていた。
……………多分、邪王クラス以上だと思う。」
「……………えっ?それ、じょ、ジョウダンダヨネー?アハハハ。」
私は真剣な表情で紫苑を見つめる。
そもそもノワは、
『……………いや。邪物には名と呼べるものは無い。あるのは邪王と呼ばれる存在からだ。』
と言っていた。確かに、邪物に名前があるのは邪王クラスからだ。
だが、この言葉では、自分に名前は無いとは言っていない。つまり、力を抑えていた事も踏まえると、私がつけたノワという名前以外に名前がある邪王クラス以上の存在の可能性が高い。というか、確実にそうだろう。
紫苑は私を見たまま固まっていたが、席に座り直し聞いていた。
「……………本当?なの?」
私は真剣な表情のままで頷いた。
「うん。本当。私は魔力の扱いは、上手いと思うけど、所詮はあやかしなのか今は不明な存在。多分、純粋な力だと向こうが上。いや、確実に。だから、正面からのガチンコ勝負になったら多分、こっちが負ける。
それに、学園長がどれくらい強いかなんて分からないけど、学園長でも真っ向から勝負したら多分負ける。
ノワの力って、底が見えないから分からないけど……………。」
私は紫苑を見て息を吸い、続ける。
「学園長に言うべきだとは思う。けど、言ってどうなるのか?とも思う。相手は確実に未知の存在。
しかもここは学園。ノワが生徒を人質にとったとしたら?学園長は多分動けなくなる。そうなったらもうおしまい。祠の封印は解かれ、あやかし界に邪物が大量に侵入、戦えるものはいなくなり、この世界は邪物達が支配する事になる。
って可能性もあるんだよね。」
「……………。」
「私も、今朝はあんな風に言ったけど、この世界は出来るだけ護りたいんだよね。あのクズはどーでもいいけど。だって、私にも少ないけど、護りたい友人はいるんだからね?」
「……………。」
「……………。」
「……………護りたい友人って?」
「それは「お待たせした。こちらがワンプレートランチとレモネードで、そちらが和食セットとほうじ茶です。」……………ありがとうございます。」
見事に話の腰をおられたので、少し無言になった。
気まずかったので声をかけて食べ始める事にした。
「……………食べようか?」
「……………うん。そうだね。」
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