拒絶者の行く世界

蒼華 スー

文字の大きさ
上 下
35 / 69
いざ初異世界へ!

狩り終了

しおりを挟む
    よしっ。ウルフも合計32匹狩り終わり、ギルドに帰ることにした。




    「羅泉、ギルドに帰ろうか。もうそろそろ、お昼になるし。」
    「おう。分かった。」







    という訳で、ギルドまで何事もなく帰ってきた。
    なので早速、ギルドの依頼達成の報告をしにカウンターへ向かった。ちなみに、羅泉が倒したやつも調べてみた所、私の功績になるらしい。





    「すみません。依頼達成の報告に来ました。」
    「はい。カードを出してください。」
    「えっと、これです。」
    「はい。受けた依頼は、ホーンラビット討伐と、ウルフ討伐ですね。ホーンラビットは討伐証拠品として、討伐したホーンラビットの角を出してください。ウルフは、右手が討伐証拠品ですので出してください。これらは証拠品のみの買取も本体ごとの買取も出来ますが、如何しますか?」
    「全部買取でお願いします。」
    「はい。分かりました。あちらのスペースに出してください。そして、あの、人に一言言ってください。」




    カウンターのお姉さんが指さした先は、カウンターのすぐ隣の倉庫の入口付近の広いスペースだった。そしてそこには、スキンヘッドのごつい三十代位の男が立っていた。





    「はい。分かりました。」





    という訳で、私は彼に話しかけた。





    「すみません。討伐したものをここに出すように言われたのですが、今から出しても大丈夫ですか?」
    「おっ、嬢ちゃんが討伐依頼を受けたのか?あぁ、いいぞ。ここに全部出してくれ。ところで、何処にあるんだ討伐したものは?」
    「あぁ、アイテムバックです。」





    アイテムバックというのは、その名の通り、様々なアイテムを入れておける魔法のカバンの事で、かなりの値段がする。何故なら、魔法使いが少ない上に、アイテムバックを作れる、魔法を使える錬金術師は更に少ないからだ。
    ………片手で数えられるくらいだったっけ?
    そして、このバックを使っていると偽っている理由は一つ、魔法が使える事を隠す為だ。隠していればもし、強盗とかに会ったとしても、不意打ちも出来るし、魔法使いの冒険者はかなり少ないので悪目立ちはしないからね。………まぁ、私は自重する気なんて全くないから(修行にもならないし)、最初の内はだけどね。





    「ほぅ。その年齢でアイテムバックを持っているのか。凄いな。」
    「ありがとうございます。」





    という事でカウンターのお姉さんも確認にやって来たので、そこのスペースにどんどん出していった。





    ………あれ?スペースが足りない?けど、全部買取してもらわないと使い道無いしな。





    それからもう少し出していたら、急に声をかけられた。




    「……………おい、嬢ちゃん?まだ、あるのか?」
    「うん。沢山いたからね。」
    「嬢ちゃん、それくらいにしておいてやってくれ………。コイツがもう使いもんになん無くなる。」





    そう言って、カウンターのお姉さんを彼は指さした。
    カウンターのお姉さんは………なんか、放心状態だった。





    「けど、全部買取って貰わなきゃ私じゃ、使い道無いので。」
    「じゃあ………嬢ちゃん、聞くが、後、どれくらいあるんだ?」
    「んー。後、ウルフが20かな。」
    「……………それじゃあ、全部出してくれ。但し、ここはもう置くスペースがねぇから倉庫に直接持ってってくれ。こっちのドアから行くぞ。」






    そう言って、近くにあった緑のドア近くから手招きした。





    「分かりました。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

うちの娘が悪役令嬢って、どういうことですか?

プラネットプラント
ファンタジー
全寮制の高等教育機関で行われている卒業式で、ある令嬢が糾弾されていた。そこに令嬢の父親が割り込んできて・・・。乙女ゲームの強制力に抗う令嬢の父親(前世、彼女いない歴=年齢のフリーター)と従者(身内には優しい鬼畜)と異母兄(当て馬/噛ませ犬な攻略対象)。2016.09.08 07:00に完結します。 小説家になろうでも公開している短編集です。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。 全力でお母さんと幸せを手に入れます ーーー カムイイムカです 今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします 少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^ 最後まで行かないシリーズですのでご了承ください 23話でおしまいになります

【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~

イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」   どごおおおぉっ!! 5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略) ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。 …だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。 それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。 泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ… 旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは? 更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!? ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか? 困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語! ※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください… ※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください… ※小説家になろう様でも掲載しております ※イラストは湶リク様に描いていただきました

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

牛人転生:オッパイもむだけのレベル上げです。

薄 氷渡
ファンタジー
 異世界に転生したら牛人だった。外見は大部分が人間と大差なく、牛耳と尻尾がついている。  のどかなバスチャー村で、巨乳美少女達から搾ったミルクを行商人に売って生計を立てている。  9人家族の長男として生まれた少年カイホは、まったりとした日々を過ごしていたが1つの問題があった。ホル族の成人女性は、毎日搾乳しないと胸が張って重苦しくなってしまうのである。  女の乳房を揉むとLVが上がるニューメイジとしての才能を開花させ、乳魔術を駆使してモンスターとのバトルに挑む。愛するオッパイを守るため、カイホの冒険は続いていく。

魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう どんどん更新していきます。 ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

処理中です...