拒絶者の行く世界

蒼華 スー

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タブレット!?

転生しましょう。*1*

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    「……………とりあえず、顔を上げてくれませんか?そして何故、こうゆう状況になっているのか説明して頂けると嬉しいのですが。」



    そう言うと、彼女達は頭を上げ、話し始めた。



    「分かりました。事情を説明します。
    まず、貴方がここで過ごし、我々に与えた代償はとっくの昔に支払い完了になっているのはご存知ですよね?
    ですが、貴方は未だにここに留まり代償を支払い続けていたお陰で、貴方から与えられた代償という我々の力に変わるものが、もう数千世紀分………いえ、もしかしたら数十万世紀分にまで達しているのです。しかも、一柱分の数十万世紀分の力ではなく、殆ど全ての神仏分の、数十万世紀分の力を貴方一人から貰っています。
    つまり、これ以上貴方が代償を支払ったとしても、我々がその代償に見合うだけのものを与える事が出来ないのです。
    なので、もう転生してください。お願いします。」



    ……………私って、そんなに代償を払っていたんだ。うーん。確かにここは居心地いいんだけど、流石に神仏の一柱が頭を下げて頼みに来たのにそれを無下にするのはなぁ………:。
    というか、これ以上代償を支払っても意味がないならすっごい久々に現世に戻ってみるかな。
    それに、最初の計画を実行してみたいしな。(あぁ、そうそう。この空間内ではなんか前世の記憶とかも含めて忘れられないようになっているらしい。というか、これが狂えない理由の一つらしい。)



    「分かりました。では、転生します。」
    「本当ですか!?よかったぁー。
    それでは、早速ですが、転生の準備を進めちゃいましょう!通常はこのタブレットによって行いますが、今回は私も参加させていただきます!」
    「分かりました。」
    「では、始めちゃいましょう!まず、向こうに持っていく能力を決めてくださいね。
    あぁ、そうそう。お前達、もう帰っても良いぞ。」



    そう彼女が、後ろにいた天使達に告げると天使達が、「はい。では失礼します。」と言い、スゥッと消えていった。



    さぁて、ここからが勝負だ。上手くいくといいなぁ。



    「ではまず、どんなものでも、どんなに遠くに離れていてる物でも探せる”探査能力”を下さい。」
    「はい。大丈夫ですよ。」
    「次に、どんな場所にも転移でき、手で触れていないものでも好きな場所に転移させる事が出来る”転移能力”を下さい。」
    「はい。大丈夫です。」
    「次は、あらゆる全ての事や物を私の任意で拒絶出来る”拒絶能力”を下さい。」
    「???
    どういう事か分かりませんが、まぁ、いいですよ。というかとっとと全部言っちゃって構いませんよ。数の制限もありませんし。
    早く転生しちゃいましょう!」



    ……………どんだけ早く転生させたいんじゃぁぁぁ!
    ……………まぁ、いいけど。
    ん?待てよ?



    「あの、もしかして私って嫌われています?」
    「違いますよ。むしろ貴方には、感謝しかありませんね。まぁ、賭けは結局我々が無理矢理転生させた事と同じようになってしまったので、成立しませんでしたけれどね。」
    「それならよかったです。というか、その賭けってまだ続いていたんですね。」
    「まぁ、そうですね。ですが、今はこの話より能力の話です。まだまだ貰った代償分には届きませんので、どんどん言ってください。」



    うーん。なんか話を逸らされた感があるんだけど………まぁ、いいか。



    「分かりました。では、調べたい事全てが分かる”検索能力”を。」
    「いいですよ。ですが、この能力は、使い方を間違えると利用しようとする奴が出てくると思うので気を付けて下さい。
    まぁ、転生したらここでの記憶と、前世の記憶は消えるので十中八九親とかに言ってしまうという事が起こると思うので、そこからバレたりするというハイリスクな能力でしょうね。」



    うーん。確かに、記憶が無くなるとなるとハイリスクだが、私には秘策がある!



    ……………まぁ、成功するかは分からないけどね。
    とりあえず、気づかれないように演技をしておくか。



    「うわぁ。そっかー。そうですよね。
    あーあ。その記憶が無くなるって何とかなりませんか?このまま記憶を無くして転生するとなると、これらの能力って使いこなせないような気がしてならないんですよね。」
    「それはそうですよ。なので、現世にいる人間の殆どが自分の能力や才能を把握しきれていなくて、そのまま気がつかずに人生を終えるっていう人が多いですね。
    まぁ、それからヒントを得て、”もしも自分の才能が分かったらどうなるか!?”と思い立ち、貴方がいた世界で言うと、ゲームに出てくるステータスってやつを取り入れた世界もありますねー。そこに転生したらどうですか?
    あっ!でも、”検索”とかの意味が分からないとやっぱり使いこなせないですよねぇー。」
    「やっぱり、そうですよね。」
    「でも、何とかなるかもしれませんよ?」
    「……………はい?」
    「私は先程、と言いましたよ?
    つまり、今回は普通では無いので簡潔に言うと、貴方は記憶を持ったまま転生出来ますよ?」










    ……………なんだって?
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