6 / 13
Re;ネコ科男子は彼に孕まされたい!①
しおりを挟む
「好きだ、付き合ってくれ」
おれが『やらかした』あの日からきっちり二週間が経った頃、真剣な顔をした姫奈にそう言われた。静かにゆっくりと紡がれた言葉におれは耳を疑って、それから、涙が瞳に纏わりついた。
姫奈の気持ちはずっと分かってたのに、あの日からずっと言葉よりも先に行動で幾つも示してくれてたのに、それでも改めてハッキリと告げられると……おれは、泣く以外の行動がしばらく出来なかった。
こうして、おれ達の関係性がまた僅かに変わった。
ただの友達からセフレになり、セフレから恋人になった。と言っても、別にだからってなにも変わりはしないんだけど。他の友達の前ではいつも通りだし、学校でもそれらしい事は互いに言わないし何もしない。大きく変わることはない、けど……それでいい。それがおれ達だから。
……あー、いや……変わったことも、あったっけ……。
「あ、んぅ……はぁっ……ひ、なぁ、……ぁあっ、」
「……っ、……ナカすご……そんなに急かすなよ」
「ん、……やぁ……ぅんんっ、だ、ってぇ……姫奈の、もっと欲し…っ、あぁぁっっ」
ごちゅんっ、と強めにナカをたしなめられて快感に背中が反り返る。涙が滲んだ視界にはほの暗い室内がボヤけて見えて、はぁはぁ乱れる息を整えながら緩やかに腰を振る姫奈の姿もにじんで見えた。おれの世界に映る姫奈の輪郭は周囲と溶けて混じり合い、それでも格好いい顔は脳内補完のおかげでハッキリと分かる。
そのせいで余計にナカがきゅんきゅんと甘えて、姫奈のアレをキツく締め付けた。熱くて、大きい、アレがぴとっと襞とくっつく。おかげで形をしっかり認識しちゃったおれも、唐突に締められた姫奈も揃って喘ぎなのか何なのか分からないくぐもった声を漏らした。
繋いだままの姫奈の手にもきゅっと力が籠って、おれで感じてくれてるんだって分かって、嬉しくて、またおれも気持ちよくなってしまって……。
そうなったら、もっと姫奈が欲しくなった。
「……姫奈、も、いいから……もっと動いて……」
「まだキツいだろ。ナカもうちょっと馴染ませないと……」
「発情期じゃないからほぐれにくいんだよ。だから、焦らすな……」
「ほぐれにくいなら尚更ダメだろ……」
姫奈の呆れきった声におれは抗議するように、自主的に腰を揺らす。でも、まだキモチイイとこを刺激してくれるまでは入ってなくて、じくじくジワジワ気持ちいいが溜まっていくだけだった。きもちぃ……けど、だめ……まだ弱い……。
姫奈のモノが全部収まったら、奥を突いたら、前立腺を抉ったら、姫奈が本気で動いたら、……どうなるのか。
発情する度に宥められていた身体はその答えを知っていて、「頂戴」って貪欲に姫奈を求める。素面の頭では『はしたない』って分かってるのに、いつも言葉や態度で姫奈を煽っておねがいして挿れてもらってたからついついねだる癖がついてしまった。
それでも、お願いすれば沢山答えてくれるんだから姫奈って多分最高にデキる彼氏なんだと思う。これは惚気。
「……ん、ぁ……はぁ…あぁ、……んぅ、」
「ゆら……気持ちいいか?」
「う、ん……き、もち……あぁっ」
今だって、ほら。
ゆっくり、ゆっくり、姫奈が動いて、快楽の熱がじわじわとお腹に溜まっていく。奥やナカをほぐすついでの激しくない交わりだけど、じっくり時間をかけている分ちいさな快楽を敏感に感じとってしまって足先に力が籠った。きゅっと丸まったつま先がシーツを引っ掻いて、波の形を僅かに変える。
これが、恋人になってから変わったこと。
発情期じゃなくても、姫奈とするようになったこと。
おれが『やらかした』あの日からきっちり二週間が経った頃、真剣な顔をした姫奈にそう言われた。静かにゆっくりと紡がれた言葉におれは耳を疑って、それから、涙が瞳に纏わりついた。
姫奈の気持ちはずっと分かってたのに、あの日からずっと言葉よりも先に行動で幾つも示してくれてたのに、それでも改めてハッキリと告げられると……おれは、泣く以外の行動がしばらく出来なかった。
こうして、おれ達の関係性がまた僅かに変わった。
ただの友達からセフレになり、セフレから恋人になった。と言っても、別にだからってなにも変わりはしないんだけど。他の友達の前ではいつも通りだし、学校でもそれらしい事は互いに言わないし何もしない。大きく変わることはない、けど……それでいい。それがおれ達だから。
……あー、いや……変わったことも、あったっけ……。
「あ、んぅ……はぁっ……ひ、なぁ、……ぁあっ、」
「……っ、……ナカすご……そんなに急かすなよ」
「ん、……やぁ……ぅんんっ、だ、ってぇ……姫奈の、もっと欲し…っ、あぁぁっっ」
ごちゅんっ、と強めにナカをたしなめられて快感に背中が反り返る。涙が滲んだ視界にはほの暗い室内がボヤけて見えて、はぁはぁ乱れる息を整えながら緩やかに腰を振る姫奈の姿もにじんで見えた。おれの世界に映る姫奈の輪郭は周囲と溶けて混じり合い、それでも格好いい顔は脳内補完のおかげでハッキリと分かる。
そのせいで余計にナカがきゅんきゅんと甘えて、姫奈のアレをキツく締め付けた。熱くて、大きい、アレがぴとっと襞とくっつく。おかげで形をしっかり認識しちゃったおれも、唐突に締められた姫奈も揃って喘ぎなのか何なのか分からないくぐもった声を漏らした。
繋いだままの姫奈の手にもきゅっと力が籠って、おれで感じてくれてるんだって分かって、嬉しくて、またおれも気持ちよくなってしまって……。
そうなったら、もっと姫奈が欲しくなった。
「……姫奈、も、いいから……もっと動いて……」
「まだキツいだろ。ナカもうちょっと馴染ませないと……」
「発情期じゃないからほぐれにくいんだよ。だから、焦らすな……」
「ほぐれにくいなら尚更ダメだろ……」
姫奈の呆れきった声におれは抗議するように、自主的に腰を揺らす。でも、まだキモチイイとこを刺激してくれるまでは入ってなくて、じくじくジワジワ気持ちいいが溜まっていくだけだった。きもちぃ……けど、だめ……まだ弱い……。
姫奈のモノが全部収まったら、奥を突いたら、前立腺を抉ったら、姫奈が本気で動いたら、……どうなるのか。
発情する度に宥められていた身体はその答えを知っていて、「頂戴」って貪欲に姫奈を求める。素面の頭では『はしたない』って分かってるのに、いつも言葉や態度で姫奈を煽っておねがいして挿れてもらってたからついついねだる癖がついてしまった。
それでも、お願いすれば沢山答えてくれるんだから姫奈って多分最高にデキる彼氏なんだと思う。これは惚気。
「……ん、ぁ……はぁ…あぁ、……んぅ、」
「ゆら……気持ちいいか?」
「う、ん……き、もち……あぁっ」
今だって、ほら。
ゆっくり、ゆっくり、姫奈が動いて、快楽の熱がじわじわとお腹に溜まっていく。奥やナカをほぐすついでの激しくない交わりだけど、じっくり時間をかけている分ちいさな快楽を敏感に感じとってしまって足先に力が籠った。きゅっと丸まったつま先がシーツを引っ掻いて、波の形を僅かに変える。
これが、恋人になってから変わったこと。
発情期じゃなくても、姫奈とするようになったこと。
15
お気に入りに追加
256
あなたにおすすめの小説
同室のクールな不良に嫌われてると思っていたのに、毎晩抱きしめてくる
ななな
BL
「ルームメイト変更、する?」
「…………は?」
全寮制の男子校に通う高瀬の同室相手は、クールでイケメンな不良。
誰に対しても塩対応ではあるが、高瀬に対してはもっとひどかった。
挨拶だけは返してくれるものの、基本的に会話という会話はない。
おそらく嫌われている………。
ならいっそ、ルームメイトを変更してもらったほうがいいんじゃないか。
そう思った高瀬が不良に提案してみると…?
高瀬(受)微無自覚美人。読書と勉強が趣味。
津田(攻)素行不良。喧嘩するタイプではない。ギャップの塊。
※途中でR-18シーンが入ります。「※」マークをつけます。
※王道設定ではありません。普通の男子校が全寮制なだけです。
悪役の弟に転生した僕はフラグをへし折る為に頑張ったけど監禁エンドにたどり着いた
霧乃ふー 短編
BL
「シーア兄さまぁ♡だいすきぃ♡ぎゅってして♡♡」
絶賛誘拐され、目隠しされながら無理矢理に誘拐犯にヤられている真っ最中の僕。
僕を唯一家族として扱ってくれる大好きなシーア兄様も助けに来てはくれないらしい。
だから、僕は思ったのだ。
僕を犯している誘拐犯をシーア兄様だと思いこめばいいと。
妻を寝取られた童貞が18禁ゲームの世界に転生する話
西楓
BL
妻の不倫現場を見た後足を滑らせ死んでしまった俺は、異世界に転生していた。この世界は前世持ちの巨根が、前世の知識を活かしてヒロインを攻略する18禁ゲームの世界だった。
でも、俺はゲームの設定と違って、エッチに自信なんかなくて…
※一部女性とのエッチがあります。
「陛下を誑かしたのはこの身体か!」って言われてエッチなポーズを沢山とらされました。もうお婿にいけないから責任を取って下さい!
うずみどり
BL
突発的に異世界転移をした男子高校生がバスローブ姿で縛られて近衛隊長にあちこち弄られていいようにされちゃう話です。
ほぼ全編エロで言葉責め。
無理矢理だけど痛くはないです。
騎士団長の俺が若返ってからみんながおかしい
雫谷 美月
BL
騎士団長である大柄のロイク・ゲッドは、王子の影武者「身代わり」として、魔術により若返り外見が少年に戻る。ロイクはいまでこそ男らしさあふれる大男だが、少年の頃は美少年だった。若返ったことにより、部下達にからかわれるが、副団長で幼馴染のテランス・イヴェールの態度もなんとなく余所余所しかった。
賊たちを返り討ちにした夜、野営地で酒に酔った部下達に裸にされる。そこに酒に酔ったテランスが助けに来たが様子がおかしい……
一途な副団長☓外見だけ少年に若返った団長
※ご都合主義です
※無理矢理な描写があります。
※他サイトからの転載dす
【完結】なぜ、王子の僕は幽閉されてこの男に犯されているのだろう?
ひよこ麺
BL
「僕は、何故こんなに薄汚い場所にいるんだ??」
目が覚めた、僕は何故か全裸で拘束されていた。記憶を辿るが何故ここに居るのか、何が起きたのかが全く思い出せない。ただ、誰かに僕は幽閉されて犯されていたようだ。ショックを受ける僕の元に見知らぬ男が現れた。
なぜ、王子で最愛の婚約者が居たはずの僕はここに閉じ込められて、男に犯されたのだろう?
そして、僕を犯そうとする男が、ある提案をする。
「そうだ、ルイス、ゲームをしよう。お前が俺にその体を1回許す度に、記憶のヒントを1つやろう」
拘束されて逃げられない僕にはそれを拒む術はない。行為を行う度に男が話す失われた記憶の断片。少しずつ記憶を取り戻していくが……。
※いままでのギャクノリと違い、シリアスでエロ描写も割とハード系となります。タグにもありますが「どうあがいても絶望」、メリバ寄りの結末の予定ですので苦手な方はご注意ください。また、「※」付きがガッツリ性描写のある回ですが、物語の都合上大体性的な雰囲気があります。
【BL】攻めの将来の為に身を引こうとしたら更に執着されてハメられました
めめもっち
BL
名前無し。執着ハイスペ×地味な苦学生。身分格差。友達から始めた二人だったが、あまりにも仲良くしすぎて一線を越えてしまっていた。なすがまま流された受けはこのままでいいのだろうかと悩んでいた中、攻めの結婚を聞かされ、決断をする。
2023年9月16日付
BLランキング最高11位&女性向け小説96位 感謝!
お気に入り、エール再生ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる