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第一章 後編
第35話 試着中〜鎧に隠された乙女心
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カイトが扉をくぐると、急いで私の前にたち私を隠し壁になってくれた。そして一棟の軍事施設に入った。
「ここは一棟の軍事施設だが、連絡通路を渡れば王室がある本棟にいける。まずその服装は目立つから、物置にいって警備兵の鎧を借りよう」
「わかった」
通路に人影は殆どなく、一人の兵隊が通り過ぎるのをみはかり物置倉庫に入った。
そこにはクローゼットに上下の服、鎧全てのサイズが並んでいた。
カイトはここから合う物を選べといい、部屋の外に出て見張りをした。
クローゼットにかけられた品々を拝借すると、新品というわけではなく、返却を繰り返したためなのか、並びがメチャメチャである。そのため1つずつタグをみてサイズを確認する必要があり、中々に時間を要する作業になりそうだ。
「準備できたか?」
扉越しにカイトの声が聞こえ私を急かす。
「まだ」
カイトに聞こえるよう少し大きめな声で言ったが、カイトは何を聞き間違ったのか扉を開いた。
「ちょっと除かないでよ」
開 きかけた扉をみて私は咄嗟手に持ってた上着で体を隠し、片手で地面にあった靴をカイトになげつけた。
カイトはそれをみてやばいと思ったのか急いで扉を閉め、靴は扉に当り大きな音をたてた。
「カイトのばか」
この年の男どもはろくな奴がいないわ。本当にデリカシー欠片もないやつ。
カイトは扉ごしに頭をかかえ膝が崩れた。
「やべ。後でなにされるかわかんねー。女って奴はなんでこうも時間がかかるかね」
私が着替え終わるまでカイトは恐怖の時間を味合うのであった。
「いいわよ」
カイトは私の声が聞こ恐る恐る扉を開いたが私の姿を見、姿見の鏡の前で前かがみなる私に言った。
「お前鏡の前でなにしてんだ?」
「お化粧よ、机の上に化粧道具あったから使わせてもらったわ」
私はファンデをほっぺにポンポンとあてカイトに言った。
「誰だよこんなとこに女連れ込んだやつは」
カイトが私に聞こえない程の一人言を言った。そして私に向きえり
「お前な顔の手入れまでしてどうすんだよ。バレないための変装してんだぞ」
私は鏡のごしにカイトの目をみた。
「でもアルカヘルムを統治する国王様に会うのよ、失礼のないようしなきゃ」
「ガキがおめかししてどうなるってんだ」
カイトが目を細めぼそりと言った。
「なにか言った?」
透かさず威圧した。普段なら聞こえないような声も悪口になると聞こえるってなんだか不思議。
「よし準備できたわ」
私が振り返り出来映えをカイトに見せた。
カイトが衣装の仕上がりをみるが、どうもカイトの顔がひきつっている。
「おかしいかな?」
私が聞いた。
「なんかアンバランスだ。やっぱりいくらサイズがあるといっても男もんだから小柄なアサじゃ限界があるな」
難しそうな顔をするカイト。
「まぁないよりはましか、でもこの格好なら至近距離だと速攻ばれそうだ」
カイトは箱に入った鎧をあさりはじめた。鎧にはサイズ意外にも色々な種類がある。
「それ一番小さなサイズだったんだろうな?ほれこの鎧きてみな」
カイトが鎧を1つ抱え私に渡した。
「うん」
きてみるとさっきより体にフィットしてるように感じた。
それでもカイトはまだ気になる様子で、それは私のズボンが腰より下がり裾をあまらせていたからだ。
「ベルトかすよ」
カイトが自分のベルトを外し私に渡した。私がベルトを受けとると「ズボンをできるだけ上にあげて、そこで締めろ」
とカイト先生に指導された。
「わかった」
それでも余った裾は巻いて合わせた。
鏡で確認し「さっきより見れるようになったな」カイトが妥協できる程の仕上がりにはなったようだ。
「うん?」
カイトが私の足元に気づき、私の靴ひもの結びかたをみた。その紐は今にもとれかかりそうで、左右のバランスもとれてない。
私は不器用でこういうのは不得意だった。カイトからお叱りを受けると思ったが--
「足、片方前にだせ」
「……」私はしおらしく黙って足を前にだし、カイトが私の紐を黙って二つとも綺麗に結んでくれた。
「ありがと……」
私がしゅんとしていると「うん? 元気だせよ。俺も手伝う、二人ならなんとかなるって」
カイトが立ち上がり私の肩をぽんと叩いた。
カイトは勘違いして私を励ましてるみたい。そういう意味じゃなかったんだけど、カイトを心配させまいと私は「うん行こう」と彼に合わせた。
軍事施設はカイトの言った通り、見張りの兵は出払っているのか殆どいなかった。そして二階から私達は連絡通路を経て本棟へと乗り込んだ。
本棟には流石に王族が住まわれるだけあって警備兵がそれなりに配備されていた。
「俺が前を歩くからお前は俺から離れないように死角になるよう歩け」
カイトが私に指示を送った。
「わかった」
私は小さな声でいった。
歩きながら「他のやつらに視線を合わせるな」
警備兵との距離が近づいてくるとカイトは私の腕を引っ張り、私を壁側へと歩かせた。
事前指示も無かったので少し躓きかけたが、そこはなんとか踏ん張り、立て直した。
確かに後ろに引っ付いて歩いてたら変だよね。
それからも兵隊が何人も通り過ぎ、その度にカイトが私の壁になってくれた。私は守られているんだ。
そう思うと何だか胸が苦しい、心なしか心拍数が上がったように感じた。
「…………」
こんな時に何考えてんだろ私。急に恥ずかしくなり私は我にかえった。
そして不意にカイトは今何を思ってるんだろうとおもい、私はカイトの横顔を見た。
カイトの視線はまっすぐと正面をみていた。
わたしもそれにならって視界を正面に向けた。
大きなホールのような場所にでた。中央に階段があり、そこを登り三階へと進んだ。
三階に出ると二階と同じ間取りのホールにでた。正面に階段はなく、腕を引っぱられ振り替えると先程より長めの階段があった。
「ここを登りきって、そのまま真っ直ぐいった突き当たりが王室だ」
カイトが私の耳元でいった。
それをきいて緊張が走った。わたしは正面をみて無言で頷き、生唾を飲んだ。
最終階の階段にのぼり中程まで差しかかったときだった。
「おーカイトじゃねーか?いつ帰ってきたんだ」
カイトの知人とおぼしき人物が話しかけたきた。
「あーゲドロフ」
カイトは反転して私を背に向け、前に押し上げた。そしてすかさずゲドロフの返事を返した。
「ついさっき帰ってきたんだ」
「上の連中がガルド部隊との連絡がとれないって騒ぎになってたぞ」
「そうなのか下に用があるんだろ?歩きながら話そう」
「いいのか、お前は最上階ってことはハイム国王に用があったんじゃないのか?報告まだなんだろ」
カイト少し考えた後。
「あーそうなんだが、頭が知っちゃかめっちゃかで話がまとまらなくて困ってたんだよ」
「そうか、俺もよくあるよ」
ゲドロフさんは顔をやわらげ言い、二人は下の階へ降りていく。
私は階段をかけ上がった後、降り行く二人の背中をみた。
二人は仲慎ましく会話をしている。ゲドロフさんが頭をあげて笑った時、カイトが一瞬視線をこちらに向けた。
そして口を数度パクパクさせた。
四文字だろうか?読心術にたけてない私だったが今のは私でもわかった。
(がんばれ) 俺に出来るとこはここまで後は任せたといったところか。
私は決意をきめた。話すことなんてまとまってないけど、思った事を素直にそのまま喋ろうと思った。
口下手な私だから、変に考えようせずその時ときに感じた事をそのまま喋ればいいんだ。
歩く足取りはレールが敷かれたように真っ直ぐと伸び、その一歩一歩はに力強く覇気をも感じさせた。
「ここは一棟の軍事施設だが、連絡通路を渡れば王室がある本棟にいける。まずその服装は目立つから、物置にいって警備兵の鎧を借りよう」
「わかった」
通路に人影は殆どなく、一人の兵隊が通り過ぎるのをみはかり物置倉庫に入った。
そこにはクローゼットに上下の服、鎧全てのサイズが並んでいた。
カイトはここから合う物を選べといい、部屋の外に出て見張りをした。
クローゼットにかけられた品々を拝借すると、新品というわけではなく、返却を繰り返したためなのか、並びがメチャメチャである。そのため1つずつタグをみてサイズを確認する必要があり、中々に時間を要する作業になりそうだ。
「準備できたか?」
扉越しにカイトの声が聞こえ私を急かす。
「まだ」
カイトに聞こえるよう少し大きめな声で言ったが、カイトは何を聞き間違ったのか扉を開いた。
「ちょっと除かないでよ」
開 きかけた扉をみて私は咄嗟手に持ってた上着で体を隠し、片手で地面にあった靴をカイトになげつけた。
カイトはそれをみてやばいと思ったのか急いで扉を閉め、靴は扉に当り大きな音をたてた。
「カイトのばか」
この年の男どもはろくな奴がいないわ。本当にデリカシー欠片もないやつ。
カイトは扉ごしに頭をかかえ膝が崩れた。
「やべ。後でなにされるかわかんねー。女って奴はなんでこうも時間がかかるかね」
私が着替え終わるまでカイトは恐怖の時間を味合うのであった。
「いいわよ」
カイトは私の声が聞こ恐る恐る扉を開いたが私の姿を見、姿見の鏡の前で前かがみなる私に言った。
「お前鏡の前でなにしてんだ?」
「お化粧よ、机の上に化粧道具あったから使わせてもらったわ」
私はファンデをほっぺにポンポンとあてカイトに言った。
「誰だよこんなとこに女連れ込んだやつは」
カイトが私に聞こえない程の一人言を言った。そして私に向きえり
「お前な顔の手入れまでしてどうすんだよ。バレないための変装してんだぞ」
私は鏡のごしにカイトの目をみた。
「でもアルカヘルムを統治する国王様に会うのよ、失礼のないようしなきゃ」
「ガキがおめかししてどうなるってんだ」
カイトが目を細めぼそりと言った。
「なにか言った?」
透かさず威圧した。普段なら聞こえないような声も悪口になると聞こえるってなんだか不思議。
「よし準備できたわ」
私が振り返り出来映えをカイトに見せた。
カイトが衣装の仕上がりをみるが、どうもカイトの顔がひきつっている。
「おかしいかな?」
私が聞いた。
「なんかアンバランスだ。やっぱりいくらサイズがあるといっても男もんだから小柄なアサじゃ限界があるな」
難しそうな顔をするカイト。
「まぁないよりはましか、でもこの格好なら至近距離だと速攻ばれそうだ」
カイトは箱に入った鎧をあさりはじめた。鎧にはサイズ意外にも色々な種類がある。
「それ一番小さなサイズだったんだろうな?ほれこの鎧きてみな」
カイトが鎧を1つ抱え私に渡した。
「うん」
きてみるとさっきより体にフィットしてるように感じた。
それでもカイトはまだ気になる様子で、それは私のズボンが腰より下がり裾をあまらせていたからだ。
「ベルトかすよ」
カイトが自分のベルトを外し私に渡した。私がベルトを受けとると「ズボンをできるだけ上にあげて、そこで締めろ」
とカイト先生に指導された。
「わかった」
それでも余った裾は巻いて合わせた。
鏡で確認し「さっきより見れるようになったな」カイトが妥協できる程の仕上がりにはなったようだ。
「うん?」
カイトが私の足元に気づき、私の靴ひもの結びかたをみた。その紐は今にもとれかかりそうで、左右のバランスもとれてない。
私は不器用でこういうのは不得意だった。カイトからお叱りを受けると思ったが--
「足、片方前にだせ」
「……」私はしおらしく黙って足を前にだし、カイトが私の紐を黙って二つとも綺麗に結んでくれた。
「ありがと……」
私がしゅんとしていると「うん? 元気だせよ。俺も手伝う、二人ならなんとかなるって」
カイトが立ち上がり私の肩をぽんと叩いた。
カイトは勘違いして私を励ましてるみたい。そういう意味じゃなかったんだけど、カイトを心配させまいと私は「うん行こう」と彼に合わせた。
軍事施設はカイトの言った通り、見張りの兵は出払っているのか殆どいなかった。そして二階から私達は連絡通路を経て本棟へと乗り込んだ。
本棟には流石に王族が住まわれるだけあって警備兵がそれなりに配備されていた。
「俺が前を歩くからお前は俺から離れないように死角になるよう歩け」
カイトが私に指示を送った。
「わかった」
私は小さな声でいった。
歩きながら「他のやつらに視線を合わせるな」
警備兵との距離が近づいてくるとカイトは私の腕を引っ張り、私を壁側へと歩かせた。
事前指示も無かったので少し躓きかけたが、そこはなんとか踏ん張り、立て直した。
確かに後ろに引っ付いて歩いてたら変だよね。
それからも兵隊が何人も通り過ぎ、その度にカイトが私の壁になってくれた。私は守られているんだ。
そう思うと何だか胸が苦しい、心なしか心拍数が上がったように感じた。
「…………」
こんな時に何考えてんだろ私。急に恥ずかしくなり私は我にかえった。
そして不意にカイトは今何を思ってるんだろうとおもい、私はカイトの横顔を見た。
カイトの視線はまっすぐと正面をみていた。
わたしもそれにならって視界を正面に向けた。
大きなホールのような場所にでた。中央に階段があり、そこを登り三階へと進んだ。
三階に出ると二階と同じ間取りのホールにでた。正面に階段はなく、腕を引っぱられ振り替えると先程より長めの階段があった。
「ここを登りきって、そのまま真っ直ぐいった突き当たりが王室だ」
カイトが私の耳元でいった。
それをきいて緊張が走った。わたしは正面をみて無言で頷き、生唾を飲んだ。
最終階の階段にのぼり中程まで差しかかったときだった。
「おーカイトじゃねーか?いつ帰ってきたんだ」
カイトの知人とおぼしき人物が話しかけたきた。
「あーゲドロフ」
カイトは反転して私を背に向け、前に押し上げた。そしてすかさずゲドロフの返事を返した。
「ついさっき帰ってきたんだ」
「上の連中がガルド部隊との連絡がとれないって騒ぎになってたぞ」
「そうなのか下に用があるんだろ?歩きながら話そう」
「いいのか、お前は最上階ってことはハイム国王に用があったんじゃないのか?報告まだなんだろ」
カイト少し考えた後。
「あーそうなんだが、頭が知っちゃかめっちゃかで話がまとまらなくて困ってたんだよ」
「そうか、俺もよくあるよ」
ゲドロフさんは顔をやわらげ言い、二人は下の階へ降りていく。
私は階段をかけ上がった後、降り行く二人の背中をみた。
二人は仲慎ましく会話をしている。ゲドロフさんが頭をあげて笑った時、カイトが一瞬視線をこちらに向けた。
そして口を数度パクパクさせた。
四文字だろうか?読心術にたけてない私だったが今のは私でもわかった。
(がんばれ) 俺に出来るとこはここまで後は任せたといったところか。
私は決意をきめた。話すことなんてまとまってないけど、思った事を素直にそのまま喋ろうと思った。
口下手な私だから、変に考えようせずその時ときに感じた事をそのまま喋ればいいんだ。
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