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第23章 来て見て発見天浜線 at 天竜浜名湖鉄道天竜浜名湖線
来て見て発見天浜線①
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「昨日はほんっとーうにごめん!」
明くる朝、朝イチでさくらが私たちに頭を下げるところから1日が始まった。
「私のせいで2人に嫌な思いさせて……。本当にごめん」
「いやいや、気にしてないよ。大丈夫だから頭上げて」
「そうよ。もっと私たちが気を使うべきだったわ」
謝るさくらをなだめる私とひばり。確かに昨日のさくらの態度には、私自身腹を立てる場面もあった。だけど、理由がわかれば何てことはない。単なる生理現象で、自分ではコントロールできないことだったのだ。彼女を責める気なんてさらさらない。むしろ、気付けなかった私たちにも責任はある。
「それより、さくらさん。体調は平気なの? そっちの方が心配だわ」
「ああ、うん。そっちの方は、まあ、それなりに大丈夫かな」
「無理しないでね」
「そうだよ。キツかったら私たちにすぐ言ってよ」
「うん……。なんか悪いな」
「全然」
「困ったときはお互いさまよ、さくらさん」
そうだ。昨日のことを引きずったってどうしようもない。それより、さくらの体調の方が気がかりなのだ。本人は平気そうにしているが、何かあったら楽しい鉄道旅行どころではなくなってしまう。
「まあ、でも、あんま気使われすぎるのも嫌だからさ。いつも通りでいてくれよ」
それもそうか。自分のせいで私たちが楽しめなくなったら、彼女だってツラいだろう。そうそう、楽しむこと最優先でね。
「今日は昨日ほど歩き回ったりしなから、たぶん問題ないわよね?」
「うん、今日は乗り回しがメインだからね」
旅のルートはもう決まっている。あとは列車の運休や遅延さえなければ、時間通り、ルート通りに行程が進んでいくはずだ。
「じゃあ、今日はさくらも一緒に楽しもう?」
「ああ」
それだけ聞ければもう充分。
さあ、朝の時間は貴重だ。ご飯を食べて、出かける準備をしなくっちゃ。
明くる朝、朝イチでさくらが私たちに頭を下げるところから1日が始まった。
「私のせいで2人に嫌な思いさせて……。本当にごめん」
「いやいや、気にしてないよ。大丈夫だから頭上げて」
「そうよ。もっと私たちが気を使うべきだったわ」
謝るさくらをなだめる私とひばり。確かに昨日のさくらの態度には、私自身腹を立てる場面もあった。だけど、理由がわかれば何てことはない。単なる生理現象で、自分ではコントロールできないことだったのだ。彼女を責める気なんてさらさらない。むしろ、気付けなかった私たちにも責任はある。
「それより、さくらさん。体調は平気なの? そっちの方が心配だわ」
「ああ、うん。そっちの方は、まあ、それなりに大丈夫かな」
「無理しないでね」
「そうだよ。キツかったら私たちにすぐ言ってよ」
「うん……。なんか悪いな」
「全然」
「困ったときはお互いさまよ、さくらさん」
そうだ。昨日のことを引きずったってどうしようもない。それより、さくらの体調の方が気がかりなのだ。本人は平気そうにしているが、何かあったら楽しい鉄道旅行どころではなくなってしまう。
「まあ、でも、あんま気使われすぎるのも嫌だからさ。いつも通りでいてくれよ」
それもそうか。自分のせいで私たちが楽しめなくなったら、彼女だってツラいだろう。そうそう、楽しむこと最優先でね。
「今日は昨日ほど歩き回ったりしなから、たぶん問題ないわよね?」
「うん、今日は乗り回しがメインだからね」
旅のルートはもう決まっている。あとは列車の運休や遅延さえなければ、時間通り、ルート通りに行程が進んでいくはずだ。
「じゃあ、今日はさくらも一緒に楽しもう?」
「ああ」
それだけ聞ければもう充分。
さあ、朝の時間は貴重だ。ご飯を食べて、出かける準備をしなくっちゃ。
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