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第19章 150年目の鉄道の日 at 鉄道博物館
150年目の鉄道の日②
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鉄道博物館は、我が地元・埼玉県は大宮に2007年にオープンした国内最大級の鉄道展示施設である。通称・鉄博とかてっぱくとか呼ばれる。
東日本、とりわけ関東に住む鉄道ファンにとっては最大の聖地とも呼べる場所。鉄道ファンたるもの、一生に一度は訪れたい至高のスポットなのだ。
そんな場所に私はやってきた。鉄道の日に。さくらとひばりと、3人で。
大宮駅からニューシャトルに乗って1駅、鉄道博物館駅で降りてプロムナードを通ること徒歩1分。あっという間にエントランスに到着である。
蒸気機関車の動輪を思わせるシンボルマークに鉄道博物館の文字。来たんだ、ついに。この場所に。
「懐かしいなぁ。確かオープン初日にお前と行ったんだよな」
「そうそう。ちゃんと覚えてたんだ」
「当たり前だろ?」
実は2007年10月14日のオープン日に、幼き日の私とさくらはここに来ているのだ。もちろん、さくらのお父さんに連れられて。
その記憶は、私の中に残っている。行ったという記憶だけが。とはいえ、さくらと再会してから思い出したんだけど。それは今は置いておこう。
「私は初めてね」
「大丈夫だよ、ひばり。私たちも中よく覚えてないから。実質初めて」
さくらのお父さん曰く、運転シミュレーションやら何やらの予約を取るのが大変だったらしい。私たちは、そうした体験をしたのだとか。残念ながら全く覚えてないけど。
「まっ、とりあえず入るか」
「そうだね」
いつまでもエントランスにいるわけにはいかない。改札を思わせるような入り口を抜けて、いよいよ聖地の中へと足を踏み入れたのである。
「まずはどこ行くか?」
マップを広げるさくら。
「まずは、車両ステーションからじゃない?」
エントランスを入って右手に広がる、ちょっと薄暗いゾーン。ここは、日本の鉄道史に残る様々な車両を展示している鉄道博物館で最大の目玉となる場所だ。
「まあ、それもそうか。鉄道の日だもんな」
「そうそう。まずは、そこからだよ。ひばりもそれで良い?」
「ええ、もちろん。お2人に任せるわ」
意見はまとまった。では、早速車両ステーションに足を踏み入れていこう。
東日本、とりわけ関東に住む鉄道ファンにとっては最大の聖地とも呼べる場所。鉄道ファンたるもの、一生に一度は訪れたい至高のスポットなのだ。
そんな場所に私はやってきた。鉄道の日に。さくらとひばりと、3人で。
大宮駅からニューシャトルに乗って1駅、鉄道博物館駅で降りてプロムナードを通ること徒歩1分。あっという間にエントランスに到着である。
蒸気機関車の動輪を思わせるシンボルマークに鉄道博物館の文字。来たんだ、ついに。この場所に。
「懐かしいなぁ。確かオープン初日にお前と行ったんだよな」
「そうそう。ちゃんと覚えてたんだ」
「当たり前だろ?」
実は2007年10月14日のオープン日に、幼き日の私とさくらはここに来ているのだ。もちろん、さくらのお父さんに連れられて。
その記憶は、私の中に残っている。行ったという記憶だけが。とはいえ、さくらと再会してから思い出したんだけど。それは今は置いておこう。
「私は初めてね」
「大丈夫だよ、ひばり。私たちも中よく覚えてないから。実質初めて」
さくらのお父さん曰く、運転シミュレーションやら何やらの予約を取るのが大変だったらしい。私たちは、そうした体験をしたのだとか。残念ながら全く覚えてないけど。
「まっ、とりあえず入るか」
「そうだね」
いつまでもエントランスにいるわけにはいかない。改札を思わせるような入り口を抜けて、いよいよ聖地の中へと足を踏み入れたのである。
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「そうそう。まずは、そこからだよ。ひばりもそれで良い?」
「ええ、もちろん。お2人に任せるわ」
意見はまとまった。では、早速車両ステーションに足を踏み入れていこう。
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