29 / 48
魔女の息抜き
魔女の一人歩きは危険がいっぱい
しおりを挟む
ジルはテンダム国の報告を聞いて頭痛がした気がした。
プリマを一人で行動させるとやり過ぎるのがわかっていたのに止めきれなかったので少し申し訳なかった。
プリマからクッキーとガレットを受け取ったアインはすぐに牢屋に入れたテンダム元王を連れて来させた。
毛がなくなりやせ細ったその姿は元王だと言っても簡単には信じないだろう。
アインはまず、ガレットを食べさせた。
かなり抵抗されたので無理やり口に入れ飲み込ませた。
しばらく待ってみたが特に変化は無く、次はクッキーを食べさせた。
すると、今度は目に見えて変化があった。
横柄な態度から一変してアインを潤んだ瞳で見つめながら頬を赤らめている。
座り方も胡座から横座りに変わりモジモジしはじめた。
ハッキリ持ち悪いその姿にその場の全員が顔を青くし目を背けた。
「やだぁ私から視線そらさないでよぉ。でも流し目も素敵ねぇアインちゃん♡」
その場の全員が石像のように固まった。
この気味の悪い存在を理解が出来なかった。
「私の愛しいアインちゃん何だか顔色悪くない?大丈夫?私が介抱してあげるわ!さぁこの膝に頭をあずけて!!」
「大丈夫です。それより今までと随分態度が違うようですが……」
「そう。今までの私はどうかしていたのよ。あんなはしたない姿をみせて恥ずかしいわ。私は今!貴方への愛に目覚めたの!!これからは貴方の為に頑張るから何でもきいて♡」
これ以上は受け付けなかったアインは衛兵に牢屋に戻すように命じた。暴れず素直に応じたのは良かったが終始
気持ち悪かった。
少しして尋問しに行った者がアインの為にと素直に話をしてくれるようになったと喜んではいたが、あまりの気色悪さに長時間は自分が耐えられないと増員を要請し、アインの仕事はまったく減らなかった。
報告を受けたジルは映像では無くて報告にして良かったと心底良かったと思った。
テンダム国の報告がほぼ終わると、今度はサイロ国に送った鳥が帰ってきた。
テンダム国の話をきいた後だったのでかなり気は進まなかったが、ジルは報告をきく事にした。
しかし、どうやらプリマはサイロ国には行かなかったようでお菓子の被害にはあっていないらしい。
ジルは少し安堵したが、プリマがなぜ行かなかったのか気になったが報告を聞いていく中で理由らしきものがあった。
どうやらミラの件で罰を与えられた者達が処刑されたようだ。
第二王子からプリマへ度々手紙がきていたのでプリマは知っていたのでサイロ国には行かなかったのではないだろうかとジルは結論づけた。
しかし、そうなるとお菓子まだまだ余っている。
ジルはプリマを探すことにした。
鳥たちにプリマを探すように言うと暫くして報告がきた。
プリマがいたのは昨日行ったオアシスの近くの国の王宮だった。
ジルが今から行ってもどうにもならない距離なのでジルは諦めた。
『まぁ、仕方ないですね。』
プリマを一人で行動させるとやり過ぎるのがわかっていたのに止めきれなかったので少し申し訳なかった。
プリマからクッキーとガレットを受け取ったアインはすぐに牢屋に入れたテンダム元王を連れて来させた。
毛がなくなりやせ細ったその姿は元王だと言っても簡単には信じないだろう。
アインはまず、ガレットを食べさせた。
かなり抵抗されたので無理やり口に入れ飲み込ませた。
しばらく待ってみたが特に変化は無く、次はクッキーを食べさせた。
すると、今度は目に見えて変化があった。
横柄な態度から一変してアインを潤んだ瞳で見つめながら頬を赤らめている。
座り方も胡座から横座りに変わりモジモジしはじめた。
ハッキリ持ち悪いその姿にその場の全員が顔を青くし目を背けた。
「やだぁ私から視線そらさないでよぉ。でも流し目も素敵ねぇアインちゃん♡」
その場の全員が石像のように固まった。
この気味の悪い存在を理解が出来なかった。
「私の愛しいアインちゃん何だか顔色悪くない?大丈夫?私が介抱してあげるわ!さぁこの膝に頭をあずけて!!」
「大丈夫です。それより今までと随分態度が違うようですが……」
「そう。今までの私はどうかしていたのよ。あんなはしたない姿をみせて恥ずかしいわ。私は今!貴方への愛に目覚めたの!!これからは貴方の為に頑張るから何でもきいて♡」
これ以上は受け付けなかったアインは衛兵に牢屋に戻すように命じた。暴れず素直に応じたのは良かったが終始
気持ち悪かった。
少しして尋問しに行った者がアインの為にと素直に話をしてくれるようになったと喜んではいたが、あまりの気色悪さに長時間は自分が耐えられないと増員を要請し、アインの仕事はまったく減らなかった。
報告を受けたジルは映像では無くて報告にして良かったと心底良かったと思った。
テンダム国の報告がほぼ終わると、今度はサイロ国に送った鳥が帰ってきた。
テンダム国の話をきいた後だったのでかなり気は進まなかったが、ジルは報告をきく事にした。
しかし、どうやらプリマはサイロ国には行かなかったようでお菓子の被害にはあっていないらしい。
ジルは少し安堵したが、プリマがなぜ行かなかったのか気になったが報告を聞いていく中で理由らしきものがあった。
どうやらミラの件で罰を与えられた者達が処刑されたようだ。
第二王子からプリマへ度々手紙がきていたのでプリマは知っていたのでサイロ国には行かなかったのではないだろうかとジルは結論づけた。
しかし、そうなるとお菓子まだまだ余っている。
ジルはプリマを探すことにした。
鳥たちにプリマを探すように言うと暫くして報告がきた。
プリマがいたのは昨日行ったオアシスの近くの国の王宮だった。
ジルが今から行ってもどうにもならない距離なのでジルは諦めた。
『まぁ、仕方ないですね。』
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
(完結)私は家政婦だったのですか?(全5話)
青空一夏
恋愛
夫の母親を5年介護していた私に子供はいない。お義母様が亡くなってすぐに夫に告げられた言葉は「わたしには6歳になる子供がいるんだよ。だから離婚してくれ」だった。
ありがちなテーマをさくっと書きたくて、短いお話しにしてみました。
さくっと因果応報物語です。ショートショートの全5話。1話ごとの字数には偏りがあります。3話目が多分1番長いかも。
青空異世界のゆるふわ設定ご都合主義です。現代的表現や現代的感覚、現代的機器など出てくる場合あります。貴族がいるヨーロッパ風の社会ですが、作者独自の世界です。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
勇者に闇討ちされ婚約者を寝取られた俺がざまあするまで。
飴色玉葱
ファンタジー
王都にて結成された魔王討伐隊はその任を全うした。
隊を率いたのは勇者として名を挙げたキサラギ、英雄として誉れ高いジークバルト、さらにその二人を支えるようにその婚約者や凄腕の魔法使いが名を連ねた。
だがあろうことに勇者キサラギはジークバルトを闇討ちし行方知れずとなってしまう。
そして、恐るものがいなくなった勇者はその本性を現す……。
【完結】では、なぜ貴方も生きているのですか?
月白ヤトヒコ
恋愛
父から呼び出された。
ああ、いや。父、と呼ぶと憎しみの籠る眼差しで、「彼女の命を奪ったお前に父などと呼ばれる謂われは無い。穢らわしい」と言われるので、わたしは彼のことを『侯爵様』と呼ぶべき相手か。
「……貴様の婚約が決まった。彼女の命を奪ったお前が幸せになることなど絶対に赦されることではないが、家の為だ。憎いお前が幸せになることは赦せんが、結婚して後継ぎを作れ」
単刀直入な言葉と共に、釣り書きが放り投げられた。
「婚約はお断り致します。というか、婚約はできません。わたしは、母の命を奪って生を受けた罪深い存在ですので。教会へ入り、祈りを捧げようと思います。わたしはこの家を継ぐつもりはありませんので、養子を迎え、その子へこの家を継がせてください」
「貴様、自分がなにを言っているのか判っているのかっ!? このわたしが、罪深い貴様にこの家を継がせてやると言っているんだぞっ!? 有難く思えっ!!」
「いえ、わたしは自分の罪深さを自覚しておりますので。このようなわたしが、家を継ぐなど赦されないことです。常々侯爵様が仰っているではありませんか。『生かしておいているだけで有難いと思え。この罪人め』と。なので、罪人であるわたしは自分の罪を償い、母の冥福を祈る為、教会に参ります」
という感じの重めでダークな話。
設定はふわっと。
人によっては胸くそ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる