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平民 マリア かく語りき
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ちょっとぉ!お茶ぐらい出してよ。いくらいきなり来たからって。平民だから歩いて来たのよ。喉渇いちゃって。お茶受けもよろしく。
何しろあの騒ぎで養女に入った男爵家も潰れちゃって、着の身着のままで男爵家を追い出されたから手元金少なくて困ってるの。
だから小説で儲かったのでしょ?分けてほしいなぁって。え 誰もそんなこと言って来ないって?そりゃ他の登場人物はみんな貴族でお金に困ってないもん。
利益還元よ。きゃあー難しい言葉使っちゃった。え 仮想の話だからあなたが出ている訳じゃない?チッチ そんなこと誰が信じるのよ。あの小説は現実の話だってみんな信じてる。
取材に応じてくれれば、謝礼金出すって?うーん、じゃあ取っておきの秘密教えるから弾んでくれる?中身次第?教えたらやっぱりたいしたことないって価格下げられそうだから前もって決めようよ。そしてこの机の前に置いて。さあさ どれだけ出してくれる?えーこれだけ!だめ!
実はさ、平民になって孤児院帰ったら、ばったり孤児院仲間にあったの。あたしの初恋の相手よ。パン屋の修業していて、今度パン屋を開業するの。あたし手伝いたいの。だから資金も出したい!お金がいるのよーお願い!綺麗さっぱりげろするから、これだけ頂戴!
騙されてないかって?心配してくれるの?まあ、あたしは騙されやすいわ。王太子にも騙されたしね。でも幼馴染の彼は違う!誠実なの。あたし実は男爵家に引き取られるときに彼にプロポーズされたのよ。貴族になってもいい事はないから行くな。俺と結婚してくれって。王妃になる!なんて夢に浮かされずに彼と結婚すればよかったわ。
え ちょっと待ってって?なあに。カーテンの後ろに誰がいるの?まあいいわ。早くして。
ねえ、長いわ。まだなの?
やっと?もう!
あら、結構あるわね。嬉しいわ。これで彼のパン屋に出資できるわ。なんでも言っちゃうわ。質問して。なによ。順序立てて話せって。
その前に重大な告白をするわ。あたし前世の記憶があるの。ここと違う世界で女子高生だったの。トラックに轢かれて死んじゃったけど。なによ。途中で質問挟まないでよ。え 女子高生って何かって。女の子の学生よ。その世界では平民でも学校行ってたのよ。あたしが前世でハマってたのが乙女ゲーム。え ゲームってなにって。もう いいから後で説明するから最後まで口挟まないでよ。
その乙女ゲームに自分が生まれ変わったこの世界がそっくりって十歳の頃に頭の中に前世の事が降りて来て気がついたのよ。
孤児院にいて名前はマリア。十五の年に父親の男爵が迎えに来る。母親は男爵の初恋の人だったけど身分違いで身篭ってるのに身を引いた。男爵は親に決められた相手と結婚するけれど、ふとしたことで孤児院で初恋の人に瓜二つのマリアを見つけるのよ。ここまでぴったりなんだもん。ヒロインに生まれた!ラッキーて嬉しかった。
でもさあ学園に入って、攻略対象に会ってもフラグが回収できないのよ。
リューイなんてカトリーヌとラブラブでコンプレックスなんてないし、アルフレッドに至っては近づくことすらできないの。そうあの猛毒コブラのようなユリアーナが張り付いているからよ。
なんとか王太子には近づけたから王太子ルートで行こうと思ったの。将来の王妃なら悪くないじゃん。エリザベスとは仲悪そうだしね。でもね側に置いたと書かれていたけど、何にもないのよ。食堂行ったり中庭歩くのに側にいただけ。ゲームの中のように愛を囁かれたり甘い言葉なんて一切なし!会話もなかったのよ。私が一生懸命話しかけても無視よ!
エリザベスなんて悪役令嬢のくせに何にもしないのよ。しょうがないからでっちあげたらざまぁされちゃってさ。しかもアルフレッドから。どうなってんのと王太子にすがったら振り払われるしね。衛兵が来て連れて行かれた時はもうダメって諦めたわよ。
でも王太子があたしを利用しただけとか言ったらしくて、それでもエリザベスに冤罪かけたのは不味かったらしく平民落ちよ。男爵家もお取り潰し。父親には悪かったなと思うけど、平民の子っていじめてくれた継母と義弟にはざまぁよ。
え なに?わからない言葉がたくさんあるけれど解説されてもわからないからもういい?そう?あたしもゲームのことなんか説明できないからちょうどいいわ。
しかし王太子って最低よね。エリザベスにも冷たかったしね。見目麗しく賢い王子かなんか知らないけれど、領地のない公爵に落ちてざまぁよ。
じゃあ これ貰っていくね。悪いけれど危ないから馬車借りて来てくれる?女が大金持って歩くのはね。持って帰って彼に預けるわ。カーテンの向こうの人もありがとね。バイバイ!
何しろあの騒ぎで養女に入った男爵家も潰れちゃって、着の身着のままで男爵家を追い出されたから手元金少なくて困ってるの。
だから小説で儲かったのでしょ?分けてほしいなぁって。え 誰もそんなこと言って来ないって?そりゃ他の登場人物はみんな貴族でお金に困ってないもん。
利益還元よ。きゃあー難しい言葉使っちゃった。え 仮想の話だからあなたが出ている訳じゃない?チッチ そんなこと誰が信じるのよ。あの小説は現実の話だってみんな信じてる。
取材に応じてくれれば、謝礼金出すって?うーん、じゃあ取っておきの秘密教えるから弾んでくれる?中身次第?教えたらやっぱりたいしたことないって価格下げられそうだから前もって決めようよ。そしてこの机の前に置いて。さあさ どれだけ出してくれる?えーこれだけ!だめ!
実はさ、平民になって孤児院帰ったら、ばったり孤児院仲間にあったの。あたしの初恋の相手よ。パン屋の修業していて、今度パン屋を開業するの。あたし手伝いたいの。だから資金も出したい!お金がいるのよーお願い!綺麗さっぱりげろするから、これだけ頂戴!
騙されてないかって?心配してくれるの?まあ、あたしは騙されやすいわ。王太子にも騙されたしね。でも幼馴染の彼は違う!誠実なの。あたし実は男爵家に引き取られるときに彼にプロポーズされたのよ。貴族になってもいい事はないから行くな。俺と結婚してくれって。王妃になる!なんて夢に浮かされずに彼と結婚すればよかったわ。
え ちょっと待ってって?なあに。カーテンの後ろに誰がいるの?まあいいわ。早くして。
ねえ、長いわ。まだなの?
やっと?もう!
あら、結構あるわね。嬉しいわ。これで彼のパン屋に出資できるわ。なんでも言っちゃうわ。質問して。なによ。順序立てて話せって。
その前に重大な告白をするわ。あたし前世の記憶があるの。ここと違う世界で女子高生だったの。トラックに轢かれて死んじゃったけど。なによ。途中で質問挟まないでよ。え 女子高生って何かって。女の子の学生よ。その世界では平民でも学校行ってたのよ。あたしが前世でハマってたのが乙女ゲーム。え ゲームってなにって。もう いいから後で説明するから最後まで口挟まないでよ。
その乙女ゲームに自分が生まれ変わったこの世界がそっくりって十歳の頃に頭の中に前世の事が降りて来て気がついたのよ。
孤児院にいて名前はマリア。十五の年に父親の男爵が迎えに来る。母親は男爵の初恋の人だったけど身分違いで身篭ってるのに身を引いた。男爵は親に決められた相手と結婚するけれど、ふとしたことで孤児院で初恋の人に瓜二つのマリアを見つけるのよ。ここまでぴったりなんだもん。ヒロインに生まれた!ラッキーて嬉しかった。
でもさあ学園に入って、攻略対象に会ってもフラグが回収できないのよ。
リューイなんてカトリーヌとラブラブでコンプレックスなんてないし、アルフレッドに至っては近づくことすらできないの。そうあの猛毒コブラのようなユリアーナが張り付いているからよ。
なんとか王太子には近づけたから王太子ルートで行こうと思ったの。将来の王妃なら悪くないじゃん。エリザベスとは仲悪そうだしね。でもね側に置いたと書かれていたけど、何にもないのよ。食堂行ったり中庭歩くのに側にいただけ。ゲームの中のように愛を囁かれたり甘い言葉なんて一切なし!会話もなかったのよ。私が一生懸命話しかけても無視よ!
エリザベスなんて悪役令嬢のくせに何にもしないのよ。しょうがないからでっちあげたらざまぁされちゃってさ。しかもアルフレッドから。どうなってんのと王太子にすがったら振り払われるしね。衛兵が来て連れて行かれた時はもうダメって諦めたわよ。
でも王太子があたしを利用しただけとか言ったらしくて、それでもエリザベスに冤罪かけたのは不味かったらしく平民落ちよ。男爵家もお取り潰し。父親には悪かったなと思うけど、平民の子っていじめてくれた継母と義弟にはざまぁよ。
え なに?わからない言葉がたくさんあるけれど解説されてもわからないからもういい?そう?あたしもゲームのことなんか説明できないからちょうどいいわ。
しかし王太子って最低よね。エリザベスにも冷たかったしね。見目麗しく賢い王子かなんか知らないけれど、領地のない公爵に落ちてざまぁよ。
じゃあ これ貰っていくね。悪いけれど危ないから馬車借りて来てくれる?女が大金持って歩くのはね。持って帰って彼に預けるわ。カーテンの向こうの人もありがとね。バイバイ!
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