上 下
14 / 52
〇 3

3-8 襲撃

しおりを挟む
「もーすこしゆっくりいこーよー……、……ねぇーったらぁー……」
「日が暮れる」
「はぁ……」

 山を……登っていた。

 山というか、殆どがけじゃないかってぐらい険しい岩肌を結梨戦闘にエミリア、クー様、僕の順番でよっこらせどっこらせと登っていた。

「大丈夫ですか……アカリ様……? やはり荷物は私が……」
「いやいや、ボディーガードなんだからこれぐらい僕が持つよ……」

 エミリアは儀式の為の正装だそうで白の、まるでシスターみたいな服にマントを巻いている。
 両脇にスリットが入っていて歩く分は問題なさそうだけど、「神聖な儀式」なのに鍋やら食糧やらを詰め込んだリュック(と呼ぶにはふくれあがっている)を背負わせるのはプライドが許さなかった。無論、ファンタジー世界に対する憧れからくるプライドだ。

「できる限りのことはさせてもらう……」

 というか正直楽勝だと思ってた。運動神経は向こうの世界にいた頃の比じゃないし、体力も無尽蔵に湧き上がってくるもんだと。
 しかし、どれだけ強い体でも限界はあるらしい。

 自分の体積の何倍もある荷物を背負っての登山は確実に僕の体力を奪いーー、

「あ~っ!! もうダメだ……!! 少し休もう……」

 膝を折った。
 手頃な岩に座り込み首(こうべ)を垂れるとバカみたいに広がった青空が視界いっぱいに広がっていた。

「……異世界だなぁ……」

 なんて言ってみたけど、多分どこの世界も山に登れば同じ景色なんだろう。
 なんとなく向こうの世界が恋しくなった。特に思い残すこともない気がするけど。

「なにしてんのよ」

 猫の運動神経を駆使すれば山登りなんて楽勝らしく、ひょいひょいと降りてきた結梨が向かい側の岩に飛び乗って不機嫌を露わにする。

「休憩」
「まだ先は長いわよ」
「急いだところで仕方ないじゃん」
「休んだところで先には進めないわよ」
「あー……空がキレーだなぁー……」

 前に進まなきゃいけないことはわかってる。けど流石に疲れた。
 なによりも「いつ襲われるかわからない」という緊張感が無駄に精神を削り取っていた。

「ハァ……」

 心配そうにこちらを眺めているエミリアのそばには小さな青色の球体が浮いている。
 人魂のように見えるそれは風に吹かれて右に左に揺らぎつつも彼女の元を離れない。


 ーー大天使の守護領域(エンジェリング・フィールド)。


 自動迎撃型の防御魔法で発動している限りは一定の範囲に飛び込んできた「物質」を防いでくれる。
 不測の事態に備えて起動しておいたけどそれでも気は休まらなかった。

「思ったより疲れるなぁ……」
「山登りが?」
「違うよ……」

 どうしてユーリは結梨でこんなに気楽なんだろうと不思議に思う。

 人の命が掛かってんのになんでいつも通りにできるかなぁ……?

 大胆不敵というか、怖いもの知らずなのは昔からだけどそういう性格を羨ましくも恨めしい。
 少しぐらいそういう所を分けて欲しいもんだ。

「見習いたいとは思えないけど……」
「独り言多いね」

 うっせーよ。

 ささくれだった気持ちはエミリアにも伝わっているらしく、落ち着きを無くさせてることに申し訳なくは感じる。
 でも心とは裏腹に気持ちは棘が刺さる一方だ。

「お茶でも淹れましょうか……?」
「いーや、気にしなくていい。平気だから」
「でも……」

 クー様も気遣ってか僕の側に降り立っては顔色を伺ってくる。
 そんな姿は可愛らしくもあり、……どうしてもエシリヤさんに言われたことを思い出させる。

「ドラゴンたちは妹を亡きものにしようとしています」

 心通わせる者ーー、……この竜の国と呼ばれるクリューデルには昔から「ドラゴンを従える巫女」が継承されていた。
 それは先代の祖母の死を境に途絶えてしまっていたのだが、エミリアがクー様ことホワードと心を通わせるようになってから「竜宮の巫女候補者」になったのだという。
 国内に確認されている「人と暮らすドラゴン」は数体。
 しかし、絶滅を危惧されているだけであってその個体数は少なくはないのだという。

「ドラゴンはすべての生物の上位的存在。神の遣いとも信仰される種族です。知性も高く、誇り高い……。そんな彼らだからこそ、『竜宮の巫女』の存在は耐え難いものなのでしょう」

 そう語るエシリヤさんの表情は硬かった。
 そこまでして、……妹の命をかけてまで継承しなければいけないものかと思ったけどそれはどうやら国の事情が絡んでいるらしく「巫女の存在はこの国の存在理由でもあるのです」だそうだ。

 その辺の事情は詳しく教えてもらえなかった。
 帰ってから追々、落ち着いて説明するとは言われたけど自国の脆い部分を部外者に話すのは気がひけるんだろう。
 お姫様となれば国は我が家も当然だから。

 ……と街中での人々に愛されていた姿が浮かんだ。

 きっと彼女は彼女で妹と国民、どちらも守りたいのだろう。
 なら尚更、力になれるのならなりたいとは思う。……極力、面倒ごとにはなって欲しくはないけど……。平和主義者だから、一応……。

「どう? 少しは落ち着いた?」
「まーね……」

 頭の中を整理すればなんてことない、困っている人がいるから力を貸す。単純な話だ。
 そこに命が関わってくるかどうかだけーー、……そこが重いんだけどなぁ……。

「……ねぇ、ユーリ。僕が余計なお節介したこと根に持ってない?」
「ゆ・う・り。……なによいきなり」
「このまま部外者の僕がでしゃばっていいのかなーって……」

 結梨の時も完全にそうだった。
 あのときの僕は自分の弁えも考えず、踏み込み、そして力任せに解決した。
 そしてそれは遺恨を残すことになった。

「……この国ことはこの国の人に任せた方がいいんじゃないかって思って」
「そ、「そんなことありません!!」……?」

 結梨が何かいいかけたのをエミリアが遮った。
 頬を赤くし、肩を引き上げてエミリアは憤る。

「アカリ様は部外者などではありません!! この国に伝わる伝承の黒の魔導士様に他ならないのですから!」
「え、ええっと……?」

 確かに「この体は」その伝承の黒の魔導士なのかもしれないけど、中身は魔導士でなければ女でもない。ただの男子高校生だ。

「私はっ……アカリ様に巡り会えたこと……!! こうして、共に儀式に向かうことができることをっ……運命だと思っております!」
「…………」

 エミリアにとって「黒の魔導士」とは一体なんなんだろう。
 いや、エシリヤさんの反応も同じだった。
 僕が結梨ーー、……黒猫を連れていることに驚き、そして「黒の魔導士」だと祭り立てた。

 国の成り立ちに関わっているのは「竜宮の巫女」と「黒の魔導士」……だったっけ……。

 そんなに大きな存在なのか……?

「……出来る限りの事はする……でも僕には記憶がなくてーー、」
「関係ありません!」
「っ……?」

 普段の、とは言ってもここ数日で知り合ったばかりだけど。それでも僕の中にある印象とは随分違った様子で噛み付いてくるエミリアに若干押される。
 大きな瞳が僕を捉えて逃(のが)さなかった。

「アカリ様は……記憶がなくとも……私の黒の魔導士様です……。……それは変わりません……」

 顔に影が差した。
 そして今になって気付かされる。
 エミリアもきっと不安だったんだ。自分の置かれている状況に。
 エシリヤさんが国のことを思うように、エミリアもこの国のことを大切に思っている。
 だから彼女自身「竜宮の巫女」になることを拒みはしないし、逃げもしない。
 でも……いくら異世界の、王国の姫さまであっても年は僕と変わらない。もしかするともっと幼いかもしれない。
 そんな子供が命を狙われ続ける生活に不安を覚えないわけがないんだーー。

「……お互い様か……」

 どうあったって人は自分以上の存在にはなれない。
 無理したって自分は自分だ、背伸びしようがそう背丈は変わらない。できることは変わらない。
 ……なら、できることを増やすしかない。成長するか、誰かの手を借りるかーー。

「わかったよ。肝が座った。ーー僕は君の魔導士サマだ」
「……!!! はいっ!」

 隣でクー様が嬉しそうに鳴いた。
 結梨はなんだか不服そうに口を尖らせつつも蹴飛ばしてはこなかった。
 たぶんこれでいい、これでーー、


「 ……!? 」


 と青空を仰いだ瞬間、空中で何かが弾かれ、小さく「バチンッ」と音を立てて四散した。


「クーちゃん!!」

 エミリアがクー様を肩に呼び戻し、結梨が「その何かが飛んできた方角」に体を跳ねさせる。
 ビリビリと全身の神経が逆立つのを感じた。
 第六感って奴の存在をありありと感じる。

「……結界の中は安全じゃなかったのかよ……」

 いつのまにか周囲には幾多の影が蠢いている。
 それらは岩肌に隠れ、じりじりと距離を測っているらしい。

「これか……エシリヤさんの言ってたのは……」

 異様になのはその影に纏わりついている「ひとまわり大きな何か」だ。
 どうやら普通の動物たちのようにも見えるがその体に何か「得体の知れないもの」が取り憑いている。
 それを「おばけ」とか「オーラ」とか言えばいいのか分からないけど、ゆらゆらと、蜃気楼か霧のように周囲を漂い全身を覆っているように見える。

「おかげで何処に居るかは分かりやすいけど……こえぇぇ……」

 ジリジリと距離を詰めてくるそれらに自然と足が後ろに下がった。
 恐らくは動物的な本能だろう。全身が緊張し、感覚が尖る。
 アルベルトさんと対峙した時とはまた違った「自然界に人が生きていた原始の記憶」とでもいうべきか。
 周囲を囲まれ、完全に「獲物」として捉えられている状況に鼓動は早くなった。

「……アカリ様、ユーリ様。いざとなったら私とクーちゃんは置いてお逃げください」

 儀式用の礼装とはいえ護身用に身につけていたナイフを抜きながらエミリアが言う。

「私たちは大丈夫ですから」
「……バカ言うなよ」

 確かに怖い、その好意に甘えるなら今すぐ逃げ出してしまいたい。

 ……でも、そんなことはできない。だって、そのエミリアも声も震えていたから。強がっていたから。ーーだから、

「君は僕が守るって言っただろ」

 ーー精一杯、僕も強がる。

 声が若干震えてたかもしれないけど、それでもグッと足を踏み立たせてそれ以上、後退(さがらない)ように睨みつけた。
 大丈夫、どうにかできるーー。

 そう思えるのはアルベルトさんとの一戦があったからだ。元王国騎士団長とだってこの体でなら張りあえる……。なら、野獣ぐらいなんてことーー、

「燈(あかり)!」
「っ!!」

 意識の外側から牙が飛び込んできた。
 有利の叫び声で屈んだ所でマントがひっかかり、ボタンが弾けてそのまま持って行かれてしまう。下手したらそのままひきづられてたわけで、嫌な汗が額を伝った。

「んだよ……全然つえーじゃん……」

 狼みたいなそいつは戦利品(僕のマント)を放り捨てると牙をむき出しに唸る。
 野生の生き物特有の隙のなさに僕も唸る。
 今ならわかるーー、アルベルトさん、全然殺す気は無かったんだ。
 いま、ハッキリと向けられて全身で感じる。こんなの、向こうの世界(現実世界)では味わったことない――。

 これが……“殺気”か……。

 必要以上に手に力が入る、どちらか先に動いた方が殺(や)られるーー。そんな妄想さえ浮かんで、「クーちゃん!!」「クゥツ」「……!?」周りへの意識が薄まっていた。
 振り返れば物陰に隠れて距離を詰めてきていた奴らが一斉に飛びかかってきていて、エミリアとクー様が応戦しようとしている。
 とはいえ、ハナから狙いがエミリアだったのは明白で周囲360度、あちこちから飛びかかってくるそいつらをドラゴン一匹が守りきれるとも思えない。

 大天使の守護領域(エンジェリング・フィールド)は既に消失してしまっているしーー、「くっそ……」間に合うかどうかはわからなかった。けれど、やるしかなかった。
 頭の中で描かれる一つの魔法陣、鮮明に且つ確実に、図形を、文字を、正確にハッキリと想い、描きッ……、


「乱舞する竜の牙(ダンシング・スネークバイト)!!!」


 腕を払った。

 そして頭の中のイメージがそのまま反映され、魔法陣が空中に出現する。
 貫くは雷竜の牙、雷鳴と共に打ち出されたそれらは空中で獣たちを補足し「嚙み砕く」。
 一度実際に打っていたからこそイメージするのは簡単だった。頭の中の魔道書を捲ることなく、そのまま魔法陣を思い描けたーー、……イケる。なんとかなるーー。そう確信した時、魔法陣を打ち出すために払った腕を重い衝撃が襲い、

「ッぁ……?!」

 走るような痛みが右手首から肩にかけて走り抜けた。
 思わず奥歯を噛み締め、「そいつ」を睨みしめた。
 当然だ、隙を見せれば襲われるーー。首筋に噛みつかれなかっただけ運が良かったと思うしかないっ……、

「んにゃろッ……!!」

 噛み付いて離れない狼をそのままに地面に振り下ろし、骨まで牙が届いていたのか衝撃が改めて頭の芯にまで響く。
 悲鳴をあげそうにもなるがそのまま左手を突き出し、

「雷竜(スネーク)の爪(クロウ)!!」

 雷槍(らいそう)でもって焼き飛ばした。
 目の前で弾ける電流に頭がクラつくがそれ以上に「また感電した」。

「ーーぁッ、だッ……?」

 二日続けての感電。人生において雷に打たれる人がどれだけいるだろう。
 極めて稀な体験をしているとは思うけど嬉しくもなんともない。
 雷槍(らいそう)の反動で後ろに倒れそうになり、足を下げて踏ん張ろうとしたけど無駄だった。
 そのまま地面に引っ張られるようにして倒れーー、傾いていく景色の中、エミリアと目が合った。

「っ……大天使(エンジェリング)の結界領域(バリアフィールド)」

 まだ言うことを聞かない右手の代わりに左での指先を向け、発動させる。
 エミリアの足元で大きく展開した魔法陣は一度収縮し、彼女の周りを囲うように大きな「光の輪」を生み出す。
 それは大天使の加護とも言える絶対不可侵の領域ーー。
 大天使の守護領域(エンジェリング・フィールド)とは違い、反撃こそできないが守りに徹するならこっちのほうがいい。

「アカリ様!」
「ぐへぁっ」

 欠点として、味方だろうがなんだろうが、その範囲に近づいたものを「弾き飛ばす」のだけど。
「う……あ……」
「…………」

 こてん、と地面に転がり背中で結梨の冷たい視線を感じた。

「……起こして……」
「……どうやってよ……」

 幸いにも雷竜の乱舞(スネーク・バイト)の補足範囲に潜んでいたもので全てだったらしく、追撃はない。
 周囲から立ち込める匂いは感電死した動物たちのものだろう。
 今になって可哀想だなんて気持ちもこみ上げてくるけど仕方ない……やらなきゃやられてた。
 ドクドクと血が流れ出る右腕はジクジク痛んだ。

 本来なら絶叫ものだけどなんとか我慢できる痛みだ。女の子を傷物にしてしまっているのは……もう開き直って許してほしい。元の体の持ち主がいたとしても僕に入れ替わった時点でこうなることは仕方ないだろ……! ていうか入れ替わるなよ!! 黒の魔導士なんだろ!? なに他人の呪文の影響受けてんだ!!

「なに考えてるの?」
「……現実逃避……」

 ビリビリと体が痙攣して動けない。
 余計なことを考えるのは脳神経を若干やられてるのかもしれない。こまった。借り物なのに(2度目。

「あの……アカリ様……? ごめんなさい……」
「いや……いいよ……」

 顔を見るのも恥ずかしいので伏せたままだ。
 まさか自分で発動させた結界に弾き飛ばされるとは思ってもみなかった。
 いや、なんとなく嫌な予感はしたけど……でもほら……安全第一って言うか……エミリアが大事っていうか……。

「とにかく……君が無事でよかったよ……」
「……!」

 ずりずりと頬っぺたを地面に擦り付けながら見上げたら結梨の顔があった。
 正しくは有利の顎があった。
 超ど迫力、地面に転がって黒猫を見上げるとさながら怪獣の様だ。

「えっと……?」

 ヒゲがピクピク動いて見下ろす瞳はなんだか冷たい。

 ーー……もしかして怒っていらっしゃる……?

 え……、なにに……? 腕に噛みつかれたこと……?! だったら狼もどきに言えよ!!

「あだッ……、……あだ……?」

 ぺちん、とおでこを肉球で叩かれた。っていうか今のは叩かれたっていうか抑えられたっていうか……?

「……ユーリ……?」

 ぷいっとそっぽを向いてしまい、視界から消えたかと思えば右腕の傷をざらざらとした感触が撫でた。
 驚いて振り向くと(頬っぺたじょりじょり)結梨が猫の舌で舐めていた。
 さながら、怪我をした主人を心配する飼い猫の様に。

「……」

 回復魔法を打とうとしてくれていたエミリアを左手でせいしてとりあえず感謝を告げる。
 ありがとう、と。結梨も結梨なりに心配してくれてたんだろう。その気持ちは凄く嬉しい。
 背中を押された身としてはちょっと複雑な気もするけど、背中を押した側も心配ぐらいはしていたんだろう。
 だから、ありがとう。ぺろぺろと、傷口を舐めてくれてありがとう。……なんだか生身の(っていうと変だけど)結梨に舐められてるのだと思うと変な気持ちも湧いてくるけど、とにかく今は、

「ごめん……猫の舌って痛いからやめてくんない……?」

 ベシッと尻尾が両目を打った。
 体のしびれが取れていることに気付いたのは、その痛みでひとしきりのたうち回ってからだった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】お飾り契約でしたが、契約更新には至らないようです

BBやっこ
恋愛
「分かれてくれ!」土下座せんばかりの勢いの旦那様。 その横には、メイドとして支えていた女性がいいます。お手をつけたという事ですか。 残念ながら、契約違反ですね。所定の手続きにより金銭の要求。 あ、早急に引っ越しますので。あとはご依頼主様からお聞きください。

悪役令嬢は、初恋の人が忘れられなかったのです。

imu
恋愛
「レイラ・アマドール。君との婚約を破棄する!」 その日、16歳になったばかりの私と、この国の第一王子であるカルロ様との婚約発表のパーティーの場で、私は彼に婚約破棄を言い渡された。 この世界は、私が前世でプレイしていた乙女ゲームの世界だ。 私は、その乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまった。 もちろん、今の彼の隣にはヒロインの子がいる。 それに、婚約を破棄されたのには、私がこの世界の初恋の人を忘れられなかったのもある。 10年以上も前に、迷子になった私を助けてくれた男の子。 多分、カルロ様はそれに気付いていた。 仕方がないと思った。 でも、だからって、家まで追い出される必要はないと思うの! _____________ ※ 第一王子とヒロインは全く出て来ません。 婚約破棄されてから2年後の物語です。 悪役令嬢感は全くありません。 転生感も全くない気がします…。 短いお話です。もう一度言います。短いお話です。 そして、サッと読めるはず! なので、読んでいただけると嬉しいです! 1人の視点が終わったら、別視点からまた始まる予定です!

転生したテロリストは正しく生きたい

鈴木りんご
ファンタジー
ファンタジー世界に生きるアゼル・イグナスは母の死をきっかけに前世の記憶に目覚めた。   その記憶は西暦2130年、世界のすべての悪に戦いを挑んで死んだ異能力者、叶優羽(かのうゆう)のものだった。  アゼルは父に教わった剣術、母から習った魔法、優羽の持っていた念動力の力を携えて、幸せを求めて旅に出る。    SF的考察にホラー的な話なども出てくるので、オカルト好きな人にも読んでもらえると嬉しいです。

夫が離縁に応じてくれません

cyaru
恋愛
玉突き式で婚約をすることになったアーシャ(妻)とオランド(夫) 玉突き式と言うのは1人の令嬢に多くの子息が傾倒した挙句、婚約破棄となる組が続出。貴族の結婚なんて恋愛感情は後からついてくるものだからいいだろうと瑕疵のない側の子息や令嬢に家格の見合うものを当てがった結果である。 アーシャとオランドの結婚もその中の1組に過ぎなかった。 結婚式の時からずっと仏頂面でにこりともしないオランド。 誓いのキスすらヴェールをあげてキスをした風でアーシャに触れようともしない。 15年以上婚約をしていた元婚約者を愛してるんだろうな~と慮るアーシャ。 初夜オランドは言った。「君を妻とすることに気持ちが全然整理できていない」 気持ちが落ち着くのは何時になるか判らないが、それまで書面上の夫婦として振舞って欲しいと図々しいお願いをするオランドにアーシャは切り出した。 この結婚は不可避だったが離縁してはいけないとは言われていない。 「オランド様、離縁してください」 「無理だ。今日は初夜なんだ。出来るはずがない」 アーシャはあの手この手でオランドに離縁をしてもらおうとするのだが何故かオランドは離縁に応じてくれない。 離縁したいアーシャ。応じないオランドの攻防戦が始まった。 ★↑例の如く恐ろしく省略してますがコメディのようなものです。 ★読んでいる方は解っているけれど、キャラは知らない事実があります。 ★9月21日投稿開始、完結は9月23日です。 ★コメントの返信は遅いです。 ★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。 ♡注意事項~この話を読む前に~♡ ※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。 ※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。 ※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。 ※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります) ※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。 ※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません

異世界召喚されたのは、『元』勇者です

ユモア
ファンタジー
突如異世界『ルーファス』に召喚された一ノ瀬凍夜ーは、5年と言う年月を経て異世界を救った。そして、平和まで後一歩かと思ったその時、信頼していた仲間たちに裏切られ、深手を負いながらも異世界から強制的に送還された。 それから3年後、凍夜はクラスメイトから虐めを受けていた。しかし、そんな時、再度異世界に召喚された世界は、凍夜が送還されてから10年が経過した異世界『ルーファス』だった。自分を裏切った世界、裏切った仲間たちがいる世界で凍夜はどのように生きて行くのか、それは誰にも分からない。

【読み切り版】婚約破棄された先で助けたお爺さんが、実はエルフの国の王子様で死ぬほど溺愛される

卯月 三日
恋愛
公爵家に生まれたアンフェリカは、政略結婚で王太子との婚約者となる。しかし、アンフェリカの持っているスキルは、「種(たね)の保護」という訳の分からないものだった。 それに不満を持っていた王太子は、彼女に婚約破棄を告げる。 王太子に捨てられた主人公は、辺境に飛ばされ、傷心のまま一人街をさまよっていた。そこで出会ったのは、一人の老人。 老人を励ました主人公だったが、実はその老人は人間の世界にやってきたエルフの国の王子だった。彼は、彼女の心の美しさに感動し恋に落ちる。 そして、エルフの国に二人で向かったのだが、彼女の持つスキルの真の力に気付き、エルフの国が救われることになる物語。 読み切り作品です。 いくつかあげている中から、反応のよかったものを連載します! どうか、感想、評価をよろしくお願いします!

「異世界で始める乙女の魔法革命」

 (笑)
恋愛
高校生の桜子(さくらこ)は、ある日、不思議な古書に触れたことで、魔法が存在する異世界エルフィア王国に召喚される。そこで彼女は美しい王子レオンと出会い、元の世界に戻る方法を探すために彼と行動を共にすることになる。 魔法学院に入学した桜子は、個性豊かな仲間たちと友情を育みながら、魔法の世界での生活に奮闘する。やがて彼女は、自分の中に秘められた特別な力の存在に気づき始める。しかし、その力を狙う闇の勢力が動き出し、桜子は自分の運命と向き合わざるを得なくなる。 仲間たちとの絆やレオンとの関係を深めながら、桜子は困難に立ち向かっていく。異世界での冒険と成長を通じて、彼女が選ぶ未来とは――。

死に役はごめんなので好きにさせてもらいます

橋本彩里(Ayari)
恋愛
フェリシアは幼馴染で婚約者のデュークのことが好きで健気に尽くしてきた。 前世の記憶が蘇り、物語冒頭で死ぬ役目の主人公たちのただの盛り上げ要員であると知ったフェリシアは、死んでたまるかと物語のヒーロー枠であるデュークへの恋心を捨てることを決意する。 愛を返されない、いつか違う人とくっつく予定の婚約者なんてごめんだ。しかも自分は死に役。 フェリシアはデューク中心の生活をやめ、なんなら婚約破棄を目指して自分のために好きなことをしようと決める。 どうせ何をしていても気にしないだろうとデュークと距離を置こうとするが…… お付き合いいただけたら幸いです。 たくさんのいいね、エール、感想、誤字報告をありがとうございます!

処理中です...