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聖戦の始動編
生産施設
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アルダートの最悪なカミングアウトを受け、石化しつつも、何とか、気を取り直した俺、如月湊は先程のアルダートの発言を咀嚼するように、思考の海へと泳ぎ始める。
先程、アルダートは現在、確認されているのは《レギオン》のタイプの他に、《カノン》・《ソード》・《タンク》の三タイプと答えていた。
手元の資料では、俺が戦った事のある《レギオン》のタイプは敵地を圧倒的物量で押し潰す特攻量産型-------------
身長一メートル半程の小型と巨大ロボット型の【指揮官機】である二種類が存在していて、指揮官機を先に潰してしまうと、自動的に『特攻自爆命令』が発令されてしまい、大きな被害を及ぼし易い。
対処法としては、一機でも、指揮官機を残しておけば、その指揮官機に、指揮系統が委託されるので-------------それを踏まえて、今後の戦術を考える必要がある。
拘束用の装備を作るべきか?
指揮官機専用の…………。
そんな装備、俺のスキル(プラモ錬成)の項目内にあるか?
いや、今はそんな場合じゃねぇだろっ!?
『何を百面相しておられるのですか?』
「お前が自然に持ち込んだ爆弾に対してだよっ!!!」
『……………………はて? そのようなもの持ち込んだ覚えがありませんが…………』
モニター越しに、不思議そうな感じで、小首を傾げるアルダートに、一瞬、イラッとしたが、気を取り直して、手元の資料に視線を戻した。
そんな折に、またもや爆弾が投下された。
『そういえば、現在の航行ルートの近くに《魔導機動兵器》を製造した《生産施設》がありましたね』
「……………………は? 生産施設?」
なにそれ、おいしいの?
じゃなくてっ!!!
「そんなもんがあるのか!?」
声を荒げながら、アルダートに聞き返すと、あっさりと頷き返して来た。
『はい。元々、この戦艦や艦内の機体も、あの《魔導機動兵器》と同じ施設で建造されたものなのですよ。あっ…………そういえば、つい最近、その《生産施設》が稼働した形跡もありましたね。もしかしたら、あのレギオンタイプはそこで、量産させられた可能性もありますね。レギオンタイプなら、何処の生産施設にも、設計データが残っている筈ですから…………』
何か、呑気に解説していらっしゃいますが……………………一言、言わせてくれ…………。
「そういう事は先に言えぇえええええええええ!!!!!!」
今日一番の、俺の心の叫びが艦内にこだました。
もう、こいつの相手は嫌っ!!!!!
先程、アルダートは現在、確認されているのは《レギオン》のタイプの他に、《カノン》・《ソード》・《タンク》の三タイプと答えていた。
手元の資料では、俺が戦った事のある《レギオン》のタイプは敵地を圧倒的物量で押し潰す特攻量産型-------------
身長一メートル半程の小型と巨大ロボット型の【指揮官機】である二種類が存在していて、指揮官機を先に潰してしまうと、自動的に『特攻自爆命令』が発令されてしまい、大きな被害を及ぼし易い。
対処法としては、一機でも、指揮官機を残しておけば、その指揮官機に、指揮系統が委託されるので-------------それを踏まえて、今後の戦術を考える必要がある。
拘束用の装備を作るべきか?
指揮官機専用の…………。
そんな装備、俺のスキル(プラモ錬成)の項目内にあるか?
いや、今はそんな場合じゃねぇだろっ!?
『何を百面相しておられるのですか?』
「お前が自然に持ち込んだ爆弾に対してだよっ!!!」
『……………………はて? そのようなもの持ち込んだ覚えがありませんが…………』
モニター越しに、不思議そうな感じで、小首を傾げるアルダートに、一瞬、イラッとしたが、気を取り直して、手元の資料に視線を戻した。
そんな折に、またもや爆弾が投下された。
『そういえば、現在の航行ルートの近くに《魔導機動兵器》を製造した《生産施設》がありましたね』
「……………………は? 生産施設?」
なにそれ、おいしいの?
じゃなくてっ!!!
「そんなもんがあるのか!?」
声を荒げながら、アルダートに聞き返すと、あっさりと頷き返して来た。
『はい。元々、この戦艦や艦内の機体も、あの《魔導機動兵器》と同じ施設で建造されたものなのですよ。あっ…………そういえば、つい最近、その《生産施設》が稼働した形跡もありましたね。もしかしたら、あのレギオンタイプはそこで、量産させられた可能性もありますね。レギオンタイプなら、何処の生産施設にも、設計データが残っている筈ですから…………』
何か、呑気に解説していらっしゃいますが……………………一言、言わせてくれ…………。
「そういう事は先に言えぇえええええええええ!!!!!!」
今日一番の、俺の心の叫びが艦内にこだました。
もう、こいつの相手は嫌っ!!!!!
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