54 / 82
世界の破滅編
改修作業
しおりを挟む
「ここで良いんだな…………?」
俺の問いに、壁の大型モニターに映るメイド-------------アルダートが肯定したのを確認すると、例の巨大ロボットの前に設置されていたコンソールパネルに手を翳した。
『スキル《プラモ錬成》所有者を確認。認識生体コードを新規登録します。個体名称をお答えください』
すると、機械的なアナウンスが、コンソールのスピーカーから発せられた。
「如月湊だ」
俺が自身の名を口にすると、『個体名称、如月湊を登録しました』と返事が返って来た。
そして、コンソールパネルのモニターに、様々な項目が表示される。
その内の一つ-------------《改修》の項目を俺はタップすると、更に多くの項目が表示され、例の巨大ロボットの周りに複数の魔法陣が出現する。
そうアルダートが、例のロボット群に対抗する唯一の術とは、今、この格納スペース内に保管されているロボットを改修する事だったのだ。
アルダート(モニターメイドで良いか)の話だと、今、この格納スペースにある巨大ロボットは全てが【未完成】で保管されているらしい。
これを完成させるには、驚く事に、俺の『プラモ錬成》が必要なのだそうだ。
何故、俺のスキルが必要なのか。
その理由は至極単純-------------
なんと、この巨大ロボットは俺と同じスキルで構築されていたのだ。
だからこそ、モニターメイドことアルダートは、そのスキルを保有する俺を匿ったのだ。
あわよくば、このロボットを完成させてくれるのを願っていそうな感じもする話だが…………。
それよりも、今は改修作業を進める事に集中する。
とりあえずは、この機体に、俺の《ビームライフル》や《ビームソード》は装備させる。
後は防御用のシールドも作っておくべきだな…………。
アルダートの説明もあって、ある程度、このコンソールの使い方は理解出来た。
どうやら、このコンソールは俺の《プラモ錬成》で製作出来るキットなら、何でも、瞬時に作り出せる上、《修理》や《改修》を同時に出来るような感じの使用になっていて-------------俺が念じれば、自動的に最善の設計図を提示してくれる。
現に、巨大ロボットが格納されているケージ内に、見覚えのあるライフルがいつの間にか、作られ、鎮座していた。
ビームソードも同様に、左右の腰に装備され、シールドが左腕に装着される。
後はモニターの表示を見る限り、《関節部》と《装甲》及び《腕部》辺りに、エラーが起きているから、そこを俺のスキル内にあるキットから交換して-------------
俺はコンソールパネルのモニターで、機体の隅々まで確認しながら、スキル内のキットを一つ一つ見渡して行く。
コンソールのデータでは、この巨大ロボットは所謂、《可変機能》を持った機体らしいので、それに合わせて、選べば良い。
その中で、面白い武装が目に入ったので、それも導入する。
そんなこんなで、僅か、数分で機体の整備は終わった。
「これで発進は可能になったのか?」
一応、アルダートに確認を取ってみる。
『はい。全システム・オールグリーン。魔力ゲージ・マックス。問題のある箇所はございません。しかし、貴方様があのような危険な場所へ無理に出向く必要はないのではありませんか?』
俺の問いに、アルダートは首を縦に振って肯定するが、不安げな表情で苦言を呈して来る。
そんなアルダートに、俺はしばしの沈黙な後-------------こう答えた。
「見ているだけっていうのは性に合わないんだよ…………」
-------------ちょっと、青臭いな…………。
そう内心思いつつも、アルダートにさっさと乗り方を教えろと、八つ当たり気味に催促する。
そんな俺を見て、アルダートはもう何を言っても無駄だと悟ったように、被りを振ると仕方ないとばかりに、ロボットの腹部にあるコックピットのハッチを開けた。
俺の問いに、壁の大型モニターに映るメイド-------------アルダートが肯定したのを確認すると、例の巨大ロボットの前に設置されていたコンソールパネルに手を翳した。
『スキル《プラモ錬成》所有者を確認。認識生体コードを新規登録します。個体名称をお答えください』
すると、機械的なアナウンスが、コンソールのスピーカーから発せられた。
「如月湊だ」
俺が自身の名を口にすると、『個体名称、如月湊を登録しました』と返事が返って来た。
そして、コンソールパネルのモニターに、様々な項目が表示される。
その内の一つ-------------《改修》の項目を俺はタップすると、更に多くの項目が表示され、例の巨大ロボットの周りに複数の魔法陣が出現する。
そうアルダートが、例のロボット群に対抗する唯一の術とは、今、この格納スペース内に保管されているロボットを改修する事だったのだ。
アルダート(モニターメイドで良いか)の話だと、今、この格納スペースにある巨大ロボットは全てが【未完成】で保管されているらしい。
これを完成させるには、驚く事に、俺の『プラモ錬成》が必要なのだそうだ。
何故、俺のスキルが必要なのか。
その理由は至極単純-------------
なんと、この巨大ロボットは俺と同じスキルで構築されていたのだ。
だからこそ、モニターメイドことアルダートは、そのスキルを保有する俺を匿ったのだ。
あわよくば、このロボットを完成させてくれるのを願っていそうな感じもする話だが…………。
それよりも、今は改修作業を進める事に集中する。
とりあえずは、この機体に、俺の《ビームライフル》や《ビームソード》は装備させる。
後は防御用のシールドも作っておくべきだな…………。
アルダートの説明もあって、ある程度、このコンソールの使い方は理解出来た。
どうやら、このコンソールは俺の《プラモ錬成》で製作出来るキットなら、何でも、瞬時に作り出せる上、《修理》や《改修》を同時に出来るような感じの使用になっていて-------------俺が念じれば、自動的に最善の設計図を提示してくれる。
現に、巨大ロボットが格納されているケージ内に、見覚えのあるライフルがいつの間にか、作られ、鎮座していた。
ビームソードも同様に、左右の腰に装備され、シールドが左腕に装着される。
後はモニターの表示を見る限り、《関節部》と《装甲》及び《腕部》辺りに、エラーが起きているから、そこを俺のスキル内にあるキットから交換して-------------
俺はコンソールパネルのモニターで、機体の隅々まで確認しながら、スキル内のキットを一つ一つ見渡して行く。
コンソールのデータでは、この巨大ロボットは所謂、《可変機能》を持った機体らしいので、それに合わせて、選べば良い。
その中で、面白い武装が目に入ったので、それも導入する。
そんなこんなで、僅か、数分で機体の整備は終わった。
「これで発進は可能になったのか?」
一応、アルダートに確認を取ってみる。
『はい。全システム・オールグリーン。魔力ゲージ・マックス。問題のある箇所はございません。しかし、貴方様があのような危険な場所へ無理に出向く必要はないのではありませんか?』
俺の問いに、アルダートは首を縦に振って肯定するが、不安げな表情で苦言を呈して来る。
そんなアルダートに、俺はしばしの沈黙な後-------------こう答えた。
「見ているだけっていうのは性に合わないんだよ…………」
-------------ちょっと、青臭いな…………。
そう内心思いつつも、アルダートにさっさと乗り方を教えろと、八つ当たり気味に催促する。
そんな俺を見て、アルダートはもう何を言っても無駄だと悟ったように、被りを振ると仕方ないとばかりに、ロボットの腹部にあるコックピットのハッチを開けた。
10
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
転移想像 ~理想郷を再現するために頑張ります~
すなる
ファンタジー
ゼネコン勤務のサラリーマンが祖父の遺品を整理している中で突如異世界に転移してしまう。
若き日の祖父が言い残した言葉に導かれ、未知の世界で奮闘する物語。
魔法が存在する異世界で常識にとらわれず想像力を武器に無双する。
人間はもちろん、獣人や亜人、エルフ、神、魔族など10以上の種族と魔物も存在する世界で
出会った仲間達とともにどんな種族でも平和に暮らせる街づくりを目指し奮闘する。
その中で図らずも世界の真実を解き明かしていく。
小さなわたしたちが1000倍サイズの超巨大エルフ少女たちから世界を取り返すまでのお話
穂鈴 えい
ファンタジー
この世界に住んでいる大多数の一般人たちは、身長1400メートルを超える山のように巨大な、少数のエルフたちのために働かされている。吐息だけでわたしたち一般市民をまとめて倒せてしまえるエルフたちに抵抗する術もなく、ただひたすらに彼女たちのために労働を続ける生活を強いられているのだ。
一般市民であるわたしは日中は重たい穀物を運び、エルフたちの食料を調達しなければならない。そして、日が暮れてからはわたしたちのことを管理している身長30メートルを越える巨大メイドの身の回りの世話をしなければならない。
そんな過酷な日々を続ける中で、マイペースな銀髪美少女のパメラに出会う。彼女は花園の手入れを担当していたのだが、そこの管理者のエフィという巨大な少女が怖くて命懸けでわたしのいる区域に逃げてきたらしい。毎日のように30倍サイズの巨大少女のエフィから踏みつけられたり、舐められたりしてすっかり弱り切っていたのだった。
再びエフィに連れ去られたパメラを助けるために成り行きでエルフたちを倒すため旅に出ることになった。当然1000倍サイズのエルフを倒すどころか、30倍サイズの管理者メイドのことすらまともに倒せず、今の労働場所から逃げ出すのも困難だった。挙句、抜け出そうとしたことがバレて、管理者メイドにあっさり吊るされてしまったのだった。
しかし、そんなわたしを助けてくれたのが、この世界で2番目に優秀な魔女のクラリッサだった。クラリッサは、この世界で一番優秀な魔女で、わたしの姉であるステラを探していて、ついでにわたしのことを助けてくれたのだった。一緒に旅をしていく仲間としてとんでもなく心強い仲間を得られたと思ったのだけれど、そんな彼女でも1000倍サイズのエルフと相対すると、圧倒的な力を感じさせられてしまうことに。
それでもわたしたちは、勝ち目のない戦いをするためにエルフたちの住む屋敷へと向かわなければならないのだった。そうして旅をしていく中で、エルフ達がこの世界を統治するようになった理由や、わたしやパメラの本当の力が明らかになっていき……。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※
スキル【自動回収】で人助け〜素直な少年は無自覚に人をたらし込む〜
ree
ファンタジー
主人公ー陽野 朝日は(ようの あさひ)は
かなり変わった境遇の持ち主だ。
自身の家族も故郷も何もかもを知らずに育ち、本だけが友達だった。
成人を目前にして初めて外に出た彼は今まで未知だった本の中の世界を夢見て冒険に出る。
沢山の人に頼り、頼られ、懐き、懐かれ…至る所で人をタラシ込み、自身の夢の為、人の為ひた走る。
【自動回収】という唯一無二のスキルで気づかず無双!?小さな世界から飛び出した無垢な少年は自分の為に我儘に異世界で人をタラシ込む?お話…
冒険?スローライフ?恋愛?
何が何だか分からないが取り敢えず懸命に生きてみます!
*ゲームで偶に目にする機能。
某有名ゲームタイトル(ゼ○ダの伝説、テイ○ズなどなど)をプレイ中、敵を倒したらそのドロップアイテムに近づくと勝手に回収されることがありませんか?
その機能を此処では【自動回収】と呼び、更に機能的になって主人公が扱います。
*設定上【自動回収】の出来る事の枠ゲームよりもとても広いですが、そこはご理解頂ければ幸いです。
※誤字脱字、設定ゆるめですが温かい目で見守って頂ければ幸いです。
※プロット完成済み。
※R15設定は念の為です。
ゆっくり目の更新だと思いますが、最後まで頑張ります!
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
【悲報】人気ゲーム配信者、身に覚えのない大炎上で引退。~新たに探索者となり、ダンジョン配信して最速で成り上がります~
椿紅颯
ファンタジー
目標である登録者3万人の夢を叶えた葭谷和昌こと活動名【カズマ】。
しかし次の日、身に覚えのない大炎上を経験してしまい、SNSと活動アカウントが大量の通報の後に削除されてしまう。
タイミング良くアルバイトもやめてしまい、完全に収入が途絶えてしまったことから探索者になることを決める。
数日間が経過し、とある都市伝説を友人から聞いて実践することに。
すると、聞いていた内容とは異なるものの、レアドロップ&レアスキルを手に入れてしまう!
手に入れたものを活かすため、一度は去った配信業界へと戻ることを決める。
そんな矢先、ダンジョンで狩りをしていると少女達の危機的状況を助け、しかも一部始終が配信されていてバズってしまう。
無名にまで落ちてしまったが、一躍時の人となり、その少女らとパーティを組むことになった。
和昌は次々と偉業を成し遂げ、底辺から最速で成り上がっていく。
全スキル自動攻撃【オートスキル】で無双 ~自動狩りで楽々レベルアップ~
桜井正宗
ファンタジー
おっさんに唯一与えられたもの――それは【オートスキル】。
とある女神様がくれた素敵なプレゼントだった。
しかし、あまりの面倒臭がりのおっさん。なにもやる気も出なかった。長い事放置して、半年後にやっとやる気が出た。とりあえず【オートスキル】を極めることにした。とはいえ、極めるもなにも【オートスキル】は自動で様々なスキルが発動するので、24時間勝手にモンスターを狩ってくれる。起きていようが眠っていようが、バリバリモンスターを狩れてしまえた。そんなチートも同然なスキルでモンスターを根こそぎ狩りまくっていれば……最強のステータスを手に入れてしまっていた。これは、そんな爆笑してしまう程の最強能力を手に入れたおっさんの冒険譚である――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる