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第322話初夜の後に貰ったのです!

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「最近ではキンバリーやターニャもクロの教えと獣人特有の身体能力も相まってメキメキと強くなって来てますし、アルは大技に頼らず小技を上手く使う練習が身になって来ているようですし、楓とルルに至っては最早規格外………メアとミイアもいつの間にかトリプルSレベルの強さを身に付けていましたし、その事からもグリフォンの親をテイムできたのは朗報でしたね」
「ちょっと待って!え?サラはあのハーレム要員の中で何番目に強いんだ………?」

 地味に嫌な汗をかきはじめた私を置き去りにサラが感慨深げに話だし、その内容が内容だけに思わず止めてしまうとともに嫌な汗が油汗に変わる。

「ハーレム要員って、他に言いようがあるでしょう………そうですね、間違い無く私より強いのは楓、アル、ルルでその次に私とメア、ミイアが並びそのすぐ後ろにキンバリーとターニャが迫ってきている感じですかね?」
「………サラが良くて四番目とかクロとそのハーレム要員達で国を落とせるんじゃ無いか……?」
「クロ一人で出来ますが」

 あくまで冗談のつもりで言った国落としをサラはクロ一人で十分だと言ってのけやがる。しかもさも当たり前の事のようにである。

 そしてクロが初めてこの要塞都市に訪れた時のあの緊張感のカケラもない態度も納得である。

「も、もしかして……クロがいるだけで今回の氾濫を回避できるんじゃないのか?」
「普通に出来そうだからよくよく考えたら恐ろしいですね」

 国落としが出来る程の実力者ならまさかと思いサラに聞くとそれが当たり前のようにで出来ると言い放ち「むしろクロならやりかねませんね」と言うと可笑しそうにクスクス笑い出す。

 その時に左手で口元を隠し笑うサラを見て銀色に光る指輪が指にはめられている事に気付き、一度気付いてしまえば他の事も気になりだす。

 サラはその指輪を時折幸せそうに見つめていたりいじったりと五分に一回はしているのである。

「サラがそう言うのならあの枯れ枝みたいなクロは一人で氾濫を止めれるのだろうな………ところでさっきから指輪をいじっているのだが、どうしてだ?」

「これですか! これはクロの国では永遠の愛を誓う相手にペアリングを男性が贈るそうで、初夜の後に貰ったのです!」
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