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第200話そこにあるのは絶対的な自信

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 そこにあるのは絶対的な自信。

 そう思わせるほどの経験者然としたセラ様達の佇まいにミセルとレイチェルはゲルエイ山のダンジョンに行くことにするのであった。



         ◇◆◆◇



 あの夜から早くも一週間が経った。

 あの夜を境に我々の軍と言うには些か少数ではあるもの粒揃いで戦力的には申し分無い部隊は今まで以上にチームワークが取れ効率良く先へ進めて来れたのは嬉しく思うも、死に急いでいる様にも感じてしまう。

「奥にコボルトが三体、オーガが一体です」
「お前のその詮索スキルには毎回助かるぜ。んでもって遂にオーガまで出る所まで潜ったのか……これでまだ半分も攻略出来ていないって言うんだから先が思いやられるなっと」
「そう言いながらも無詠唱で魔術段位三のファイヤボールを詠唱してオーガ含めた敵を苦もなく全滅しているのだからとさすがと言うべきね、ホーエン・ツェルン」

 そして今現在4階層へ到達し、ここももうすぐ階層毎にその階層を守護しているとされるモンスターがいる部屋に到達するだろう。

 ここまで来るまで自分は何もしていないのだから全く頼もしい限りである。

 自分で集めた情報と帝国が調査し我々に提供した資料によれば4階層のボスはミノタウロスで間違い無いだろう。

 ミノタウロスというのは姿形は牛型の獣人と言われれば信じてしまうだろう容姿をしているのだが、我々人類とは明らかに違う4メートル程の巨躯をしている。

 そして知能も無く出鱈目な獣故の攻撃をしてくるのだが見た目が人族の見た目に鍛え抜かれた筋肉をつけている為に普段対人戦で培った経験が多い猛者になる程人族との対人経験が邪魔をしてミノタウロスの素人じみた突拍子も無い攻撃を喰らってしまう厄介な敵である。

「そろそろ4階層のボス部屋に着く頃だろうから一度休憩を取ろう」
「今のこの統率が取れ士気が高い流れを止めるのは勿体無いと思うのですが……」
「だからこそここで一度休憩をしてその流れを止める。知っていると思うのだが次のボスはミノタウロスだ。今のままではまちがいなくミノタウロスの攻撃を予期出来ず喰らってしまう可能性が高い為に一度ここで集中したいのと、集中力を持続させるために精神と体力を回復させたい」
「………分かりました。では私は今の内にトイレに行ってきますね」

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