188 / 400
第188話逆立ちしても勝てない
しおりを挟む
「ウィンディーネ様達からすれば弱いかもしれませんけど私やレイチェルも居るんですからね!?私達の身にもなって下さいよ……」
「んっ!?確かにこのシチューも美味しいですね」
「……貴女達が弱すぎる…」
「貴女達が強すぎるんですっ!!」
「あ、このパスタも美味しいですねっ!」
「うーん……私達は強いと言っても私の夫であるクロ様レベルの方達には流石に勝てないですし……ってセラっ、く……苦しい……っ!!」
「当たり前です!!」と叫びたくなるのをミセルはグッと飲み込む。
大魔王であるクロ・フリート様とその家臣達と出会った日からミセルの常識が見事に崩れさり価値観も出会う前と比べると全く変わってしまった。
それ程衝撃的だったのだが、その当事者であるセラ様達はこの調子である。
そのセラ様とウィンディーネ様はどちらがクロ様の妻に相応しいか口論し、もはや私が入る余地は無く人知れず溜息を吐いてしまう。
「全く、そうカリカリしないでご飯食べなよ。せっかくの料理が冷めちゃうよ?」
「……レイチェルのその能天気さが今は羨ましいわ」
「あ?………そ、そう……あなたと違って胸も有るしね」
その後ご飯を食べ金銭を払った後に店主から出禁を言い渡されたのだが、少しレイチェルと戯れただけで出禁にまでするとは器が小さいのではないかと思ってしまうのであった。
◇◆◆◇
「………どうして後を追わないんですか?」
セラがウィンディーネの首を絞めミセルとレイチェルが掴み合いの喧嘩をしているそのとき、帝国軍は帝国軍経営のホテルで昼食を取っており、その中でベッテンがコンラッドに先程ギルドでの一連の流れが納得出来ないのか不満を訴えている。
「後を追ってどうする?既に断られた案件をぶり返しみっともなく縋り付きながら我々の要求を受け入れてくれと泣いて叫ぶのか?」
「そうは言ってません!!何故我々帝国軍を見下した相手に我々の強さを、その身体を持って知らしめなかったのですかと言っているのです!!」
自らの上司であり、逆立ちしても勝てないであろうコンラッドにベッテンが鼻息を荒立てながら捲し立てる。
彼女にとって冒険者とは常に見下している存在であり、逆に見下される事は我を忘れるほど耐え難き屈辱である。
「んっ!?確かにこのシチューも美味しいですね」
「……貴女達が弱すぎる…」
「貴女達が強すぎるんですっ!!」
「あ、このパスタも美味しいですねっ!」
「うーん……私達は強いと言っても私の夫であるクロ様レベルの方達には流石に勝てないですし……ってセラっ、く……苦しい……っ!!」
「当たり前です!!」と叫びたくなるのをミセルはグッと飲み込む。
大魔王であるクロ・フリート様とその家臣達と出会った日からミセルの常識が見事に崩れさり価値観も出会う前と比べると全く変わってしまった。
それ程衝撃的だったのだが、その当事者であるセラ様達はこの調子である。
そのセラ様とウィンディーネ様はどちらがクロ様の妻に相応しいか口論し、もはや私が入る余地は無く人知れず溜息を吐いてしまう。
「全く、そうカリカリしないでご飯食べなよ。せっかくの料理が冷めちゃうよ?」
「……レイチェルのその能天気さが今は羨ましいわ」
「あ?………そ、そう……あなたと違って胸も有るしね」
その後ご飯を食べ金銭を払った後に店主から出禁を言い渡されたのだが、少しレイチェルと戯れただけで出禁にまでするとは器が小さいのではないかと思ってしまうのであった。
◇◆◆◇
「………どうして後を追わないんですか?」
セラがウィンディーネの首を絞めミセルとレイチェルが掴み合いの喧嘩をしているそのとき、帝国軍は帝国軍経営のホテルで昼食を取っており、その中でベッテンがコンラッドに先程ギルドでの一連の流れが納得出来ないのか不満を訴えている。
「後を追ってどうする?既に断られた案件をぶり返しみっともなく縋り付きながら我々の要求を受け入れてくれと泣いて叫ぶのか?」
「そうは言ってません!!何故我々帝国軍を見下した相手に我々の強さを、その身体を持って知らしめなかったのですかと言っているのです!!」
自らの上司であり、逆立ちしても勝てないであろうコンラッドにベッテンが鼻息を荒立てながら捲し立てる。
彼女にとって冒険者とは常に見下している存在であり、逆に見下される事は我を忘れるほど耐え難き屈辱である。
0
お気に入りに追加
117
あなたにおすすめの小説
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
Switch jobs ~転移先で自由気ままな転職生活~
天秤兎
ファンタジー
突然、何故か異世界でチート能力と不老不死を手に入れてしまったアラフォー38歳独身ライフ満喫中だったサラリーマン 主人公 神代 紫(かみしろ ゆかり)。
現実世界と同様、異世界でも仕事をしなければ生きて行けないのは変わりなく、突然身に付いた自分の能力や異世界文化に戸惑いながら自由きままに転職しながら生活する行き当たりばったりの異世界放浪記です。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
身体強化って、何気にチートじゃないですか!?
ルーグイウル
ファンタジー
病弱で寝たきりの少年「立原隆人」はある日他界する。そんな彼の意志に残ったのは『もっと強い体が欲しい』。
そんな彼の意志と強靭な魂は世界の壁を越え異世界へとたどり着く。でも目覚めたのは真っ暗なダンジョンの奥地で…?
これは異世界で新たな肉体を得た立原隆人-リュートがパワーレベリングして得たぶっ飛んだレベルとチートっぽいスキルをひっさげアヴァロンを王道ルートまっしぐら、テンプレート通りに謳歌する物語。
初投稿作品です。つたない文章だと思いますが温かい目で見ていただけたらと思います。
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる