おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆ｵﾗｵﾗｵﾗｵﾗ

第70話 アンデットの有効活用

　いつもの如くアポも取らずにいきなり（ノックはしている）イプシロンが入ってくると、聞いてもいないにも関わらず帝国皇帝を処刑した事と、その死体の使い道を話してくるではないか。

　処刑に関しては帝国国民が処刑を望んだのであればそれは仕方のない事だったと思うし、実際に
今まで皇帝やその息子のやって来た事を見て来た私からすれば『因果応報』『自業自得』としか思えないので良いのだが、問題は後半である。

　イプシロンは『私がそうしろと命令したから皇帝の死体はアンデットとして作り直して私へ永久的に奴隷として仕えさせる』と言うではないか。

　意味が分からない。

　いや、イプシロンの言っている意味は理解できる。
　
　理解できるのだがイプシロンの言っている意味が理解できないのである。

　何を言っているのか分からないと思うのだけれども、かくいう私もイプシロンの言っている意味が理解できずにいる。

　え？　私は一度もそんな事を命令した覚えが無いのだけれど……。

　ていうか、アンデットを私の奴隷として仕えさせるって……臭さそうで嫌なんだけれど……？

　しかし、そんな事を言った皇帝カイザルに呪われそうだしなぁ……何か良い活用方法は無いものか？

　そう思い考えた私はとてもいい方法を思いつく。

「ありがとうイプシロン。　それで、皇帝のアンデットの件なんだけれども、私に仕えさせるというのはいささか彼が行ってきた行為にしては好待遇だと思うんだけれども……？」
「わ、私の考えが至らずミサト様を不快にさせてしまい申し訳ございませんっ！！　確かに、あの者をミサト様に仕えさせるなど勿体なさすぎると言えましょうっ！！　えぇ、それはもう勿体ないどころではございませんっ！！　そんな事少し考えれば分かりうる事であると言うのに私は何故気付けなかったのかっ！？」
「あ、別にイプシロンを責めているという訳ではないからっ。　だから頭を上げてちょうだいっ！」

　そして私が思いついたアンデットの有効活用を言おうとしたところで、イプシロンが物凄い勢いで割って入ると床に穴が空くのではなかろうか？　という勢いで頭を床に擦りながら謝罪をしてくるではないか。

　流石にイプシロンをこのままにしておく訳にもいかずに顔を上げて貰ってから今一度私はアンデットの有効活用について話始める。

「確かにイプシロンの言うように私に仕えさせるのも良いのだけれども、せっかくだから帝国国民に仕えさえれば、なお一層死んでいった皇帝カイザルにとって耐えられない程の屈辱ではないかしら？　と思っただけよ。　それこそインフラ工事から開墾まで、ね」