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承
ビーチフラッグス(ループ)
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「…お目覚めですか!」
女子に膝枕されている。
俺はダッシュした。
部屋に滑り込むと甲冑を着込む。
要するにビーチフラッグスの要領だ。
スタートと同時に誰よりも早く行動し、目に入ったフラグをへし折れば勝てる。
指をならそうとするがグローブで滑って上手くいかない。仕方なくがしゃがしゃ何度も手を打ち鳴らす。
「お前何やってんの?」
ようやくサイコパス暗部が現れた。
「俺は命を狙われている。」
こいつと話すと疲れる。
端的に事実だけを伝えた。
「…誰に?」
知らねーよバーカ。
こいつ暗部の癖に察しが悪いな。
そもそも階段の件だっておかしいだろ。
ナイフしゃぶってそこら辺うろついてんだったらあんな目立つとこにピアノ線引かれた時点で気付いて撤去しとけよ。
お前がそんなんだから俺刺されたんだよ。
…うあぁぁそうだまだ刺されてないから説明がややこしい。
「…階段に悪意ある仕掛けがあった。」
「あぁ…ん~?…そんで?お前は誰が怪しいと思うわけ?第1王子でも見張っとく?」
何でだよ!
俺を守っとけよ!
こいつ本当に使えないな。
「護衛がいないのは困る。」
「…は?何?マジでびびってんの?」
「びびってるよ!殺されたんだぞ!?」
思わず本音で叫んでしまった。
これではキャラが違う。俺は今まだ殺されてない「暗黒微笑王子」だ。何事にも冷静に…。
「あぁいや…死んでもおかしくない状況だったと…。」
軌道修正をはかる。
サイコパス暗部は真顔だ。
「…あ~…俺ちょっと調べもんあるから行くわ。」
いや引き過ぎだろ。
こいつに面倒なやつ認定されるとか心外だ。
サイコパス暗部がサッと身を翻す。
え?マジで?
俺は引き留めようとしたが甲冑が邪魔で出遅れた一瞬で消えた。
相性が悪いにせよ一応設定では幼少期からの付き合いなのだからもうちょっと情があってもいいように思う。…まぁ最終的に裏切る設定だからこんなものなのか。
一人で戦うしかない。
俺は現場になる予定の自室に籠城した。
が、結果誰も来なかった。
翌日の午後まで粘ったが何も起こらない。
流れが変わったのは確かだ。
とりあえず俺は勝った。
勝ったか?
女子に膝枕されている。
俺はダッシュした。
部屋に滑り込むと甲冑を着込む。
要するにビーチフラッグスの要領だ。
スタートと同時に誰よりも早く行動し、目に入ったフラグをへし折れば勝てる。
指をならそうとするがグローブで滑って上手くいかない。仕方なくがしゃがしゃ何度も手を打ち鳴らす。
「お前何やってんの?」
ようやくサイコパス暗部が現れた。
「俺は命を狙われている。」
こいつと話すと疲れる。
端的に事実だけを伝えた。
「…誰に?」
知らねーよバーカ。
こいつ暗部の癖に察しが悪いな。
そもそも階段の件だっておかしいだろ。
ナイフしゃぶってそこら辺うろついてんだったらあんな目立つとこにピアノ線引かれた時点で気付いて撤去しとけよ。
お前がそんなんだから俺刺されたんだよ。
…うあぁぁそうだまだ刺されてないから説明がややこしい。
「…階段に悪意ある仕掛けがあった。」
「あぁ…ん~?…そんで?お前は誰が怪しいと思うわけ?第1王子でも見張っとく?」
何でだよ!
俺を守っとけよ!
こいつ本当に使えないな。
「護衛がいないのは困る。」
「…は?何?マジでびびってんの?」
「びびってるよ!殺されたんだぞ!?」
思わず本音で叫んでしまった。
これではキャラが違う。俺は今まだ殺されてない「暗黒微笑王子」だ。何事にも冷静に…。
「あぁいや…死んでもおかしくない状況だったと…。」
軌道修正をはかる。
サイコパス暗部は真顔だ。
「…あ~…俺ちょっと調べもんあるから行くわ。」
いや引き過ぎだろ。
こいつに面倒なやつ認定されるとか心外だ。
サイコパス暗部がサッと身を翻す。
え?マジで?
俺は引き留めようとしたが甲冑が邪魔で出遅れた一瞬で消えた。
相性が悪いにせよ一応設定では幼少期からの付き合いなのだからもうちょっと情があってもいいように思う。…まぁ最終的に裏切る設定だからこんなものなのか。
一人で戦うしかない。
俺は現場になる予定の自室に籠城した。
が、結果誰も来なかった。
翌日の午後まで粘ったが何も起こらない。
流れが変わったのは確かだ。
とりあえず俺は勝った。
勝ったか?
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