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第18話

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「いいよオレ1人で、目の前のお店を覗いて来るだけだし」
「駄目だ」

 今日は朝からこのやり取りをもう5回も繰り返している。

 先日立ち寄ったこの宿の斜め向かいにある食料品店を覗きに行きたいオレと、1人では出歩かないでほしいと主張するヴィルヘルムで意見が真っ二つに割れていた。
 昨晩団長さんにきつく本日の謹慎を言い渡されている彼は、この部屋から一歩も外に出る事が出来ない。

 オレものんびりしていようと思っていたが朝食に出された海鮮粥のような煮込み料理や、柑橘系のソースのかかったサラダを食べて口内の傷口に触れるのだろう、一口毎に顔を顰めるヴィルヘルムの様子を見ていたら、傷の治りが早くなるよう果物でも調達して来ようと思い付いたのだ。
 酸っぱい物ではなく刺激の少ない物なら食べられるだろうし、先日は携帯食と言うか数日日持ちがする物だけを選んで店内を物色していた為、もっと生鮮食品も見てみたいと思ったのも理由のひとつだ。先日のリンゴのような果物はルノにあげてしまったし味見もしていない、元々1人暮らしで果物をわざわざ自分で買って食べる習慣はなかったが、今は無性に食べたい気がする。

「この部屋の窓から表通りも見えるしさ、買い物してすぐに帰って来るから」
「イツキ……」
「え?はい」
 着替えて鞄も提げて帽子を深く被り外出準備万端のオレを、ソファーに座ったままのヴィルヘルムが呼ぶ。

「こんな言い方はしたくないが私の為にも今日1日はこの部屋だけで過ごしてくれないだろうか?」
 ヴィルヘルムの為にも果物を買いに行きたいのだが……流石に数十歩の距離では心配するような事件など起きないよと笑い飛ばしたかったが、つい数日前に全く同じ距離で盗難未遂に遭っている事を思い出し、下手に反論して墓穴を掘らないよう黙った。
 あの件は余りにも間抜けでヴィルヘルムへは黙ったままだったが何かの拍子に発覚するまでは彼には言わない事に決めていた。結局は団長さんが間に入って未遂だった訳だし、ルノはそこまで悪そうな子どもでもないし。

 それにしても向かいの店までも1人に出来ないとは、彼はオレの事をなんだと思っているのか?心配が過ぎるというかそういう性格は度が過ぎると彼女とかには煙たがられるぞと軽い冗談に昇華したい所だが、確かにこの世界では人攫いや窃盗も横行しているそうなので冗談と笑えない部分もある。
「うーんじゃあ店は諦めるよ」
 渋々店に行くことを諦めて帽子を取って鞄を下ろすと、ヴィルヘルムの向かいの椅子に腰を下ろした。
 昨日も思ったがこの椅子は座り心地がとても良い、いずれ食品や衣類だけではなく家具や色々な物が置いてある商店を見て回りたいと思っている。

「この建物の中は?受け付けの横にあった広場の本棚までは行きたい」
 ここは譲れないぞという顔でホテルのロビーまでは行かせてほしいとお願いしたら、自分も一緒に行くなら良いという許可をもらった。
 いやいや流石に過保護過ぎるのでは?とも思ったがオレの命の危険は彼の命の危険でもあるのかと思うと、この申し出も無下にはできない。


 早速そのままロビーへ向かい1人につき部屋へ持ち帰れる本は5冊までというルールに則り、2人分で10冊の本を抱えて部屋に戻った。朝食の時間を過ぎ昼食にはまだ時間があるこの時間帯には宿泊客は少ないらしく、部屋からフロントまで少しの距離があったが廊下や階段では誰ともすれ違わなかった。今借りてきた本を返却すればその分また新しい本を借りてきても良いそうなので、今日は1日なるべく本を読もうと決めた。わざわざ宿を取ってロビーのインテリアの一部と化している本を部屋で読むような宿泊者は滅多にいないようで、貸し出しの手続きをしてくれた受け付けの人もほぼ変色してしまったカードに本のタイトルを慣れない様子で書き出してくれた。

「そんなに沢山読めるのか?」
 重い本ばかりをヴィルヘルムが運んでくれたのでお礼を言って受け取った、本はそれぞれに厚みやサイズがバラバラだった。
「挿し絵が多いからすぐ読める本もあるよ」
 本棚も装飾性重視だと背表紙が綺麗な巻数のある本を隙間なく詰めておくのがセオリーだと思うが、この宿の本はなかなかバラエティーに富んでいて図録や辞書のように分厚い本もあれば一般的な大衆向けの小説に、周辺諸国の特産品等を示した地図や子ども向けの絵本まであった。
 パラパラとページを捲り気になった本を選んできたが他にも気になった本があったので、何度か本を入れ替えに行くかもしれない。

 借りてきた本をベッドの上に並べてどれから読もうかと悩みだしたオレを横目に、ヴィルヘルムは自分のマントや肩当て等の付属品と剣の点検と掃除を始めた。
 部屋が少し広いお陰でベッドと応接セットの間のスペースで床にそれらの物を並べて順に点検していくようだ。マントもいつも綺麗で清潔感があるなとは思っていたが、日頃のメンテナンスの賜物だったようだ。休日になると革靴をピカピカになるまで磨くのが趣味と言っていた会社の同僚を思い出し、やや物臭な自分には到底真似出来ないなと改めて思った。

 料理の本に宗教関係の本、魔法の入門編と書かれた本や世界地図、どれから読むべきか悩ましいがまずはこの世界の伝承について書かれた絵本を読む事にした。

『むかしむかし人間がまだこの世界に生まれる前、世界は全て精霊さまのものでした。
 精霊さまは全ての土地を気に入っておられましたが、寒いところ暑いところ乾いたところそれぞれの土地の良さがありどこが一番かなんて選べませんでした。
 ある時大きな地震が起きて寒いところと乾いたところはそれぞれ孤島になりました。
 他の土地と離れてしまった2つの島を見て精霊さまは悲しみました。
 精霊さまの涙はやがて海となってその2つの島を囲みました。
 困った精霊さまは自分の心の中の、それぞれの土地を愛する気持ちを分ける事にしました。
 寒い土地に氷の精霊を、乾いた土地には土の精霊を、そうしてどんどん分かれていかれる精霊さまのお姿を見ながら私たち人間は生まれました。
 それぞれの土地ではその土地の精霊さまの加護があります。
 私たち人間の信じる気持ちが精霊さまに届くように、毎日お祈りは欠かせません。』

 子ども向けの簡単な言葉で書かれた絵本だったが最後の”祈りを欠かすな”のインパクトが強過ぎて内容が余り頭に入って来なかった。
 裏表紙を見ると”聖サルタナス教会寄贈”と手書きで書いてあった為、精霊を信仰する教会によって布教用に書かれた絵本のようだった。
「この国の土地の精霊ってどんな精霊なんだ?」
 胴当てを磨くヴィルヘルムが顔を上げてオレの手元の絵本を見ると、納得したように教えてくれた。
「精霊様の加護する土地は今では明確に分かれているものではない、あの山脈は火の精霊あの森から隣町までは土の精霊が強いなどそれぞれだ」
「国の領土で綺麗に分かれている訳じゃないんだな」
「遥か昔はそうだったらしいがそれも伝承としてしか残っていない、その場に立っているだけで分かるような強い力も現在は何処にも無いのではないかと言われている」

「精霊の力が弱くなってるって事?」
「精霊様の力が弱まっているのか我々人間が感知する力が弱くなっているのかは分からないが、立場によって様々な意見がある」
 ヴィルヘルム曰く精霊を信仰する教会は世界中に拠点があり国境や政治とは関係なく機能しているらしいが、特にここ数年は人々から精霊の力を疑う声が大きくなり教会はそれに過敏に反応しているらしい。

「昨晩のオスカー団長の話では隣国の動きが気になるという話だったが、私個人としては最近の教会の動きも少し気になっている」
 国同士の関係と別に教会という独立した組織とも場合によっては対立関係にも成りえるという事だろうか……正直この世界に来てから教会の関係者には余り良い印象は持っていない。
「思い過ごしだと良いのだが」
 気を取り直したように道具の手入れ作業に戻ったヴィルヘルムを見ながら、また今後詳しく聞いてみようと思いながら本を手に取った。
 これも宗教関係の教会の系統について書かれた本だが先程の本よりも格段に大人向けの内容で、各地の精霊が起こしたとされる奇跡や伝承について書かれている。日照りの続いた土地に雨を降らしたとか森で迷子になった旅人を光を纏った姿で出口まで導いたとか、例の精霊の泉の話もこの項目で簡単に触れられていた。確かに今では伝承やお伽話レベルで扱われているようだ。沢山いる精霊の中でも特に何度かその名を聞いた”闇の精霊”が気になりこの項目を読んでみる事にした。

『闇の精霊 全ての始まりであり終わりを司る精霊、混沌の中から生まれ混濁に帰す。他の精霊とは一線を画しその影響を一切受けない濁りのない澄んだ力を持つ。この精霊の加護を受けて生まれた人間は生まれつきその髪や瞳に闇の色を湛える。』

 他の精霊の項目よりも大きく書かれている為、やはり沢山いる精霊の中でも特別な力を持つようだ。
 こんなに真っ黒な自分が未だに魔法のひとつも使えない所を見ると、この書物の内容の真偽を疑ってしまうが、もしかしたら魔法等の目に見える力ではない可能性もあるのでひとまず納得しておく。そもそも別世界から来たのでこの世界の精霊の加護によって黒くなった訳でもなく、完全に純粋な日本人同士の両親から遺伝子を引き継いだ色なので、それだけで何か力があるかもと期待する方がおかしいのかもしれない。

 部屋の扉がノックされて、カートに乗った美味しそうな昼食が届けられた。
 エプロンに飾りを付けたような裾の長い紺色の服を着た給仕係の人が、無駄のない所作で何枚かの皿をテーブルに置いて綺麗なお辞儀をして部屋を出て行った。
「熱心なのも良いが昼食にしよう」
 ヴィルヘルムの声でベッドからは降りたが、思い付いて借りてきていた料理の本を手にテーブルへ向かった。水場で手を洗うヴィルヘルムを待ちつつ、目の前に並んだ料理に使われている材料を本を見ながら推測してみようと思う。

 昼食は白身の魚と何種類かの野菜をカレーのようなソースで味付けしたメインプレートと、エスカルゴのような貝が沢山入ったスープに綺麗な黄色のオムレツのような見た目の料理が2人分用意されていた。
 流石海が近いだけあって毎食海鮮物が出てくるのでそれだけでちょっとこの町に住むのも良さそうだなと感じてしまう。料理図鑑の海で獲れる食品の頁を見るとスープに入っている貝はイベールフライという貝のようだ、海水と淡水の交わる海流でのみ獲れる貝と書いてある。
「ヴィルヘルムこれイベールフライ貝で合ってる?」
 向かいに座ったヴィルヘルムに図鑑の貝を指で示しながら聞くと、合っていると言いながら図鑑を横に置いておくように言われた、結構マナーには厳しいんだよな。

 野菜の名前を1つずつ教えてもらいながらどんな環境で育つ植物なのかも聞きながら食べる、海水のみで育つズレイハスという名前の大根のような野菜は今まで食べた事のない風味をしていた。
 イベールフライ貝も殻ごと軟らかく煮てある為まさかの殻も丸ごと食べる料理で驚いた。やはり実用的な知識は面白く後でじっくり料理の本を読むのを楽しみにしながら昼食を頬張った。
 ちなみにオムレツのように見えた料理はマンゴープリンに似た味のもちもちのゼリーのデザートで、この世界で今のところオレの中での暫定1番の好物になった。


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