43 / 72
42
しおりを挟む俺は有馬に驚いて目を見開くと、目をギュッと瞑って顔を背けた。
・・・・嫌だ・・・こんな姿・・・見ないでっ・・・・・・
こんな姿を有馬に見られたくなかった。
有馬は俺たちを見るや、驚いた様子でこっちを見た。
有「おい、和田!・・・お前、高橋に何してんだ!!」
和「あーあ、来ちゃった。でも部長、案外来るの遅かったですね?・・・もっと早く来ると思ってたのになぁ」
孝之さんは、鼻で笑いそう言うと、有馬の顔を見やる。
有馬はそんな孝之さんを 俺がまるで見たときの無い表情で睨み付けている。
孝之さんは一旦止めていた手をまた動かすと、それを有馬に見せつけるように俺のモノを扱き始めた。
蒼「やっ・・やめてっ・・・んっ・ふぁっ・・あっん・・あぁっ」
和「嫌じゃないだろ?こんなに濡らして・・・それとも・・・部長に見られて興奮してるのか?」
孝之さんはあえて有馬に聞こえるように俺にそう言うと、更に手の動きを早めた。
蒼「やっやだっ・・あっ・やめっ・あっ・・みないでぇっ・・ふぁっ・・あっ」
有「おい!・・・いい加減にしろよ!!」
有馬は孝之さんに怒鳴るようにそう言うと、足早に俺たちに近付いてきて、俺を扱いている腕を掴み、俺のモノから引き剥がした。
和「ふっ・・・部長必死ですね、そんなにこいつが大事ですか?」
有「和田!てめぇぇ!!!」
孝之さんの言葉が有馬の怒りに触れたのか、有馬はますます顔を怒りへと歪ませていく。
そして有馬は俺から孝之さんを完全に引き剥がすと、拳を振りかぶって一発殴りかかった。
孝之さんは、殴られた衝撃で床に投げ出される。
和「っ・・・・・」
俺は倒れた孝之さんの前に咄嗟に立ちはだかるようにして しゃがんだ。
蒼「やめてください!!孝之さんは悪く無いんです!全部俺のせいなんです!!お願いですからっ!・・・暴力なんてやめてくださいっ・・・部長のそんな姿見たくないんですっ・・・お願いですっ・・お願いだから!!」
・・・・・二人をこうさせたのは全部俺のせいだ・・・俺が孝之さんの気持ちにちゃんと気付いていればこんな事にだってならなかったのに・・・・
気付いたら俺はたくさん涙を流していた。
そして懇願するように有馬に頼んだ。
有馬には俺のせいで暴力なんて振るって欲しくなかった。
好きだから。
好きになってしまったから、有馬を。
好きな人のそんな姿なんて見たくなかった。
俺は有馬にとって滑稽な姿に見えるだろう。
はだけたシャツに首には無数の赤いアザ、おまけにチャックから出ている大きくなった俺のモノ。
なぜこんな 汚く 醜い俺を有馬は助けようとする。
こんな俺なんかほっとけばいいのに。
でも俺は心の中できっとその手助けに期待してしまうんだ・・・。
俺が有馬に "どうして俺を助けるの?"と もし聞いたとしたら、たぶん有馬はこう答えるだろう。
「俺の部下だから」
そうだ、有馬は口はうるさいけど、部下想いだ。
そして俺は有馬にとって ただの部下。
恋人でも 想われ人でも 何でもない ただの部下。
だから、やっぱり期待しちゃダメなんだ・・・。
どうしてだろう・・・
男に一回抱かれたくらいで・・・
男にキスされたくらいで・・・
有馬は俺をもて遊んで、無理矢理犯した酷い奴なのに・・・
なんでこんなに胸が締め付けられる程、好きになってしまったんだろう・・・
0
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる