上 下
24 / 41

クラーケンパーティー?

しおりを挟む
 やっとお家に帰って来ました。
 お父様はギルドに『採取』した『戦利品』を売りに行かれました。

「ふう。つかれちった。ミクルさん。オッパイください」

「ギュッ」

 私はもう『オッパイ』ではなく、離乳食が始まっている。
 実はも生えているの。
 でも、ミクルのオッパイはやめられない!
 『美味しい』のもあるんだけど、安心するのよね~。
 そろそろやめないとって思うんだよ?
 でもソレは今日ではない!
 『断乳は明日から!』
 ……。
 ダイエットが出来ない人みたいになってる?!
 いや、私は頑張った。
 今日は自分へのご褒美なのだ!
 ……。
 益々ダイエットが出来ない人の言い訳めいてきたぞ?
 もう寝よう!

「ミクルさん おやすみなさい」


 ああ。久しぶりに前世の夢だ。
 あ、タコ焼き食ってる。
 そういえば、タコ焼きを食いそびれていたわ。
 この世界ってっていないのかしら?
 ああ~ん! 美味しそう。
 タコ焼き、タコ焼き、タコ焼き食べたい! タコ焼き食べたい~!

「う。たこやき」

 私は頑張ってをして、タコの説明を、お父様に、教育係のヴィルヘルム元帥に。
 お世話係のシーボルディーさんや、使用人の人達。
 ゲオルグ将軍にも説明したが、分かって貰えなかった。
 最後の手段で闇魔法を使って呼び出したサタンのルキ様(愛称で呼ぶように言われました)に。
 聞いてみました。

 私は聞いた。海に住む軟体動物のことを。
 ヌメヌメしてて、ウネウネ動いてる様子を体を使って表現した。
 茹でると赤くなって足がクルクルってなる。
 食べると美味しい。
 そんな生き物を知りませんか? って。

 みんな絵を見て半笑いになる。
 海に住む軟体動物で、軟体動物が通じなかった。無念。
 ヌメヌメの体でウネウネ動く。で、嫌な顔を。
 茹でると赤くなり、足がクルクルッてなる。
 話しの途中で変な顔をされた。
 食べると美味しい。と言ったところで、眉間にシワがよる。
 欲しがると残念な子を見るような目をされた。

「マリアよ。ひょっとしてクラーケンの事か?」

 ルキ様が『食べる』のところで聞いてきました。
 おん? クラーケンがいるの?!
 ルキ様だけは、クラーケンは食べれるモノ。として認識されていました。
 でも『タコ』はいないっぽい?

「う? ルキ様、マリアはクラーケンが欲しいの。ちょうだい?」

「喰う気か?」

「ゆでてから、切った足が欲しいの」

 足じゃなくても良いんだけどね? 私は吸盤が好きなので是非とも、足をお願いしたい。

「良かろう。って来てやろう」

「嬉しい! ありがとうルキ様!」


 ふふふふふ。タコが手に入る。
 よし。ダンジョンにネギを作ってやる。
 かつ節も木に成らせてやるわ!
 この際、ズルして、タコ焼きソースとか、紅生姜と青のりも、まんまで作ろう!
 出汁とか、全部入ってる『タコ焼き粉』も椰子の実パッカンで出て来るようにしよう。
 ついでに、『錬金術』でタコ焼きの鉄板も作るんだ!
 ついに『タコ焼きパーティー』が出来るぞぉー!

「ダンジョンの、にかいに、みんなで行くの!」

 私は『収納』に全てを用意してダンジョンの隠し部屋に行き、そこからパーティー会場に行く。

 ダンジョンの地下二階。夏の階層である。
 予め作っておいたセーフティーゾーン。
 ゲオルグ将軍にお願いして、かまどを作って貰った。

「どっこいしょ!」

 私が出した鉄板にみんなの目が釘付けです。

「マリアよ。クラーケンだ。受け取れ」

 おおう。テーブルいっぱいのタコ足。いや、クラーケンの足?

「ルキ様ありがとうございます! コレを爪の先くらいに切ってください!」

「マリア。本当に喰う気なんだな?」

「はい! 美味しいので、ルキ様も食べてください!」

 『身体強化』を使いました。
 そして、私は焼いた。ジュージュー焼いて、クルックル転がした。
 頑張って大量のクラーケン焼きを作って……。
 串にブッ指した。

「さあ皆さん! パーティーの始まりです! おめしあがり下さい!」

 ふふふふふ。どうだ!
 魅惑の香りに丸ごと頬張った方々。
 灼熱のタコ焼きにのたうちまわるがイイ!
 クラーケン焼きは美味しい食べ物なのだ!
 マリアはゲテモの食いではありませんわ。

 クラーケンを食べ物と認識して、欲しがるマリアをばかにせずに、捕って来て下さった、ルキ様にだけはお教えしておきました。
 タコ焼きは中身が危険物だということを。
 
「ふう~ふう~! あむ。あむ。モゴモゴ。美味しいです!」
 
 皆さん涙目で悶絶しながらですが夢中でお食べになっている。
 美味しいは正義ですもの!
 大量のクラーケン焼きは全てご賞味頂けましたわ。

 たこパ、いえ、クラーケンパーティー最高!





 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

♡ちょっとエッチなアンソロジー〜おっぱい編〜♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート詰め合わせ♡

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

スカートの中、…見たいの?

サドラ
大衆娯楽
どうしてこうなったのかは、説明を省かせていただきます。文脈とかも適当です。官能の表現に身を委ねました。 「僕」と「彼女」が二人っきりでいる。僕の指は彼女をなぞり始め…

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

君の浮気にはエロいお仕置きで済ませてあげるよ

サドラ
恋愛
浮気された主人公。主人公の彼女は学校の先輩と浮気したのだ。許せない主人公は、彼女にお仕置きすることを思いつく。

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

処理中です...