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第2章
No.219
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現在、真琴はベッドに座りながらガチガチに緊張していた。外の風が窓を揺らす音にさえビクッと反応し、更に緊張する有様だった。
(落ち着いて、落ち着くのよ真琴…。そうよ、深呼吸するのよ。ヒッヒッフ~、ヒッヒッフ~)
別の呼吸法になっている事自体、緊張のあまり真琴は気が付かない。
そもそも、何故真琴がこんなにも緊張しているのか。ーーそれは、此処がアルフォンスの寝室だからである。
アルフォンスからのプロポーズを受けた後、屋敷内はお祭り騒ぎとなった。料理長がいつもより更に力を入れた料理を食べた後、アルフォンスが言ったのだ。
『今日からオレと同じ部屋で寝ないか?』
勿論、断ってくれてもいいと言われたが、もっと一緒に居たかった真琴は直ぐに頷いた。そこら辺は厳しいリディアからも、お許しが出る。そして、もっとも騒ぎそうなステインだが、彼は真琴達が帰って来る少し前に出掛けたっきり未だ戻って来ていない。その為、今日から真琴はアルフォンスと共に一緒に寝る事になったのだ。
お風呂に入り、髪などを手入れされ用意された服を着て寝室に入る。そうしてやっと、真琴は一緒に寝る意味に気が付いた。
恋人ーーいや、プロポーズされて夫婦になる二人が一緒のベッドで寝る。
それはつまりーー。
ボンッ!と音が出たと思う程に、真琴の顔は一気に赤くなる。
(わわわ私っ、これからアルフォンスさんと……)
真琴はこうなる事を意識して一緒のベッドで寝る事に賛成した訳ではない。だが、アルフォンスからしてみれば、それ込みでの誘いだったのだろう。
いくら「そう言う意味の誘いだとは思わなかった」と言っても、今更それを拒否するのは余りにも酷い。何より、今まで散々アルフォンスには怖がる真琴に合わせて色々と我慢させているのだ。此処でアルフォンスを拒んだら、恋人として、妻として最低であると真琴は思った。
(大丈夫。アルフォンスさんは優しくしてくれる…。それに、大人だから経験豊富だろうし!)
自分で経験豊富だと思っておきながら、気分が悪くなる。
(私の馬鹿っ!過去は過去、今は今でしょ!?)
大体、あのルックスに公爵家当主、そして騎士団長と言う肩書の男なのだ。そんなアルフォンスがモテない訳が無い。経験豊富と言う事実に嫉妬するが、逆に童貞だと言われたら…。それはそれで、微妙だ。
(何より、アルフォンスさんは出会ってからずっと誠実だった)
今までのアルフォンスを思い出すと、胸が暖かくなる。
「大丈夫。私は、アルフォンスさんを信じるだけ」
そうして、心を決めた真琴は緊張しながらアルフォンスを待つのだった。
(落ち着いて、落ち着くのよ真琴…。そうよ、深呼吸するのよ。ヒッヒッフ~、ヒッヒッフ~)
別の呼吸法になっている事自体、緊張のあまり真琴は気が付かない。
そもそも、何故真琴がこんなにも緊張しているのか。ーーそれは、此処がアルフォンスの寝室だからである。
アルフォンスからのプロポーズを受けた後、屋敷内はお祭り騒ぎとなった。料理長がいつもより更に力を入れた料理を食べた後、アルフォンスが言ったのだ。
『今日からオレと同じ部屋で寝ないか?』
勿論、断ってくれてもいいと言われたが、もっと一緒に居たかった真琴は直ぐに頷いた。そこら辺は厳しいリディアからも、お許しが出る。そして、もっとも騒ぎそうなステインだが、彼は真琴達が帰って来る少し前に出掛けたっきり未だ戻って来ていない。その為、今日から真琴はアルフォンスと共に一緒に寝る事になったのだ。
お風呂に入り、髪などを手入れされ用意された服を着て寝室に入る。そうしてやっと、真琴は一緒に寝る意味に気が付いた。
恋人ーーいや、プロポーズされて夫婦になる二人が一緒のベッドで寝る。
それはつまりーー。
ボンッ!と音が出たと思う程に、真琴の顔は一気に赤くなる。
(わわわ私っ、これからアルフォンスさんと……)
真琴はこうなる事を意識して一緒のベッドで寝る事に賛成した訳ではない。だが、アルフォンスからしてみれば、それ込みでの誘いだったのだろう。
いくら「そう言う意味の誘いだとは思わなかった」と言っても、今更それを拒否するのは余りにも酷い。何より、今まで散々アルフォンスには怖がる真琴に合わせて色々と我慢させているのだ。此処でアルフォンスを拒んだら、恋人として、妻として最低であると真琴は思った。
(大丈夫。アルフォンスさんは優しくしてくれる…。それに、大人だから経験豊富だろうし!)
自分で経験豊富だと思っておきながら、気分が悪くなる。
(私の馬鹿っ!過去は過去、今は今でしょ!?)
大体、あのルックスに公爵家当主、そして騎士団長と言う肩書の男なのだ。そんなアルフォンスがモテない訳が無い。経験豊富と言う事実に嫉妬するが、逆に童貞だと言われたら…。それはそれで、微妙だ。
(何より、アルフォンスさんは出会ってからずっと誠実だった)
今までのアルフォンスを思い出すと、胸が暖かくなる。
「大丈夫。私は、アルフォンスさんを信じるだけ」
そうして、心を決めた真琴は緊張しながらアルフォンスを待つのだった。
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