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第2章
No.172
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「………さて」
一口紅茶を飲むと、ステインは口を開いた。
「貴方とは、マコとの付き合い方についてじっくりと話し合わないといけないようだ」
「そうか?俺とマコの付き合い方は、何も問題無いが?」
ステインの言葉に、アルフォンスは素っ気無く答える。すると、更に二人は火花を散らす。
(アルフォンスさん、ステインさんにタメ口を聞くなんて…)
真琴は、二人のやりとりを見てそんな事を思った。
ーーだか、それも考えれば当然だ。
ステインは、短命種である30代前半の人間の男性だ。しかし、アルフォンスは長寿種の中でも上位に位置する竜人なのだ。見た目は、アルフォンスの方が若く見える。だが、実年齢は153歳だ。そう考えれば、アルフォンスにとってステインは子供に見えるだろう。
(……あれ?そう考えたら、私は赤ちゃん?)
いやいや。
流石に、赤ちゃんの様に思える相手を恋人にはしないだろう。
(大丈夫、大丈夫。だって、私はアルフォンスさんとはキスもしてるし!………でも、それが赤ちゃんに対するキスと同じ?いやいやっ!………そんな事……無いよね?)
真琴がよく分からない思考の渦に囚われている間に、アルフォンスとステインの話し合いは続く。
「マコは、まだ18歳になったばかりだ。そんな子のベッドに忍び込むなんて、どうかと思うが?」
「何を言ってるんだ?この国もそちらの国も、成人は18歳だ。つまり、真琴は成人してる。それに、俺と真琴は恋人同士だ。何も問題は無い」
「それは、此方の世界の話だろう?マコの世界では、20歳が成人だと聞いた。………それに、恋人同士だからと言っても限度があるだろう?もしも、間違いが起こったらどうするんだ?」
「間違い?ふんっ!真琴との付き合いに間違いなど無い。それに、間違いが起きたとしても俺は責任を取るつもりだ」
「それは、貴方の気持ちだろう?マコの気持ちはどうなんだ?マコは、貴方の気持ちについていけてるのか?」
「それは…」
ステインの問いに、初めてアルフォンスは言葉を詰まらせる。その隙を、ステインは見逃さない。
「獣人の番に対する想いの深さは、分かっているつもりだ。それでも、俺の想像するよりもっと想いは深いんだろう。……だが、マコの気持ちを置き去りにしないでやってくれないか?マコは、精霊の愛し子と言っても人間なんだ。しかも、今まで違う世界の常識で生きて来た子だ。此方の世界の人達にとっては当たり前の事さえ、マコには当たり前じゃ無いんだ」
ーーだから、マコの気持ちが追い付くまで待ってくれ
ステインの懇願する様な言葉に、アルフォンスは渋々頷いた。
「………わかった」
「………それに暫くは、やっと会えた姪っ子との時間が欲しいしな。マコは、嫁には出さん(ボソッ)」
「おい、ふざけるなよ」
更にヒートアップする二人の側では、未だ真琴は思考の渦に囚われていた。そんな三人を、リディア達メイドは呆れた様に見つめるのだった。
一口紅茶を飲むと、ステインは口を開いた。
「貴方とは、マコとの付き合い方についてじっくりと話し合わないといけないようだ」
「そうか?俺とマコの付き合い方は、何も問題無いが?」
ステインの言葉に、アルフォンスは素っ気無く答える。すると、更に二人は火花を散らす。
(アルフォンスさん、ステインさんにタメ口を聞くなんて…)
真琴は、二人のやりとりを見てそんな事を思った。
ーーだか、それも考えれば当然だ。
ステインは、短命種である30代前半の人間の男性だ。しかし、アルフォンスは長寿種の中でも上位に位置する竜人なのだ。見た目は、アルフォンスの方が若く見える。だが、実年齢は153歳だ。そう考えれば、アルフォンスにとってステインは子供に見えるだろう。
(……あれ?そう考えたら、私は赤ちゃん?)
いやいや。
流石に、赤ちゃんの様に思える相手を恋人にはしないだろう。
(大丈夫、大丈夫。だって、私はアルフォンスさんとはキスもしてるし!………でも、それが赤ちゃんに対するキスと同じ?いやいやっ!………そんな事……無いよね?)
真琴がよく分からない思考の渦に囚われている間に、アルフォンスとステインの話し合いは続く。
「マコは、まだ18歳になったばかりだ。そんな子のベッドに忍び込むなんて、どうかと思うが?」
「何を言ってるんだ?この国もそちらの国も、成人は18歳だ。つまり、真琴は成人してる。それに、俺と真琴は恋人同士だ。何も問題は無い」
「それは、此方の世界の話だろう?マコの世界では、20歳が成人だと聞いた。………それに、恋人同士だからと言っても限度があるだろう?もしも、間違いが起こったらどうするんだ?」
「間違い?ふんっ!真琴との付き合いに間違いなど無い。それに、間違いが起きたとしても俺は責任を取るつもりだ」
「それは、貴方の気持ちだろう?マコの気持ちはどうなんだ?マコは、貴方の気持ちについていけてるのか?」
「それは…」
ステインの問いに、初めてアルフォンスは言葉を詰まらせる。その隙を、ステインは見逃さない。
「獣人の番に対する想いの深さは、分かっているつもりだ。それでも、俺の想像するよりもっと想いは深いんだろう。……だが、マコの気持ちを置き去りにしないでやってくれないか?マコは、精霊の愛し子と言っても人間なんだ。しかも、今まで違う世界の常識で生きて来た子だ。此方の世界の人達にとっては当たり前の事さえ、マコには当たり前じゃ無いんだ」
ーーだから、マコの気持ちが追い付くまで待ってくれ
ステインの懇願する様な言葉に、アルフォンスは渋々頷いた。
「………わかった」
「………それに暫くは、やっと会えた姪っ子との時間が欲しいしな。マコは、嫁には出さん(ボソッ)」
「おい、ふざけるなよ」
更にヒートアップする二人の側では、未だ真琴は思考の渦に囚われていた。そんな三人を、リディア達メイドは呆れた様に見つめるのだった。
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