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第2章
No.150
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どの位そうしていただろう。
(は、恥ずかしい…)
時間が経つに連れて頭が冷静になり、この状況が恥ずかしくなる。もぞっと動くと真琴を囲むアルフォンスの腕に力が入る。
「あ、あの…」
「ん?どうした?」
「あの、そろそろ離して下さい」
自分が思っていたより小さな声が出る。
アルフォンスは、そんな真琴のお願いに不満な声を出す。
「何故?」
「だって、恥ずかしいです。……それに」
(いつ人が来るか分からないのに)
アルフォンスに抱き締められるのは、勿論嬉しい。
アルフォンスが側にいると、心地良い。見詰められ、その瞳に映る自分に笑顔が溢れる。
だが、ずっとは恥ずかしい。
それに、人に見られる事も。
「真琴は、恥ずかしがり屋だな」
そう言って、額に口付けをして真琴を解放する。
ホッとすると共に、どこか寂しい。
「さて、真琴と離れるのは嫌だが仕方ない。俺は、囚人に会って来る。だから、俺が戻って来るまで真琴は此処で待っていてくれ」
「わかりました」
そうして、アルフォンスが部屋を出て行くのを見守る。
ーーパタン
扉が閉まると、部屋の中には自分の呼吸音と時計の音しか聞こえない。先程と比べて、部屋も暗くなった様に感じる。
「……寂しいなぁ」
ポツリと、小さな呟きが口から溢れる。
(…って、何言ってるのよ私の馬鹿!アルフォンスさんは、私の為に動いてくれてるのに)
真琴は、アルフォンスと出会って自身が我儘になったと思う。家族の元に居た時は、我儘では無かったのに。
「……甘え過ぎだよね」
いつまでも、アルフォンスにおんぶに抱っこ状態では駄目だ。いつか、アルフォンスに頼って貰える様にならなければ。
その為には、先ずは現状の把握だ。
より詳しく、自身の立ち位置を知らなければ。
「…って、言っても今は何も出来ないけどね」
真琴は、アルフォンスが帰って来るまでこの部屋に居なければならない。直ぐにでも情報収集に行きたいが、守ってもらっている身で勝手な行動は出来ない。
ーー誰かに守ってもらわないと生きて行けない。
もどかしくて悔しいが、これが真琴の現状だ。真琴は、この世界では未だ無知な子供なのだ。
自分の身一つ守れない。
それがこれ程悔しいとは思わなかった。
「……帰ったら、ルイザさんに護身術を習おう」
(その為には、先ずは体力作りだ)
そうして真琴は、アルフォンスが帰って来るまで部屋で1人、腕立て伏せを始めたのだった。
(は、恥ずかしい…)
時間が経つに連れて頭が冷静になり、この状況が恥ずかしくなる。もぞっと動くと真琴を囲むアルフォンスの腕に力が入る。
「あ、あの…」
「ん?どうした?」
「あの、そろそろ離して下さい」
自分が思っていたより小さな声が出る。
アルフォンスは、そんな真琴のお願いに不満な声を出す。
「何故?」
「だって、恥ずかしいです。……それに」
(いつ人が来るか分からないのに)
アルフォンスに抱き締められるのは、勿論嬉しい。
アルフォンスが側にいると、心地良い。見詰められ、その瞳に映る自分に笑顔が溢れる。
だが、ずっとは恥ずかしい。
それに、人に見られる事も。
「真琴は、恥ずかしがり屋だな」
そう言って、額に口付けをして真琴を解放する。
ホッとすると共に、どこか寂しい。
「さて、真琴と離れるのは嫌だが仕方ない。俺は、囚人に会って来る。だから、俺が戻って来るまで真琴は此処で待っていてくれ」
「わかりました」
そうして、アルフォンスが部屋を出て行くのを見守る。
ーーパタン
扉が閉まると、部屋の中には自分の呼吸音と時計の音しか聞こえない。先程と比べて、部屋も暗くなった様に感じる。
「……寂しいなぁ」
ポツリと、小さな呟きが口から溢れる。
(…って、何言ってるのよ私の馬鹿!アルフォンスさんは、私の為に動いてくれてるのに)
真琴は、アルフォンスと出会って自身が我儘になったと思う。家族の元に居た時は、我儘では無かったのに。
「……甘え過ぎだよね」
いつまでも、アルフォンスにおんぶに抱っこ状態では駄目だ。いつか、アルフォンスに頼って貰える様にならなければ。
その為には、先ずは現状の把握だ。
より詳しく、自身の立ち位置を知らなければ。
「…って、言っても今は何も出来ないけどね」
真琴は、アルフォンスが帰って来るまでこの部屋に居なければならない。直ぐにでも情報収集に行きたいが、守ってもらっている身で勝手な行動は出来ない。
ーー誰かに守ってもらわないと生きて行けない。
もどかしくて悔しいが、これが真琴の現状だ。真琴は、この世界では未だ無知な子供なのだ。
自分の身一つ守れない。
それがこれ程悔しいとは思わなかった。
「……帰ったら、ルイザさんに護身術を習おう」
(その為には、先ずは体力作りだ)
そうして真琴は、アルフォンスが帰って来るまで部屋で1人、腕立て伏せを始めたのだった。
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