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第1章
No.15
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『お父さん、お母さん!マコ姉、どこにも居ないよ!』
紗希。
『マコト姉ー!』
『マコトお姉ちゃんー!』
圭太、圭子。
『うわぁ~ん!マコちゃん~』
『大丈夫。姉さんは帰ってくるよ』
由香、晃。
『あなた…』
『あぁ。遂に、この時が来てしまった…』
お母さん、お父さん。
(待ってて。必ず皆んなの所へ帰るから…)
***
「んっ…」
ゆっくりと目を開けると、豪華な天井が目に入る。私は、天幕付きのベッドに寝かされていた。
(私、何で…)
ベッドから身体を起こし、そこで漸く赤い竜に助けられた事を思い出す。
「此処には、あの竜が連れて来てくれたん…だよね?」
此処の持ち主は竜の知り合いだろうか。
そんな事を考えていると、部屋の扉が開き20代後半くらいのメイド服を着た女の人が入って来た。
「あら、お目覚めでしたか。体調はどうですか?」
「大丈夫です。…あの、此処は何処ですか?」
「此処は、アルフォンス・サザーランド公爵様の屋敷です」
「公爵…」
(それって、王族の次に地位のあるやつだよね?)
「お嬢様は、こちらに連れて来られてから2日間眠っていました」
「2日も!?」
「はい。医者の話では、精神的疲労が溜まっていたのが原因の様です。足の怪我は、治癒の魔法をかけたので大丈夫だとの事です」
(本当だ。痛くない)
足首をベッドの中で動かしたが、何処も問題は無い。
(それにしても、魔法があるんだ…)
本当に、此処は地球では無いのだ。
「治療までしてもらい、ありがとうございます。私は、月宮真琴と言います」
「ツィキミーヤマコォート?」
どうやら、私の名前は発音しにくい様だ。
「真琴が名前です。マコと呼んでください」
「マコ様ですね。私の名前はリディアと言います。マコ様のお世話をさせて頂きます」
リディアさんは、1つに纏めた金の髪に茶色い目をした背の高い美女だった。
「あの!リディアさん、私…」
「マコ様、落ち着いて下さい。きっと、知りたい事が沢山あるかと思いますがマコ様は目覚めたばかりです。診察をしてお食事を取って落ち着いてから話をしましょう」
確かにそうだ。
目覚めたばかりで頭が混乱している。そんな時に話をしても、きっと頭に入らないだろう。それに、食事の事を思い出したらお腹が鳴った。
「………それじゃあ、お言葉に甘えて」
(恥ずかしい…!)
「かしこまりました。では、直ぐに医者を呼んできますので先に診察をしましょう。その後にお食事をご用意します」
にっこりと笑ったリディアさんが医者を呼びに部屋を出る。
「ふぅ~。…ん?」
その時になって、漸く着ている服が変わっている事に気付く。それは、白いワンピースで所々に緑の糸で花の様な刺繍がしてある。
「リディアさんが着替えさせてくれたのかな?」
側の机の上には、私の着ていた服が綺麗に畳まれて置いてある。
「本当に、何から何までお世話になりっぱなしだな…」
紗希。
『マコト姉ー!』
『マコトお姉ちゃんー!』
圭太、圭子。
『うわぁ~ん!マコちゃん~』
『大丈夫。姉さんは帰ってくるよ』
由香、晃。
『あなた…』
『あぁ。遂に、この時が来てしまった…』
お母さん、お父さん。
(待ってて。必ず皆んなの所へ帰るから…)
***
「んっ…」
ゆっくりと目を開けると、豪華な天井が目に入る。私は、天幕付きのベッドに寝かされていた。
(私、何で…)
ベッドから身体を起こし、そこで漸く赤い竜に助けられた事を思い出す。
「此処には、あの竜が連れて来てくれたん…だよね?」
此処の持ち主は竜の知り合いだろうか。
そんな事を考えていると、部屋の扉が開き20代後半くらいのメイド服を着た女の人が入って来た。
「あら、お目覚めでしたか。体調はどうですか?」
「大丈夫です。…あの、此処は何処ですか?」
「此処は、アルフォンス・サザーランド公爵様の屋敷です」
「公爵…」
(それって、王族の次に地位のあるやつだよね?)
「お嬢様は、こちらに連れて来られてから2日間眠っていました」
「2日も!?」
「はい。医者の話では、精神的疲労が溜まっていたのが原因の様です。足の怪我は、治癒の魔法をかけたので大丈夫だとの事です」
(本当だ。痛くない)
足首をベッドの中で動かしたが、何処も問題は無い。
(それにしても、魔法があるんだ…)
本当に、此処は地球では無いのだ。
「治療までしてもらい、ありがとうございます。私は、月宮真琴と言います」
「ツィキミーヤマコォート?」
どうやら、私の名前は発音しにくい様だ。
「真琴が名前です。マコと呼んでください」
「マコ様ですね。私の名前はリディアと言います。マコ様のお世話をさせて頂きます」
リディアさんは、1つに纏めた金の髪に茶色い目をした背の高い美女だった。
「あの!リディアさん、私…」
「マコ様、落ち着いて下さい。きっと、知りたい事が沢山あるかと思いますがマコ様は目覚めたばかりです。診察をしてお食事を取って落ち着いてから話をしましょう」
確かにそうだ。
目覚めたばかりで頭が混乱している。そんな時に話をしても、きっと頭に入らないだろう。それに、食事の事を思い出したらお腹が鳴った。
「………それじゃあ、お言葉に甘えて」
(恥ずかしい…!)
「かしこまりました。では、直ぐに医者を呼んできますので先に診察をしましょう。その後にお食事をご用意します」
にっこりと笑ったリディアさんが医者を呼びに部屋を出る。
「ふぅ~。…ん?」
その時になって、漸く着ている服が変わっている事に気付く。それは、白いワンピースで所々に緑の糸で花の様な刺繍がしてある。
「リディアさんが着替えさせてくれたのかな?」
側の机の上には、私の着ていた服が綺麗に畳まれて置いてある。
「本当に、何から何までお世話になりっぱなしだな…」
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